SSブログ

43859 DB ARDümz 106 / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]

b10362.jpg

昨日触れた"TEE Bavaria" Set(43859)であるが、今日はその中の目玉モデルでもある1等区分室/荷物/バー合造車のARDümz106について記したい。

まず、この実車の生い立ちと"TEE Bavaria"について調べてみた。すると興味深い事実がわかってきた。
まず理解したいことは、ARDümz106は、ARDümh105と共通設計であること。違いは製造年、台車、そして、それによる最高速度程度であろうか。ARDümz106は当初からV-Maxを200Km/hとするために台車はMD36形としている。(ARDümh105はMD34形)この台車には高速時からの緊急制動などに対応するため、ディスクブレーキと電磁吸着ブレーキの2種の制動装置を装備している。ARDümh105は、1965年から12両が製造され、ARDümz106は1970年12月31日に製造メーカーであるKasselのWegmann + Co.,社で全3両のうち2両が完成、DBに引き渡されている。ここで注目したいのは、偶発的に起きてしまったSBBのRAm事故であるが、この事故が1971年2月9日である。そして2月16日からこの完成直後のARDümz106バー車を使った"TEE Bavaria"が運用開始されたのである。もしかしたら、2月16日の何日か前迄別のTEE列車で運用されていたのかも知れないが、ほとんど新車に近いこの車両に白羽の矢を立てたのは何故なのであろうか? おそらく、当時のTEEは増加の一途を辿っていただろうし、わざわざ増備しているのだから何かしら別の運用を予定していたものと思われる。ただ、残念ながらTEE Bavariaとしては、このバー車のみの組成が利用者には受け入れられなかったのである。それは、このバー車の設計コンセプトが食堂車と1対で運用されて初めて100%機能するのであるからである。バー車1両では調理など充分な食堂車としての機能を発揮出来ないのは明白であったろう。(当時このバー車でどのような供食サービスが行われていたか興味が尽きないところではある。)

b10367.jpg

さて、昨日、この車両モデルについて2つの疑問点を提示したが、まずそれらを検証してみたい。上の画像は例によって実車の1/100図面の上に42991セットのARDümh105(上)と今回の282mmのARDümz106(下)を載せたものである。
まず、全体のプロポーションであるが、270mmから12mm長くなったことで、ここまで印象が変わる物かと思える程実車の長い車体のイメージが良く出ている。そして注目の窓形状と位置関係であるが、格段の向上である。若干ショートスケールではあるが、それを微塵も感じさせないのは、全体のバランスが程よくデフォルメされているからに違いなかろう。特に27cmの同形式モデルの窓部分とを見比べると、その違いは歴然としていて、全体のプロポーションから細部に渡るディテールに至る迄、実に良く出来ている。このモデルがR1カーブを曲がれると思うと嬉しいの一言である。
そして2番目の疑問点であった実車の全長の違いがモデルでも反映されているかということであるが、こちらは残念ながら他の車両モデル同様282mmである。よって、将来リリースが期待される27,5mの食堂車なども282mmになるであろう。

b10364.jpg
▲ 通路側の中央部分。ボディサイドには「TRANS EUROP EXPRESS」の文字が誇らしげ。「DB」マークは窓の梁部分に表記されている。

b10365.jpg
▲ 逆側の「TEE」表記は厨房部分下にレイアウトされている。「DB」マークは、窓のない広い部分に小振りにレイアウトされている。

台車は、実車に忠実で車軸発電機が付いていない。(ARDümh105は両台車共1軸に車軸発電機が付いている)
塗装は、にじみも無く黒裾/Purpurrot/Beige/Weissaluminium共正確な色調と塗装処理である。また台枠にある細部の色なども手塗りであろうか、しっかりと塗装が加えられている。印刷については、メルクリンの定評のあるところで申し分ない。

b10363.jpg
▲ バー部分には、WRümh131と同じテーブルランプが設置。窓が広いので開放的なのが良くわかる。屋根のパーティングライン?も実車同様。

1971年と言えば、欧州鉄道はTEE全盛期であろう。当時のTEE事情などお分かりの方は是非ご教示いただきたいと思う。

参考文献:"WAGEN" Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen
GeraNova Zeitschriftverlag GmbH München
nice!(0)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 7

N

早速ご披露頂きましてありがとうございます。実は、私まだ28cm客車を持っておりません。27cmの客車さえ、何となく間延びして見えて、セットに入っていたもの以外、買っておりませんでした。元々24cm客車の雰囲気が好きでメルクリンを始めたようなもので、もう24cmのコレクターに徹しようかなあ、なんて思っておりました。そこへ、ドイツで見た印象がそのままよみがえるような28cmの客車軍の登場。昨年あたりから困っておりました。昨年ご紹介いただいたラインゴルト編成は何とか辛抱して乗り切ったのですが、このババリア編成でかなり危うくなってきました。いいですねえ。TEE表記がそそりますねえ。目の毒、目の毒。
by N (2009-01-10 20:26) 

