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メルクリンカタログ 1971年日本語版 [Maerklin-Allgemein]

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昨日、メルクリンから2009年の新製品が発表された。今年はメルクリン創業150周年記念であることで、その記念モデルとして7種類の機関車と数種のセットモデルが告知されたのだが、その幾つかのモデルは私の幼少時の記憶が鮮明に蘇ったのである。何故なら私が初めてメルクリンで遊ぶことを親に許されたのが小学校2年生8歳の時で、たまたま母がヨーロッパ旅行に出掛けた時にメルクリンのスタートセット(トランスなし)をお土産として買って来てくれたのが最初である。それが1971年で、当時のカタログには、今回の記念モデルが現行モデルとして掲載されているのであるからだ。

このカタログをお持ちの読者もいらっしゃるかも知れないが、私が初めて手にしたメルクリンカタログは、今見ても子供心を掴んで離さない魅力がある。今のように憶えられない程の大量の新製品もなく、薄っぺらいカタログだが、当時の私はカタログ誌面の隅から隅迄それこそ穴の開く程眺めては、夢を膨らませたものである。
更に言えば、私にとってこのカタログは、その後発刊されたどのカタログよりも素晴らしいものであると今も思っているのである。

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▲ 150周年記念モデルの目玉である3015ベースのクロコダイルやSNCFのレアモデル"Le Capitole"専用機関車が掲載されている。もちろん私には両機とも高嶺の華であった。(今も?)

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▲ 欧州客車のページに掲載されている"Le Capitole"専用客車もほとんど手に入れることが不可能なモデル。今後是非製品化してほしいSBBのRIC食堂車モデル(4068)もある。

当時のメルクリンカタログは、モデルの写真ではなく敢えて絵を使っている。これは、古い表現ではあるが、イメージを伝えるのは絵の方が良いこともある。
今考えれば、このページに掲載されているSBB食堂車(4068)にTEE客車の区分室車と開放室車を組み合わせれば「TEE Bavaria」の再現が可能である。210形や218形は最近のリリースだが...。

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▲ 当時としては夢のような大レイアウト。今のようなリアリティはないが、大人でも充分に納得のゆく夢いっぱいのレイアウトである。

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▲ 写真のレイアウトの図面。必要な部品の番号と数量が記されている。

このカタログの優れているところの1つに編集コンセプトがあげられる。それは、カタログ全体にちりばめられているレイアウトの写真は、全て1つのレイアウト(画像上)のものである。それの制作風景から完成まで一貫している。更にその図面と部品の詳細(画像下)が記されていて、夢を現実にする手だてがそれとなく伝わる工夫がされている。

考えてみれば、少なくともメルクリンの日本の市場では、黄金時代だった頃なのかも知れない。カタログは当時毎年日本語版発行され、故篠原氏による翻訳は秀逸である。
何より、子供心に大きな夢を持たせてくれたメルクリンを集積したようなこのカタログの掲載モデルが150周年記念モデルとして蘇った今年の新製品であるのは嬉しいが、昨年からの世界金融危機はそんな高揚した気分にもなれないもどかしさすら感じてしまうのは、本当に残念である。

タグ:カタログ
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N

これは素晴らしい宝物ですね。ドイツで古いカタログを買った事がありますが、この時代の日本語のカタログは始めてみました。私がメルクリンを始めたのは1981年で、その時は日本語版も出ていましたが、すぐ無くなりました。機関車が軽くなり、客車がプラになり、日本語のカタログが無くなって、あのあたりから日本での一般的な人気にかげりが出てきたように思います。楽しいギミックが増えて、今年のような大きなイベントがあって、またあのにぎやかさが広がるといいですね。
by N (2009-01-24 19:44) 

Daisaku

素敵なカタログですね。子供の頃の自分だったなら、これだけを眺めて何ヶ月も楽しめたに違いありません。

今日、姪たちを招待してコタツトップでささやかな運転会を開いたのですが(このスペースで2列車が同時に走って、音や煙まで出るのですからまさに盛りだくさん)、皆ほんとうに楽しそうに遊んでくれて、こちらも嬉しかったです。やはりメルクリンは素晴らしい玩具であり鉄道模型ですね。次は皆でトンネルを作って遊ぼうと約束しました。

前回の日本語版の制作の際にも少しお話ししましたが、メルクリンの良さを誰にでもわかりやすく、見て楽しいパンフレットをいつか作れたら…と思っています。

Daisaku@Daisaku Oozu PHOTOGRAPHS
by Daisaku (2009-01-24 20:24) 

