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37050 DRG 05 001 / Ep.II [Maerklin-Lok]

昨日は最後の流線形の蒸気機関車を紹介したので、今回は戦前の大型流線形機関車の05形(37050)を紹介したい。
これは、インサイダーモデルとして2004年に会員向けのみの限定でリリースされた。流線形機関車としては、動輪迄覆われたフルカウルボディが特徴的である。今年のインサイダーモデルでは、この機関車のカウルを外したEp.III仕様が発表されて、そのとてつもなく大きな動輪(実車では直径2.3m)があらわになった美しい姿に惚れ込んだファンも多いかと思う。

実車は、30年代の流線形が流行した時期と重なる。視覚的にも実際も空気抵抗の低減により、高速走行に優れているとされ、当時としては画期的な175Km/hもの最高速度での運転を果たした。また、1936年の試験走行では客車を牽引して200Km/h近くまでの最高速度に到達し記録を達成した。この記録は、戦後E03が初めて営業運転で到達できた速度であり、その性能の高さは並外れていたものと言えよう。
この機関車の形状は001号機と002号機のみで、今年リリース予定の003号機は、デビュー当時、先頭部分にキャブを持つ特殊な形状であったが、戦後一般形のボイラーとキャブに改造されたものである。
軸配置が2-C-2(ハドソン形)というもので、その重量が想像出来る。3気筒のシリンダを持つ。
また、この実車は現在ニュルンベルクの交通博物館(DB-Museum)で静態保存されている。

モデルでは、台枠、キャブ一体型ボディ、そしてテンダー部迄金属製でずっしりと重い。テンダー上部の樹脂製カバーは、10形同様取り外し可能なほか、上部をスライドさせれば、石炭と開口部が見える。スライドさせるだけでDIPスイッチやサウンドの音量、漸次加減速設定も可能であるのは嬉しい。前照灯はDRG時代としては珍しい3灯式である。下2灯は一般の前照灯で、上部はヘッドライトであるように思う。高速運転ならでは配慮かもしれないが、61形機関車のようにセパレートで点灯出来ればなお良かったと思う。テンダーには貫通幌と出入りドアが設備されている。ここを通ってキャブまで行けたのであろうか。ちょっと謎の部分である。(通路を作れば、水タンクと石炭容量に影響がでるからだ)
モーターは、スイスMaxxon社のもので、非常に静かで滑らかな走りである。小型C-Sineモーターもこの走り迄到達できれば文句はないのだが...。
ギミックとなるファンクションは、シリンダ音、警笛、発煙装置や漸次加減速のon/offである。mfxデコーダーであれば、さらに様々なサウンドが実現可能であるが、当時はまだ開発中で実現されなかった。今年の003号機のmfxデコーダーがそのリベンジとなるのであろう。

同時にリリースされた急行客車セットはSchuerzenwagenで構成されたもので当時としては最新であり、かつ最高の性能を誇った列車であったように思う。機関車の赤の色も何と言えず深みのある色で、高貴なイメージである。

私がまだ生まれる前の機関車であるのだが、ベルリンの大きな駅ドームの下に佇む姿は想像するだけで胸が高鳴るのである。残念なのは、当時の時代背景だけである。


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konatu

かっこいいですね。
模型の写真って、サイドビューばかりなので、これの後姿は初めて見ました。
それにしても、炭水車のドアは何の為にあるんでしょうかね。超特急「燕」の乗務員交代用通路みたいなもんですかね。もしそうなら、石炭の上を歩かせる日本に対して、完璧主義のドイツ人らしい作りではありますが。
by konatu (2007-03-09 18:11) 

Akira

kanatuさん、コメントと「nice!」をありがとうございます。kanatuさんのブログも拝見させていただきました。私も絵描きのはしくれなので共感いたします。
さて、05形の貫通路、まだ分かりませんが、もしかしたらテンダー後部に物置きがあってその蓋(扉)に行くために幌がついているのかも知れません。日本の燕と違って、この列車は乗務員交代する程の距離は走らないと思いますので乗務員交代のための通路ではなさそうです。
by Akira (2007-03-09 19:47) 

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