39123 DB E10 1269 / Ep.III [Maerklin-Lok]
総合カタログと一緒に届いたモデルの最後が、このE10.12 / TEEカラー(39123)である。数年前迄1台しかなかったズボンの折り目付きE10形モデルも、これで4機目になってしまった...。メルクリンが金属製ボディのE10.3をリリースしてからというもの、E10.12形(紺/ベージュ)、112形(TEE)そして今回のE10.12(TEE)と立て続けにリリースされたこともあって、追いつくのが大変という状況である。
今回は、特に「150周年モデル(ドイツ)」とあって、この記念すべき年に何かしら手元に置きたいと思う気持ちがあったのである。原型の折り目付きE10形は、重厚さとスマートさの境目をゆくモデルで、グラマラスなボディは魅力的にみえる。E03/103.1形のような洗練された姿でないのが魅力とも言える。
実車の中でもこのTEEカラーでEp.III表記というのは非常にビミョーな設定である。Ep.IIIのE10.12形は、紺/ベージュの塗装でデビューした。しかし、1965年からTEEの運用が開始され、試作機のE03だけでは運用が間に合わない。量産形の103.1形がデビューする迄の数年間、しかも車体表記がUIC規格のコンピュータ番号に変わる1967年迄のほんの暫くの期間だけの仕様ということになる。
そんな訳で、おそらく初期のTEE HalvetiaやTEE Blauer Enzian、TEE RolandなどのTEE数列車の運用や、F-Zug Rheingold / RheinpfeilのTEE化に伴った紺/ベージュとTEEカラーの客車が混色となった編成の先頭に立たせるのが良いであろう。
▲ 展示ケース同梱のため箱がやたらとデカい
▲ 木製ケースの前面には厚手のガラスが奢られている。
話題をモデルに移すと、その150周年モデルであるがゆえに立派なガラスケースが付いて来る。このケースは木製で、150周年記念のネームプレートが入った台座は無垢木材である。前面のガラスが厚いこともあって中々の重量である。ご覧になればわかるが、ケースが大きいこともあって外箱もデカい。これ1台限りならば良いが、メルクリンは以前からKarl Belingrodt仕様のモデルシリーズなどで少なからずこのデカい箱を使っているので、この箱付きモデルを幾つも持つのには少なくないユーザーは躊躇するのではないか。もし欲しいモデルが箱付きであったならば、購入に箱が要因で買えないのであるなら、それは本末転倒...と言えるかもしれない。私ならば、ガラスケースは幾つかの大きさやマテリアル(木製やアルミ製など)をオプションで用意して、記念モデルは台座のみ添付ぐらいが良いと思う。(価格も下げられるであろう)
▲ 履いている台車は高速台車
さて、モデル本体を見ると、端正な佇まいを魅せるモデルであることがすぐにわかる。基本的には紺/ベージュのE10.12形モデルと同じで、その色違いという感じである。同色の112形とは、時代が異なるだけに様々な違いを見せる。最も目立つ部分は、前面窓下のレーリングの有無であろうか。形式プレートの印刷の違いはあるのはもちろんである。
▲ 製造は電装がSIEMENS、車体がMuenchenのKRAUSS MAFFEIである。
▲ 配属は、BD Nuernberg(ニュルンベルク鉄道局)、Bw Nuernberg(ニュルンベルク機関区)である。
モデル内部の機構や機能については、特筆に値するものはない。mfxデコーダーにサウンド基盤とスピーカーが付き、SDSモーターで駆動する今となってはオーソドクスな構成である。もちろん不満はない。以下にそのファンクションの番号と機能を記す。
f0: 前照灯/尾灯on
f2: 駅発車アナウンスon
f3: 警笛音on
f4: 漸次加減速off
mfxデコーダーなのでCS1のファンクション機能設定を使えば、亀マークのRangiergang(速度半減)機能onも設定可能である。
今回は、取り急ぎCS2で画像設定(機関車画像がデフォルトでは「???」となっていた)と、最高速度設定、速度計設定などの変更を行った。
その際は、最高速度設定などデコーダーのデータ書換えは「チェック」マークではなく、「↓機関車」マークで設定変更されるので注意。いつのバージョンからそうなったのかはわからないが、mfxデコーダーの設定値とCS2の設定値が異なる項目には文字が黄色で表示されるので非常にわかり易い。もちろん最後は「チェック」マークに触れるのを忘れずに...。
どうもCS2のバージョンアップによる進化が早いので、私の方が追いついていない..。困ったものである。(私の脳味噌のバージョンアップができないのが辛いところ...)
いずれにしても、この150周年記念モデルは、これからTEE列車の牽引に活躍しそうである。
魅力的ですね・・
しかし、箱付きモデルで躊躇している一人です。
by masato-marklin (2009-11-10 07:20)
こんにちは、masatoさん。
箱付きモデルは、家屋の狭い日本ではやはり沢山は買えないですねぇ。今年の150周年記念機関車モデル全てを買った人はどのくらいになるのか?やはりドイツでも問題になりそうな...。
モデルが良いだけに辛いですねぇ。
by Akira (2009-11-10 07:51)
おはようございます
やっぱりTEEカラーは魅力的ですね.
うちの鉄板どももこの機関車に牽いてもらいたいだろうな~
私は箱付の37356(Re4/4)を購入しました.
届いたときはあまりの荷物の大きさに驚きましたが,目標に向かって開梱していくとだんだん小さくなっていくので,思わず笑ってしまいました.
木製ケースはいらないな~と思っていましたが,作りはしっかりしているし質感も良いので,今は気に入っています.
