29845 DB Gmms 44 (ATA) / Ep.III [Maerklin-Guterwagen]
先日私が初めて手にしたメルクリンモデルのスタートセット(3200)に同梱されていた冷蔵貨車モデルを紹介したが、それから30年以上経って2つめのスタートセット(29845)を手にしたのである。それに同梱されている有蓋貨車モデルは、3200の冷蔵貨車モデルと良い比較対象になるかと思い、今日はこのGmms 44形有蓋貨車モデルを紹介したい。
このモデルが同梱されたスタートセット(29845)は、Premium Startsetと言う名の通り発表当初メルクリン史上最も大きく豪華なセットであった。セットには初めてデジタル制御装置のCentral Unit(6021)が同梱され、更に鉄青色で動輪灯も点灯する発煙装置付き03.10形モデルと2種のホーンのサウンド付きV160形のfxデジタル搭載機関車モデルの2両、それに連結する客車と貨車(メッサーシュミット積載Rlmms58形無蓋車モデルは紹介済み)、レールやポイント等々当時としては画期的と言われたセットである。もちろん価格も決して安いものではなかったが、非常に割安感があり、良く売れたとも聞いている。またクリスマス前には、このセットのTVCFも流されたようである。
この貨車は4410をベースにしたモデルでありながら中々凝った作りをしている。それは、洗剤ATAの広告が印刷されていることもあるが、ボディサイドの通風口蓋の銀色塗装や表記などにも現れている。ATAは、現在ドイツのHenkel社のクレンザーなど洗剤の1ブランドとして残っている。
興味深いのは、車体表記である。Ep.IIIならではの車体左右のマーキングは勿論であるが、DBマークや車体形式/番号を四角で囲み、その上にはEUROPの文字が印刷されている。これは未確認ながらドイツ以外の国際運行可能な証と想像出来る。
車体中央の扉にはATAのポスターのような広告が印刷されている。この時点ではメルクリンの印刷技術は高いレベルにあり、凹凸があっても少女の顔がフライパンに映る姿まで違和感なく表現されている。
更には、車体右下に印刷されている文字や台枠の文字など、肉眼では判別しにくい文字も拡大することで判別可能なほど精緻な印刷を施しているモデルでもある。カプラーはKKK。
有蓋貨車Gsモデルの4410がリリースされた当時は、ここまでディテールの改善されたモデルに進化されるとは思いもよらなかったのである。今後もこのように進化したGsベースの有蓋貨車モデルをリリースして欲しいものである。
参考サイト:ATA / Henkel社
http://www.henkel.de/wasch-reinigungsmittel/reinigungsmittel.htm?brand=00000001S4
コメント 0