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39573 DB E03 004 / Ep.IIIb [Maerklin-Lok]

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先日、当ブログのメルクリン関連記事を細分化した際に、私の最も気に入っている電気機関車である「E03」(39573)を紹介していないことに気がつきました。これに気がついたことだけでも細分化作業はやって良かったと感じています。
さて、このE03モデルですが、2001年のMHI製品として同じTEEカラーの27センチ客車3両セット2種と同時リリースされました。が、MHI製品は通常製品と違い、販売店では発注可能な数が制限されるため、日本では入手困難なレアなモデルとなってしまい、入手出来なかったファンも数多くいたに違いないと思われます。一方ドイツebayなどオークションサイトでは、結構な数のこれらモデルが出品されていたことも記憶に残っています。

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さて、このモデルは1966年から70年(組み立てキットは72年から74年)に掛けてリリースされた同形モデルの3053の再来であり、発売前から話題となっていました。もちろんボディは樹脂製から金属製となり、警笛などのサウンドもついたデジタルモデルです。モーターも贅沢と言われる初代のCサインモーターが奢られています。ファンクション機能で3053モデルでも(アナログで)点灯した機械室灯が点灯します。

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新しい機能としては前照灯/尾灯が進行方向に合わせて点灯する他、連結面の消灯可能な1/2位側の前照灯/尾灯がファンクションで個別消灯します。照明自体はLED化され、この点でも進化していますが点灯時の色調が黄色っぽいのが気になります。(前照灯色は電球の方がリアルであると思います)また、パンタグラフも実車に忠実な赤色に塗装されています。
驚いた点はそのフォルムです。3053は1960年代の設計であるにも関わらず、最新の39573とさほど変わらない。もちろん細部を見れば金属製のボディに精巧な彫刻を施しており、エアフィルターやE03特有の飾り帯などは、ディテールを眺めていても飽きないほど良く再現されているのであるが、遠目で見た印象は、ほとんど差異がないのは、如何に3053の設計が秀でていたことを示しています。

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台車は特徴的な3軸台車でモーターからギアを介して片側の台車に動力を伝えています。モーターこそ進化してしますが、基本的なレイアウトや構造はアナログモデル時代と共通です。

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▲ 車体中央にDBマークと形式、車両番号が印刷されています

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▲ 製造銘板には、電装系がSIEMENS、車体製造がHENSCHELの会社ロゴが印刷されています。

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▲ 所属はBD München(ミュンヘン連邦鉄道局)、Bw München Hbf(ミュンヘン中央駅機関区)です。

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▲ 検査日は1965年6月22日

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車体の表記は、時代の進化を感じさせるものです。このモデルの場合は、車体番号やDBマークの印刷部分に台座となる凸の彫刻が施されているので実感的なディテールです。

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▲ 車体を外し全体を俯瞰します。屋根上のネジなどアナログモデルと同様です。

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▲ Cサインモーターが見えます。このモーターはDCMモーターと共通の台座で、9極の回転子が固定され、回転子をカバーするように金属製のホイールが回転する仕組みです。動きは低速域から極めて滑らかです。

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基板のディテールです。デコーダーのほか、サウンドモジュールも内蔵されているようです。

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▲ ダイカスト製シャシーにスピーカーが埋め込まれています。

走りは旧型Cサインらしい静粛で滑らかな走りで、集電シューの音が良く聞こえるほどです。最新のSDSモーターと肩を並べられる静かさと低速走行が出来るモーターです。分解については、3053とほぼ同じで実に簡単です。最新のモデルとは車体設計が違い、私個人はコンパクトCサインやSDSモーター機よりも構造的には優れていると感じています。
そんな訳で、試作機という性格上、孤高の存在であるE03形は私の最も好きな機関車の一つであり、モデルとしての完成度についても非常に高いと思っています。

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しかし、難しいのは列車組成で、試作車のために定期運用は量産機の103.1形ほど多くなかったように思います。その中でも印象に残っているのは、IVAでデビューした時、München - Augsburg間を200Km/h運転で往復したUIC-X+62系列客車との編成や一部写真の残っているTEE列車ぐらいでしょうか。そう言えば、まだこのE03と282mmのUIC-XのIVA編成の再現は果たしていませんが、これはF-Zug色の62系列客車が届いたらすぐにでもやってみたい....。

他に1967年頃からTEE "Blauer Enzian"がミュンヘン - ハンブルクを機関車の交換なしで走破してましたが、その任に就いたのがE03でした。こちらはTEE客車が00776として製品化されています。 そうなると、もはや問題はネコだけ...。

[参考ページ] Zugbildung TEE "Blauer Enzian"

[EDIT] 2021-01-13


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T-Zug

こんばんはAkiraさん。3053と39573ですが、スペックでは39573が上ですが、3053の方が外観のイメージは上の様な気がしています。最大の理由は運転台正面窓の上の赤ラインと窓上端の距離が39573の方が狭い気がしていますが如何でしょうか?Beigeの色も39573では4055/4085より黄味が勝っている気もしますし・・・本当はRAL番号では時期的に違うのですか?ちなみにわが家の3053は70年代に入り関内のTに一両だけ残っていたのを値切って(おまけにMのテンプレートを付けてもらった)買いました。
by T-Zug (2007-12-08 19:29) 

Akira

そうですか。私は、そこまで気がつきませんでした。後で確かめてみます。色については、私の感触では、39573が近いと思います。3053は少し緑がかっている?
by Akira (2007-12-08 22:03) 

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