43800 DB B4nzb-64 / Ep.III [Maerklin-Reisezugwagen]
昨日迄紹介したTEE Bavariaセットと一緒に届いたのが、今日紹介する282mmのSilverlinge(DB関連業界内では、「n-Wagen」とも呼ばれる)ことEp.III仕様の2等開放室客車B4nzb-64(43800)である。今年は同時代の同形式モデルがメルクリンとTRIXからそれぞれ単品でリリースされている。(TRIXは、製品番号T23407)
今年のメッセで発表されてから、ようやくリリースされたわけであるが、待った甲斐のあるモデルとなっていることをまずは報告したい。
と、言うのは、今迄の27cmモデルは、全体の雰囲気は良く出来ていたと言えるのだが、どうしても譲れない一線と言うべきか、妻部分の尾灯位置がUIC-Xモデルと同じ(金型?)位置で、印象が実車と大きく異なっていたからである。その尾灯が正しい位置になり、同時に(当たり前だが)ショーティな感じも薄れて、窓割りなどがゆったりとしたレイアウトになったことで、精密感も加わり非常に好感の持てるモデルとなったのである。
以下、画像をご覧になって、ご自分の目で新しい282mmシルバーリンゲを感じて頂ければと思うのである。
▲ トイレ側の車端部分。ゆったりした中により繊細になったディテールが目を惹く。特徴的な丸屋根もイメージが損なわれず良い雰囲気である。台車も新しくなったMinden-Deutz Leicht。目新しいところでは、別付けパーツとして両車端部分のステップとトイレ流し管が添付されている。画像は、パーツを付けた状態。
▲ 車体中央部分。窓の大きさや角Rなど極めて実車の印象に近い。Ep.III仕様のため、「DB」マーク、裾色は黒である。車体番号などは裾に記されている。また裾下にあるレバー類には手塗り?で色差しもしてある。
▲ 車体の中程に寄った2つの両開きドアのうちの1つ。細かな表記も実に鮮明である。行き先のサボは「Stuttgart - Tuebingen」は、もちろんメルクリンのお膝元。
▲ 妻部分を正面から見る。非常に嬉しい気分になる実車に忠実な尾灯の位置。別売の専用の尾灯キットは既にリリース済み。
▲ 特筆すべきディテールは、車端部分の別パーツによる手摺。以前は1度26,4cmのBpmz291モデルにも同様の別パーツの手摺が付いたが、目につくほどオーバースケールで、その後無くなってしまったが、今回は技術の向上と言えよう。
さて、このモデルの車体番号「43 058」であるが、手元にある車両資料集を見ると、何故かこの番号がリストから外れているのである。つまり実車の存在自体がないのか、資料集の手落ちなのかはわからないが、同番号の存在が見つけられないので、製造会社や変遷について何も手がかりがなく、残念ながらここに記すことはできない。なお、同形モデルのTRIXバージョンは、手元に届き次第このブログで今1度報告出来ればと思う。
今年は、Silverlinge以外にも同型のVerkehrsrot仕様(Ep.V)もリリースされる。こちらは、切妻屋根の仕様もあり、今後様々なバージョンがリリースされることが期待できる。既に秋の新製品では、Karlsruher-Zug仕様のバージョンもリリースが待たれている。
何しろ総勢5000両に登る大所帯の同シリーズである。これから様々な仕様を施した同形モデルがリリースされることを考えると、オリジナルのこのモデルを見る限り充分に今後の展開が期待できよう。
参考サイト:Nahverkehrswagen (H0 - Art.Nr. 43800) /ドイツ・メルクリンサイト(独語)
http://www.maerklin.de/de/produkte/detailsh0.html?page=5&perpage=10&level1=27&level2=34&level3=2405&art_nr=43800&era=&gaugechoice=2&groupchoice=2&subgroupchoice=5&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fprodukte%2Fspur_h0%2Fwagen%2Fpersonenwagen.html
[EDIT] 2009-01-13 21:04
窓まわりのアップ、どうもありがとうございました。これだけ詳しくは、メルクリンのサイトではもちろん、モデルを手にとってもなかなか見られませんね。床下もコックの色差しには参りました。他のメーカーの製品なら箱の出し入れで引っかけて壊れてしまうんでしょうが、きっと、繊細さと堅牢さを両立しているのでしょうね。いいモデルは、それだけ感情移入できるような気がするものですが、この写真を拝見すると、それを通り越して、なんか乗れそうな気がします。昨日の画像でも、ICの窓際にミニクラブの客車を置いていたら検札に来た車掌が笑っていたのを思い出しました。Akiraさんのおっしゃるとおり、この窓、この屋根のカーブですよね。
by N (2009-01-13 23:59)
ありがたいお褒めのコメントありがとうございます。27cmモデルの同形客車を改めて眺めてみると、気になる尾灯の他に窓の大きさ(幅)などが、実車と異なり違和感がありました。(これは窓数を実車と同じにした宿命でもありますが..)
ただ、今回のモデルは別パーツの車端のステップとトイレ流し管を付けるとカーブが曲がれないかもしれないのが心配です。未だ未確認。
by Akira (2009-01-14 00:28)
ジルバーリンゲの情報ありがとうございます。
ところで、Trix の制御車(ライトつき)や客車はAC用の照明は付けられるのでしょうか?
by Bemo (2009-01-14 09:17)
TRIXの客車モデルは、基本的に車輪が2線式用(左右の車輪が絶縁されている)というだけです。ですから3線式車輪に変更すれば、メルクリンモデルと同じと言えます。
制御客車については、少しややこしいですが、TRIX機関車を3線式に改造出来る腕があれば、何ら問題はないと思います。
要は、車輪の交換、集電シューの取付け、配線の変更が主な作業だと思います。
ちなみに、一昨年の新製品のTRIXのTEE尾灯付き客車は、販売店に3線式改造をお願いした上で注文したら、集電シューを付けて(3線式にして)送ってくれました。
by Akira (2009-01-14 09:38)
これ、いいですね。制御客車はいく種類かあるわけですが、今回はどんなのがあるのでしょうか。一番改造度のすくない、小窓のものがでたらぜひ買いたい、と思っています。在来の大窓のも悪くないのですが、テールランプ/ヘッドランプの切り替えがあまりに実物とかけ離れてケバいので、これ何とかならんか、と思っているところです。
by klaviermusik-koba (2009-01-14 12:07)
24cmの鉄板客車時代にリリースされていた制御客車が、今回Ep.IIIとして282mmでこの制御客車(43820)も復活という感じです。リリースはまだのようです。以下ドイツのメルクリンサイトに出ています。
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=43820&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
なお、これでは顔がわからない...方のために...以下をどうぞ。(昨年のメッセの時の画像です)
http://maerklin-kiste.blog.so-net.ne.jp/blog/_images/blog/_68d/maerklin-kiste/11402586.jpg
昨年の新製品は、Ep.IIIの黒裾無塗装仕様(いわゆるシルバーリンゲ)と、Ep.VのV.Rot仕様の2種があり、V.Rotの制御客車(43830)は後期タイプとなります。
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=43830&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
前照灯/尾灯の切替については、いずれの制御客車もまだリリースされていないので、どのようになるかは残念ながらわかりません。
by Akira (2009-01-14 21:13)