KDB

このカタログ持ってます。いや、持ってました。というのは、田舎の物置の中で埋もれているんです。確か86が新製品で、03-10の赤色が出たときです。フランスのキャピトールもこのとき出ました。70年代は日本におけるメルクリンの黄金時代だったですね。今年は色々復刻版も出るようですが、メルクリンの素晴らしさは当時の機関車でもちゃんと走り、メンテナンスが出来て、必要ならデジタル化も出来る事でしょう。それと、当時のメルクリンで大変良かったことは(今もそうですが)、カタログにある品物はほぼ必ず入手できる事でした。当時から国内メーカーのカタログの内容は、大部分が「かって製品として発売したもの」、「いつか製品にしたいもの」を羅列するものになってしまいました。某NメーカーのEH10などは、一度発売されてから20数年間品切れだったし、同メーカーのC59やD52は30年数年間も予告品のままですね。メルクリンも一時製品の整理をしたようですが、ボリュームだけ大きくても内容は「自らの製品史と当てにならない約束手形を示す」カタログより、「必ず購入できる品を明記してくれる」カタログの方が良いに決まっています。このあたりにもメルクリンの力が発揮されていると思います。
by KDB (2009-01-24 21:00) 

Akira

沢山のコメントありがとうございます。

> Nさん
あの時代は確かにまだ伝統的?なメルクリンモデルばかりでした。客車は全て鉄板でしたし、ショーティが目立っていて日本型を持つ友人からメルクリンの玩具性を指摘されたりもしました。
ただ、それでもメルクリンが良かったのは別の部分で惹かれるものがあったのですね。最近は、その惹かれるものがハイテク技術を使って高度な部分で実現できるのは、当時からの伝統があったからに他ありません。

>Daisakuさん
姪のお子さんも楽しまれて良かったですね。子供と大人が一緒に楽しめる玩具なんてそうあるものではないです。(まぁ、大人が子供に帰れるのがメルクリンなんでしょうが..)
最近のカタログは情報量が多くて非常に良いのですが、夢を育む余裕がないというか、カタログ1つとっても40年近く前とは変わった気がします。(もっとも当時のカタログコンセプトを今のカタログで編集したらとんでもなくページ数が増えてしまいそうですが..)

>KDBさん
お持ちでしたか。仰る通りメルクリンはカタログに掲載されたモデルは必ず市場にでます。(若干の遅れは日常茶飯事ですが)
このあたりは、やはりパイオニアとしてのプライドでしょうし、それが信頼の1つに結びついていることは間違いないでしょう。
by Akira (2009-01-24 21:34) 

熊本センター

ご無沙汰しております。
日本語版のカタログがあったとは初めて知りました。
これなら日本の方も興味を持ちやすいですね。
私は1972年生まれですので、まだ生まれていません・・・。
by 熊本センター (2009-01-25 08:41) 

Akira

こんにちは、熊本センターさん。

実はメルクリンは70年代は日本でもメジャーな鉄道模型の1つでした。Nゲージの普及はまだそれほどではなく、H0が主流でしたし、全国の百貨店の模型売場にメルクリンはありました。熊本にももちろんありましたし、百貨店以外でも大きな玩具店にはありました。東京では丸井など、ファッション関係の多いお店でも扱っていました。
今は、ご存知のような状況ですが、ようやく鉄道がブームになっている今、メルクリンも以前のような活況になればと願っています。
最近は、当時持っていたメルクリンを久しぶりに出して、新たに始めたという同世代以上の方もいるようです。ですからメルクリンの名前をもっと拡げることは大切ですね。
by Akira (2009-01-25 09:14) 

seidoh

こんにちは。
70年代といえば、メーカーは忘れましたがメルクリン版キハ58(28?)が発売されたのも、その頃だったでしょうか。BigBoyやGG1が今でも人気があることを考えれば、展開次第では、日本でも本当にメジャーになり得るチャンスだったのかも知れません。
当時に比べると、男女を問わず実際に欧州の鉄道の良さを体験する人口は格段に多い訳ですから、むしろ下地は整っているように思います。普及のためには、分かり易い日本語パンフは必需品でしょうね。
「スイス連邦鉄道の強力な万能型電気機関車」なんて、素晴らしく気が利いた表現だと感心します。

by seidoh (2009-01-25 11:39) 

Akira

seidohさん、こんにちは。
メルクリンの交流3線式のシステムを走るキハ58は、カツミだったような気がします。ただ、1/80でしたし、メルクリンのインフラを利用しただけの日本型というイメージで私には魅力的に見えませんでした。
ただ、今の日本でのメルクリンの市場規模を見ると、相当な資本を注入しないと中々難しいでしょう。
by Akira (2009-01-25 13:10) 

