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44150 Sonderwagen "Ich bin dabei!" [Maerklin-Guterwagen]

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既に多くのメルクリンユーザーが、このモデル(44150)についてウエブサイトに記述をされているので、私からのコメントなど、普通に記事化してもさして参考にもならないことは明白...である。

よって、この貨車がどのような経緯でリリースされるに至ったかは、ここで記すまでもないと思う。そして何故今になってこの貨車の記事を記すかと言えば、答えは簡単。リリース発表後にすぐ発注したものの、我が家に到着したのはPopwagen-Setと同時であったからだ。

私がこの貨車のリリースにあたって興味を持った点は、何故このコンテナ貨車なのかということ。もしメルクリンが、再生のための資金集めのみを目的とするなら、売れ筋の凝った機関車をリリースするなども可能であったであろうが、敢えて最も単純で安価な貨車をベースにしたモデルを選んだということは、やはりより多くのファンがメルクリンの再生に意志表示されることを期待してのことであろうと思う。

モデル自体は、非常にシンプル。そしてそこに書かれているメッセージは実に明快である。"Mit Volldampf in die Zukunft"(全力で未来へ進む) と、それに対して"Ich bin dabei!"(私は一緒)である。
このような、特に目新しくもなく、凝ったこともしていない、ただ安価なモデルをこのような時に突如リリースしたことそのものに私は興味を持つ訳である。
製品としての魅力というより、このモデルの価値は別のところにあるような気がするからである。もし今回のような事態でのモデルでなければ、私はこのモデルを買うことはしなかったであろう。しかし敢えてこのようなモデルを買った理由はただ1つ、「メルクリンが好きだからメルクリンを何とかしたい」と思う気持ち以外にないと思うからである。

メルクリンは歴史もあり、ドイツ人なら誰でも知っている玩具メーカーであるが、その規模は所詮小さな模型、玩具メーカーである。日本の大玩具メーカーの方が余程企業規模は大きい。それでも、メルクリンは、現在でも世界中から羨望の眼差しを受けるメーカーなのである。それは、本当の意味で「愛される」製品を作り続けているからである。もちろんリリースされた全ての製品が愛される製品になったとは言えず、短期間で消え去る運命のものも少なからずあるのだが、それらは市場の判断に委ねられているわけである。つまり、メルクリンは常に市場に晒されながら、受け入れられる製品のみが長きに渡って続いて来たというわけである。それが現在の3種のスケールのシステム鉄道模型である。

今回の破綻によってメディアでは様々なことが報道されたが、市場は愛されている製品を作り続けている会社を退場させたりはできないことを改めて確認できたのである。これは、単に昨日今日のことではなく、創業以来先人が築き上げて来たメルクリンブランドの信頼性や技術革新などが積み重なって初めて生まれたものである。これは企業規模や業績とは必ずしも一致するものではない。

「文化」と言えるまでに昇華される製品を生み続けて来たメーカーであるメルクリンだからこそ、今回の安価な貨車モデルをリリース出来るのだと思う。これを真似することは、そうはできまい。

参考サイト:Sonderwagen "Ich bin dabei!" / ドイツ・メルクリンサイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=44150&search=1&era=0&gaugechoice=2&groupchoice=2&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
タグ:Containerwagen
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seidoh

Akiraさん、こんばんは。

>敢えてこのようなモデルを買った理由はただ1つ、「メルクリンが好きだからメルクリンを何とかしたい」と思う気持ち以外にないと思うからである。

私も同じ思いで購入しました。200%同意です!
by seidoh (2009-05-30 22:45) 

Akira

seidohさん、こんばんは。

結局そうなんでしょうね。この貨車を買う人は...。

Akira@北軽井沢
by Akira (2009-05-30 23:03) 

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