T23337 DB Pw4üse-37 / Ep.IIIa/b [Maerklin-Reisezugwagen]
このモデル(T23337)は、F-Zug専用色であるStahlblau(鉄青色)の荷物車なのだが、実車である「105 060」は、製造当初はKanzlerwagen列車向けの寝台・厨房設備付き電源荷物車(SalonMarschPw4ük-37)として製造されている。製造メーカーはLHWで、1937年7月8日に落成、戦後1952年に改造されPw4ü-37/52aに形式変更。1966年には形式がUIC化され、Düe 944となり車体番号も「51 80 95-40 200-5」となる。
実車は、モデルのような低屋根ではないため、薄型流線型のキューポラをもち、当初は荷物ドアが1箇所であった。戦後、F-Zug仕様である鉄青色に塗装されたSchürzenwagen荷物車は4両あったが、105 060はこのうちの1両である。戦前のSalonグループを外れ一般荷物車になった際には、発電機を下ろし、車内の配置を変更。荷物ドアを2箇所に増設、キューポラを流線のまま逆エンドに移設改造されているようである。このため、実車とモデルの印象は、特に屋根やキューポラ(監視窓)部分でイメージが異なる。
いずれにしてもこの色のSchürzenwagen荷物車がリリースされたのは嬉しいこと。メルクリンブランドでもリリースして欲しいが、その時は、史実に基づいた正しい仕様でモデル化される事が望ましいのはもちろんである。
「105 060」という車番は、1937年から38年に掛けてBresrauのLHBでPw4ük-37として060から065のうちの1両として落成。戦後は西ドイツのUS領域に残ったこともあり米軍専用列車として使われたようである。1950年代になって、DBに移管されたようである。 モデルの印刷に関しては、満足のゆくもの。
▲ 台車はGörlitz IIIである。
▲ RICラスターは、東欧も含めた16カ国である。3電源に対応されている。
▲ REV表記は、1956年6月1日である。3等級制から2等級制に移行される2日前である。これはもちろんEp.IIIa/b両用使いが可能である事を意味するものである。 TRIXの荷物車の見張り窓は、別パーツであるから、屋根も含めて是非正しい仕様にして、今度はメルクリンからEp.IIIa仕様のセットでのリリースを期待したい...。でも食堂車が無理であろうか。
今年の新製品であるF-Zug "Merkur"セットは、FLM社とのコラボのGruppe 35系列客車であるが、ここにはない同系列の荷物車はFLM社からリリースされているので、是非これも...と思う。こちらは、Ep.IIIbが良いかもしれない。
Special Thanks: NS Eisenbahnさん
参考文献:
Schürzenwagen der Deutschen Reichsbahn (-Gesellschaft) / "WAGEN" Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraNova Verlag München
参考サイト:
Salonwagen der Deutschen Reichsbahn bis 1945
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