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後期授業開始 [学校]

今日から私の担当する美術大学の授業が開始された。環境系のデザインの授業であるが、講義ではなく演習なので、学生には作品を制作してもらい、最後の授業でプレゼンテーションをしてもらう。よって、筆記試験やレポート提出での評価はない。
ここ数年は、「Eco Mobile」というテーマで公共交通の関わるアイテムのデザインを研究/提案してもらっていたが、今期は以前行っていたLRTデザインをテーマに選んだ。それも今年8月のJAMクリニックでご一緒したキャパシタ電池の研究をされている先生からデータを頂き、授業に活かすこととしたのである。
LRTにキャパシタ電池を搭載し、各停留所で急速充電を行い、走るしくみである。故に架線もパンタグラフも不要である。各停留所のキャパシタ充電は、自然エネルギーを利用可能である。よって太陽光や風力など従来の化石燃料に頼らない独立したエネルギーを利用したサスティナブルな公共交通になる可能性を秘めている訳である。

その技術をデザインの切り口でLRTに応用しようと考えたのが、今回の課題テーマである。おそらく、日本では、公共交通デザインを正式に授業としているのは私の授業だけだと思うが、今回は、それを更に1歩進め、新しい視点から新しいLRTを学生と共に研究/提案してゆければと思う。
さて、どんなLRTになるのか...。早速学生には次回迄に40アイデアを持参してくるよう宿題をだしたのだが、LRTはおろかTRAMの意味すら理解出来なかった(というか知らなかった)学生達である。きっと先入観のない、新しい発想でデザインしてくれることを期待している。

タグ:LRT
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コメント 4

klaviermusik-koba

面白そうですがキャパシタ電池とはどういうものでしょうか。フランスのどこかで、充電式のLRTで、架線をなくする、そうすれば町の美観もよくなる、というプロジェクトがあるようですが。
by klaviermusik-koba (2008-09-12 20:47) 

Akira

私も専門家ではないので、上手く説明できないかも知れませんが、容量の大きなコンデンサのようなもの..という理解で良いかとも思います。キャパシタの素材は主に活性炭などと聞きました。これは自然界で分解される素材なので廃棄後に重金属など有害物質を含まないそうです。
停留所でキャパシタに急速充電することで1Kmぐらいの距離なら問題なく走行可能なようです。

フランスの架線レスLRTは、おそらくTranslohrではないでしょうか。日本でも大手商社だったかが試験線まで作って売り込みを図ったのですが、成果はなかったようです。これはゴムタイヤ走行で中心に送電を兼ねたガイドレールがあります。

キャパシタLRTは通常のレールと車輪で走行しますが、エネルギーの利用方法が違うということです。回生ブレーキで発生する電気エネルギーも充電できるようです。
by Akira (2008-09-12 21:57) 

klaviermusik-koba

停車しているわずか2,30秒程度で次の停留所まで行ける電気を充電できる、というのはすごいですね。
ゴムタイヤで中心に送電を兼ねたガードレール、とのことですが、これは札幌市電と同じ方式です。私も時々利用しているので、静かで乗り心地はいいのですが、ただタイヤの摩耗がひどくてそのコストがかさむのが問題、ときいています。
by klaviermusik-koba (2008-09-13 09:11) 

Akira

え〜、私の知るところでは、現在2〜3分で充電完了だそうです。実用ではギリギリという感じでしょうか?ただ、このあたりの技術は今後改良されると思われます。
ガイドレールは非接触が良いですが、送受電があるかぎり非接触は難しいでしょうね。それに比べてキャパシタLRTは、電停での充電だけなので、床下か屋上から送受電するのがよかろうかと。このあたりは学生のアイデアが光る部分でしょうね。
by Akira (2008-09-14 01:08) 

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