KDB

今晩は。KDBです。
メルクリン版キハ58は1975年ごろ発売されました。車体と台車枠がエンドウ製で(カツミの協力会社でしたが)、動力部分はメルクリンのバッテリーカーで、台車枠を少し削って組み合わせてありました。3両組セットで、エンドウのオリジナルよりも少し高かった記憶があります。不二商ではこれで日本型ファンへの普及を図ったようで、好評なら183系特急車の編成を同じ仕様で考えていたらしいです。残念ながらーー実現しませんでした。当時の日本では受け入れられなかったようです。英国あたりですと、メルクリンの機関車の足回りを利用して、自国の機関車を作るホワイトメタル製のキットなどがあるのですが、変なこだわりがなければ、たとえばメルクリンの03を利用したC55とか、41を利用したD50とか、110を利用したED75とかーー出来ないこともなかったと思います。結局、「走らせる=子供の遊び」「メルクリン(及び他のヨーロッパメーカーも)=モデルならざるオモチャ」の思想が強すぎました。
by KDB (2009-01-25 19:30) 

Bemo

エンドウのキハは最近ヤフオクで3万円でありましたね。

私は21世紀なって鉄道模型を始めたもので、70年代のメルクリンの全盛期はまったくしりませんでした。

 有馬温泉の玩具博物館のMトラックのレイアウト(アナログ?)が当時を彷彿とさせてるようですね。

by Bemo (2009-01-25 20:49) 

Akira

> KDBさん
いつも詳しい解説をありがとうございます。キハ58はエンドウ製でしたね。失礼しました。
普及しなかったのは、結局ドイツと日本の鉄道模型に対する認識の違いでしょうね。

>Bemoさん
私が始めた頃のメルクリンは、やはり異国情緒というか、ほとんどドイツからの情報がなかった時代ですから、メルクリンを通して、見た目だけでなく、触った感触とか、匂いとかも含めて日本のそれと全く違う世界に憧れていたのだと思います。
特に実感的ではなかったですが、日本型にはない魅力に私は強く惹かれていました。
by Akira (2009-01-25 22:33) 

まほろ

不二商のキハ58セット、私持ってましたよ。
(いまも家の押入れに有るのでは?)

エンドウ製で、キハ58、キロ28、キハ58の
三両編成で、カップラーがミニジャックを使っていました。
それは、尾灯とヘッドライトを点けるためですね。
あと、不思議だったのは
キハ58の床下機器はキハ28用の物が付いていたことです。
(これは私の友人が指摘しました)
こんな事を思い出したもので・・・ 
by まほろ (2009-01-25 22:46) 

Akira

こんばんは、まほろさん。

キハ58をお持ちでしたか。これをデジタル化させることなど出来るのでしょうか? もうそれだけで、現行の日本メーカーの16番モデルを凌駕しちゃいますねぇ。
by Akira (2009-01-25 23:02) 

まほろ

今日、約30年ぶりにキハ58のセットを
走らせました。
びっくりする事に、ちゃんと走るんですよ。
アナログ環境で。

>これをデジタル化させることなど出来るのでしょうか?
多分できるのではないかと思います。
まあ、フルサウンド化も可能?
でも、音源は・・・ないのでしょうね。
by まほろ (2009-02-11 20:48) 

Akira

まほろさん、こんにちは。

デジタル化が可能ですか。やはり駆動部がメルクリン純正なら問題もないでしょう。ESU社のLoksound M4であれば、LokProgrammerで音源書き込みも自由でしょうから、実物のキハ58のサウンドをサンプリングして書き込んであげればきっと叶うでしょうね。

でも、問題はキハ58が1/80であることと、3線式なので日本のレイアウトでも走らせられない...。これが日本型3線式モデルが続かなかった理由でしょう。
もし新幹線であればスケールが同じなので違った答えも出て来たでしょうが...。
by Akira (2009-02-11 21:00) 

まほろ

Akiraさん どうもです。

>問題はキハ58が1/80であることと、

確かに大きいですね。
ちょっと違和感が有りましたが、すぐに慣れました。

>3線式なので日本のレイアウトでも走らせられない...。

そのとおりです。
例のキハを走らせるために3線の線路を用意しました。
(中学生の頃、文化祭で走行させました。)

>これが日本型3線式モデルが続かなかった理由でしょう。

そのようですね。

>新幹線であればスケールが同じなので違った答えも出て来たでしょう

はい、そうですね。
でも、新幹線のHOってあまり聞きませんね。

びっくりしたのは、
約30年位物入れにずっとしまい込んでいて、
今日、発掘(爆)して走らせたら、ちゃんと走った事。

メルクリンのHOなら当たり前すぎて・・・
びっくりする事では無いのかもしれませんね。


by まほろ (2009-02-11 21:50) 