もう少し大きいと同時に購入したTEEカラーのRe4/4と一緒に入れられるのですが…
貧乏性で紙箱の方も捨てられずにとってあります.
様々なサイズのケースがラインアップされるのには大賛成ですが,この先もケース付きモデルが増えると困るな~
by 深山苧環 (2009-11-10 09:27)
こんにちは、深山苧環 さん。
多くの日本のファンは、150周年記念にはスイスモデル(Re4/4 II 赤)に走ったような...。
展示ケースについては、モデルには展示台のみ付きで、
- 1台用
- 3台用
- 150周年記念モデル全種用
....の3種の展示ケースの別売りを作るのが良心的かと...。展示ケースのためにモデルが売れないのであれば、まさに本末転倒...。
by Akira (2009-11-10 12:39)
Akiraさん、こんにちは。
これ、直輸入をしてガラスが割れてたらいやだなと思って、樟葉に注文をしました。
入荷したら引き取りに行こうと思っていますが、思った以上に外箱も木箱も大きいですねぇ…
大阪から持って帰るのも大変そうですが、部屋には常時飾っておく場所もないですし、置き場所にはもっと困りそうですね。
by hikari (2009-11-10 12:57)
hikariさん、こんにちは。
このケースのガラスは厚くて立派(重い+頑丈)です。外箱の大きさは結構なものです。公共交通でのお持ち帰りは難しいかもです。
やはり、運送が丁寧な宅配便に任せるのがよろしいかと...。
我が家で機関車を飾るのは、前に紹介したアクリルのケース程度が良いようです。
by Akira (2009-11-10 13:28)
展示ケースの有無は賛否が分かれるでしょうが、展示ケースそのものは実に良い出来ですね。模型を飾るには最高です。走らせる向きには邪魔になってしまいまうでしょうけど、逆にこの展示ケースがほしいという方もいるでしょうね。
by HUH (2009-11-10 18:17)
HUHさん、こんにちは。
確かに展示ケースは、品質感もそこそこあって悪くはないです。1台持つには良いでしょう。
ただ、これが複数になると...。今回は結構良いモデルがケース付なのが辛いところです。良い展示ケースだからこそ、同梱せず別売がよろしいかと...。
ちなみに展示台は取り外し可能なので、写真を入れ変えれるようにすれば汎用性が一気に高まります。
by Akira (2009-11-10 18:26)
こんばんは。
Nでも同様の製品がホビトレから出ています。
103以外のTEE塗装はなにかそそるのもがあるのは私だけでしょうかw
DBAGの112や113のTEE塗装(ミュンヘンにいた)にも気絶してしまいます。
小豆好きが全く影響していないとはいえないようです。
P.Sクッキーは予想外、皆に好評です(私のが無くなるではないか)
by abe (2009-11-10 21:36)
Akiraさん、こんばんは
ケースが以外と大きいようなので
置き場所がなさそうで・・・(T.T)
Akiraさんが言われているように別売がよかったですね。
これで、ブルーベージュと赤ベージュが揃いますね。
by まほろ (2009-11-10 22:24)
同じTEEカラーでも、112は手摺付き、E10.12は手摺なしと、
商売上手いというより、流石、判ってますねぇ。
E10.3青、E10.12青/白と、4機並びが見たいですね。
しかし、このケースの大きさだと、
2段で4機分と考えてしまうところが貧乏性でしょうか。(哀)
by BOAC VC10 (2009-11-10 22:42)
コメントありがとうございます。
> abeさん
103形がDBのTEEカラーの代名詞なのは確かですが、ちょっと地味なE10/112形のTEEカラーもドイツらしいふくよかな女性的な姿?が魅力的です。
Lotusのクッキーは、お値段も比較的リーズナブルで美味しいですよね。家族の方々に評判なら結構なことです。先日KALDIでクッキーのクリスマスバージョンを発見しました。(中身は同じ..)
> まほろさん、BOACさん
ケースが大きいので、1台の機関車をおさめるのはもったいないかもしれないです。(こう考えてしまうのは余裕のない証拠..)
もしケースに上段を付けられる溝が彫ってあれば間に棚を差し込んで、4機のズボン折り目のE10を飾れますね。
実は、4機並びで写真を撮りたかったのですが、全てを見つけるのが結構大変...。でも、いつかやります。
by Akira (2009-11-11 09:12)
akiraさんこんばんは。自分はまだ未入手ですが、E10.12は赤クリームのツートンもいいけど全体的な雰囲気が非常に端整だと思います。最近のメルクリンは塗装が少し粗い(DBマークの輪郭のズレや塗り分け部分が微妙に下方にずれていたりとか)感じがすると思うのですが、これは生産ロットによるものでしょうか。出回り始めの頃は試作的な要素もあって粗かったりするものでしょうか。そして後期ロットになるに従って正常に戻ったり、或いはその逆もあるのでしょうか。
長文で済みませんが大まかな傾向についてご教示頂けたら幸いです。
by かなりの (2009-11-13 23:06)
かなりのさん、はじめまして。Spielkisteへようこそ。
仰ることは良く理解出来ます。最近の103.1形機関車の前頭部分の黒色が上部ににじんでいたり、ルーバーの銀色塗装がベージュ部分にまではみ出ていたり...。
これは私が感じた一般的なメルクリンモデルの傾向ですが、初期ロットより後期ロットの方が良くなっているように感じます。これは、やはり学習効果というか、反省を後のロットの製品に反映させているためと考えられます。ただ、これはあくまで私の感じたことで、全てを知っている訳ではありませんので絶対ということはないことをご理解ください。
by Akira (2009-11-13 23:14)