東西急行

Akira様、東西急行です。
御紹介の編成”TEE-Bavaria”は少ない車輌の中に
優等列車の要素が全て詰まった印象深い列車と存じ
ます。
私は1/160で仏瑞伊専門を目指しておりますが、SB
Bの国際線向けUIC-X規格食堂車が同編成に用いら
れたこと(当初は赤胴、70年代以降TEE塗装に変更)
も有り関心を持ちました。
予定?ではSBBの赤胴食堂車が来る関係上、御紹介
の編成を作ろうとも思っております。
by 東西急行 (2009-01-10 21:02) 

Akira

>Nさん
24cmの鉄板客車もこのブログで紹介してきたように幾つか持っていますが、デフォルメが上手で雰囲気たっぷりでした。特にTEE客車は子供時代から少しづつ集めて来たので、最後の尾灯付き1等区分室車をゲットしたのは、それが生産完了の知らせを受けたときでした。長く掛かりましたが、コンプリートした時は満足感一杯でした。今でも大切に保管しています。
でも、残念なのは中々全ての車種が揃わないこと。で、27cm...そして282mmへと脈絡のない増備が続いていきました。

>東西急行さん
貨客車については、欧州大陸内であると、国際列車編成なんて中々組成できません。ドイツは中央ヨーロッパですから余計に必要ですね。でも私自身中々購入に至れず...。
SBB RIC食堂車に関しては私は欲しい1両です。
by Akira (2009-01-10 21:21) 

ナベ

こんばんは♪
僕のはまだ到着しません(涙)
Akira様のサイトを見て暫し辛抱です・・・
Bar車、カッコいいですね♪サボを無視すれば色々と使えそう・・・

こんなサイトがあったので貼り付けてみました。
http://www.heinrich-hanke.de/eisenbahn/reisezuege/bavaria.htm
http://www.heinrich-hanke.de/eisenbahn/deutschland/db_p_tee.htm

ドイツ語なので、僕は殆ど解らないです(汗)
by ナベ (2009-01-10 22:11) 

Akira

ナベさん、こんばんは。

今回はARDuemz106ですが、できればARDuemh105とWRuemh132の2種があれば、TEE HelvetiaやTEE Rolandなどを初めとしたスイス直通のTEE名列車の再現が可能になりますねぇ。

ご紹介のサイトは、私もいつも参考にしているサイトです。わかりやすいレイアウトと的確な表現で良い資料になっています。
by Akira (2009-01-10 22:35) 

klaviermusik-koba

こんな車両知らなかったのですが、TEEといえば食堂車は必ず連結されているか、Medioranumのように2両の編成(食堂車なし)でも座席まで食事は運んでくれる、というものでした。バーだけで、食事は必要なら座席まで運ぶというサービスがなければ当然乗客はサービス低下だと思うでしょうね。

手荷物車を合造車として組み込む、というのはまだこの当時乗客の手荷物を同時に運ぶ、という必要があったからでしょうか。それにしてもおもしろい合造車で単品でも欲しい感じがします。
by klaviermusik-koba (2009-01-11 16:58) 

Akira

このバー車は、メルクリンでは24cmの鉄板客車時代からありました。

http://maerklin-kiste.blog.so-net.ne.jp/2006-10-11

この車両の位置づけとしては、最初にF-Zugとしてデビューした同系列の"Rheingold"、"Rheinpfeil"がドームカーとして製造されたのが始まりだと思います。(ドームカーは、ドーム部分の下には荷物室、そして左右の一階部分の片側が区分室で、反対側がバーでした。)
その後、TEE化され他の路線でも、この系列車両が使用されるようになると、特に風光明媚ではない路線のバー車両にはドームカーではなく、区分室と荷物室とバー部分からなる車両になったと言う訳です。
Medioranumは確かミラノ発着だったように思いますが、当時DBの客車を使用したのでしょうか?私はてっきりFSのGC客車だったと記憶しているもので....。

ですから、ある意味、1等のみのDBによるTEE列車は、最高のサービスを提供すべく、食堂車の他にバー車両を連結していたと考えられます。(それが全てのDBによるTEE客車列車にバー車が連結されていたのは考えにくいですが..)
また、例の最後のTEE "Rheingold '83"に連結されていた"Club Rheingold"も形式は違うものの、バー車と同じような意味合いがあったのかも知れません。

メルクリンのTEEバー車の単品については、まだリリースされていませんが、将来の期待はできると思います。それとTEE Bavaria以外では、通常食堂車(WRuemh132又はWRuemz135)とペアを組んで運用されていたことが多かったですから、まだそのどちらもリリースされていないので、一般的なDB客車のTEE編成は残念ながら難しいですね。
by Akira (2009-01-11 17:33) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0