Akira

まほろさん、こんにちは。

30年寝かせて走ったモデルというのは、メルクリンでは良く聞く話ですが、日本のモデルではどうなんでしょう?
このキハ58が走っている映像をYOUTUBEあたりにアップしていただければ、是非見てみたいものです。

>でも、新幹線のHOってあまり聞きませんね。
新幹線は線路幅が標準軌なので、どこから出ているモデルでも1/87だと思います。昔は、LIMAからも0系新幹線があったとか。最近?では、天賞堂さんがJR500系を出したと聞いています。

by Akira (2009-02-11 22:38) 

まほろ

日本車の場合、まず動かない可能性が大ですね。

あ、三太さんの日記で2月11日の分にキハ58の
写真が公開されてます。

動画は残念ながら、撮れません m(_ _)m
by まほろ (2009-02-12 21:12) 

Akira

まほろさん、こんにちは。

三太さんの日記はしっかりチェックしています。あのキハ58は、やはりそうでしたね。
ありがとうございました。三太さんにも!
by Akira (2009-02-12 21:30) 

LICHTHOF(hikari)

Akiraさん、こんにちは。

上で話題に出ているまほろさん所有のFEM キハ58ですが、
HRSさんのレイアウトで快走しているところを動画に撮りましたので、
こちらにトラックバックさせて頂きました。
よろしくお願いします。
by LICHTHOF(hikari) (2009-03-23 13:12) 

Akira

こんにちは、hikariさん。

早速拝見させて頂いております。これでサウンド付きmfxデジタル化すれば、国内16番の最新モデルを凌駕するモデルとなりそうですね♪
トラックバック了解しました。
by Akira (2009-03-23 13:41) 

まほろ

Akiraさん どうもです。
hiikariさんが来阪されたので、キハの動画を
載せていただきました。

あと、床下機器は現在市販されている物が
よく出来ています。(私では手に負えないものですが。)

当面の課題は
「サウンド付きmfxデジタル化」 でしょうね。


by まほろ (2009-03-23 23:06) 

Akira

まほろさん、こんばんは。

何十年経ってもちゃんと走るのがメルクリンらしさですね。ある意味鉄道模型の理想形なのですが、それを追従する会社がないのが残念なところです。サードパーティでも良いので、日本型3線式メーカー(デジタルで)が出来ればいいですね。(最初は新幹線などで...)
by Akira (2009-03-23 23:35) 

まほろ

Akiraさん こんばんは
キハ58のサウンド付きデジタル化の目処がつきました。

ただ、ESU社のLoksound V3.5 で
キハ82のサウンドがありました。
(キハ82とキハ58は同じエンジンの
 2エンジン構成なので違和感はないと思われます。)

従ってmfxでは無いのが残念ですが・・・(泣)
by まほろ (2009-07-29 20:28) 

Akira

こんばんは、まほろさん。

ESUでキハ82の音源があるのですか...?mfxでなくてもサウンドが同じであれば充分ではないですか。LokSoundの音源をコピーしてM4デコーダーに載せることができれば良いのでしょうが、中々簡単にはいかないでしょうねぇ。
サウンドを奏でるキハ58の走る姿は楽しみですね。
by Akira (2009-07-29 20:45) 

まほろ

Akiraさん こんばんは。

>ESUでキハ82の音源があるのですか...?

はい、クマタ貿易(株)さんが製品化されています。

私も知らなかったんですが、知り合いの方が
ちょうど、東京出張されていて見つけたよと連絡が入りました。

日本型では C62、DD51、キハ82 の3種類があります。
by まほろ (2009-07-29 23:26) 

Akira

こんにちは、まほろさん。

だとするとクマタ貿易さんがESUのデコーダーにキハ82の音を入れて販売しているという訳ですね。クマタ貿易さんは、Bemoなども輸入代理していますし、欧州関連モデルと密接な関係がありますからねぇ。
実はニュルンベルクメッセで500系の先頭車モデルを見せてもらいました。
by Akira (2009-07-30 07:57) 

まほろ

Akiraさん どうもです。

>クマタ貿易さんがESUのデコーダーにキハ82の音を入れて販売し
>ているという訳ですね。

はい、そうです。 

>日本型では C62、DD51、キハ82 の3種類があります。

すいません。
訂正です。 私が見落としていました。

日本型では C62、D51、DD51、キハ82 の4種類があります。

が正解です。
by まほろ (2009-07-30 21:33) 

Akira

まほろさん、こんにちは。

なるほど、日本の人気モデル4種と言う訳ですね。各種リリースされるようになれば、国内16番モデルのDCC化が急速に伸びたりして..。日本モデルのデジタル化普及のきっかけはサウンドかも知れません。

でも、早く聞いてみたいですね〜。
by Akira (2009-07-31 08:08) 

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