37921 DB 41 091 / Ep.III [Maerklin-Lok]
今年の4月から始まった「今月の機関車」であるが、これはおそらく在庫処分を目的とした最終セールとみて良いと思う。そして、10月の「今月の機関車」として41形機関車が告知されたのが10月初めであった。この機関車は、Systemsが第3世代デジタルとしてMSやCSと共にmfxデコーダーが華々しく告知された時、03形と共に最初にサウンド付きmfxデコーダーが搭載された機関車である。
この41形モデル(37921)は、Ep.III仕様でもありSchuerzenwagenのF-Zugをも牽引したであろう大型の汎用機関車でかねてから私も欲しかったので、「今月の機関車」に選ばれたことを知った時、ゲットするには最後のチャンスと感じたのである。
案の定、既にメルクリンサイトのデータバンクには、「Nicht mehr in Produktion」(生産完了)の文字が表示されている。
そこで、販売店に連絡してみると最後の1台の在庫があるという。今年の購入計画からは逸れているのでちょっと想定外ではあるものの、これを逃すとebayぐらいしか手に入れることは出来ないと思い、ゲットしたのが画像の41形モデルである。
この41形モデルが欲しかった理由には訳がある。何年か前にゲッピンゲンでCS1のセミナーがあった時のこと。2人で1台のCS1が与えられ、説明に従って操作を体験するのであるが、その時私に手渡されたモデルがこの41形モデルである。この時、初めて41形の少しばかりエコーの掛かったブラスト音に私はシビレてしまったのである。当時私の手元にあったサウンド付きの蒸気機関車モデルはインサイダーモデルの10形と(流線型の)05形ぐらいであったと思う。これらはサウンドに関して当時は満足していたものの、この41形の多彩なサウンドとその音質には驚くばかりであった。そしてこの機関車に惚れてしまったのは言うまでもない。
その後何年か経ってこの告知である。思い入れは現実のものとなったということである。
さて、その届いたモデルであるが、当時の感動した思いが蘇るようである。基本的に実車同様ボイラが03形と共通なので、既に数両我が家にある03形同様に取扱いが容易である。下回りは1'D1'であり、我が家では珍しい軸配置である。(基本的に旅客機であるパシフィック機が多いため)すでに41形モデル自体が市場に出て長い年月を経ているモデルのため、特別記すことはないのだが、実車の世界では大型急行用貨物機として、またその高性能さから幾多の中量級のEilzugやD-、F-Zugの旅客列車の牽引にもあたった。むしろ4つの連動軸(動輪)を持っているため、始走時の牽引力は03形よりも優れ、軸重も分散されているため幹線だけでなく支線でも使用出来る汎用性の高い機関車であったと篠原氏の著作には記されている。そう考えれば、41形は我が国ではD51のような感覚なのかも知れない。(むろん41形の方がスマートで私の好みではあるが...)
戦後DBに帰属した41形は216両で、当時はそこそこどこでもみれた機関車であるように思う。このモデルはオリジナルボイラ仕様であるが、1957年から61年に掛けて102両の高性能ボイラへの換装が行われた。そのうち40両は、1958年から61年迄に重油焚きに改造された。
1968年からのEp.IVでは、石炭焚きの41形が041形に、重油焚きの41形は042形になった。オリジナルボイラである41形がEp.IVにあったかどうかは未確認であるので、そのあたりの詳しい方はご教示頂ければ嬉しい。
モデルの前面とテンダーの後部である。前面はオリジナルボイラ仕様のため、渡り板がスラントした1枚で構成されているのでわかり易い。新型ボイラの場合は23形のような渡り板2枚になってヒラメ顔になるため、個人的にはオリジナルが好みである。
キャブとテンダーの印刷表記であるが、これも昨今のメルクリンの水準である。キャブにはBD Kassel(カッセル連邦鉄道局)、Bw Kassel(カッセル機関区)とある。テンダーにあるRev.日付は直近検査日が1961年5月9日となっている。私はこの表記を肉眼で確認することはもはや不可能である....。(悲
この機関車の特徴であるmfxサウンドデコーダーの他に、もう一つテレックス連結器がある。これも魅力で、このような大型機関車でテレックス連結器が搭載されることは、稀であろうし、今後は無いかもしれない。
これを線路に載せ、CS2で認識させるとファンクションアイコンがほとんどサウンドマークになってしまっているので、改めてカスタマイズさせたものがこの画像である。まだ、CS1のファンクションマッピングでは見ていないので、隠れた機能があるかどうかは未確認だが、おそらく速度半減機能はあると思う。
f0: 前照灯/尾灯on
f1: 発煙装置on
f2: テレックスon
f3: 走行サウンドon
f4: 漸次加減速off
f5: 警笛(長音)on
f6: インジェクター?on
f7: 警笛(短音)on
f8: ブレーキきしみ音off
f9: 蒸気排出音on
f10: 給炭音on
f11: 排炭音on
既に様々なサイトで明日ゲッピンゲンで行われるTag der oeffnen Tuer(工場開放日)で発表される来年のインサイダーモデルが囁かれている(更には既に価格表が提示されている販売店も..)が、この41形は、先にも述べたように03形と同じボイラを使用していて、高性能ボイラについても同様とのことで、来年の新製品のウワサ話にも事欠かない状態になっているのだが、私自身はこの古くても(私にとっては..)新しいオリジナルボイラの41形がサウンドも含めてとても気に入っており、Schuerzenwagenを牽引するF-Zugを走らせる機会を狙っているのである。
[ADVENTSKARENDER am 03.12. bei Maerklin Online-Shop]
Display "Rollende Landstrasse".
8 Spezialwagen mit 8 kleinen Radsaetze zum Transport von ganzen Lastzuegen
参考サイト:Dampflokomotive mit Schlepptender. / ドイツ・メルクリンサイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=37921&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
参考文献:全盛時代のドイツ蒸気機関車
[EDIT] 2009-12-13 22:05
今晩は、KDBです。
この41型、カタログモデルと変わりませんが、高級に見えますね。確か最初の発売は1978年で、ボイラー周りが共通なので当然出ると思いましたが、03より5年遅れでした。最初のころはワグナーデフ付だけで、加減リンクまわりの構造が胡麻化してありましたが、その代わり03とボイラーが交換できて、ワグナーデフ付03とウイッテデフ付41が簡単に作れました。今となってはディテールがあっさりしていて物足りませんが、乱暴な扱いも気にせずに済み(フライシュマンとPIKOの41は腫れもの扱いを要する)、気に行っています。だけどーーーこれが在庫処分だとしたら、いよいよモデルチェンジでしょうか?03型ともども、50型と同じような改良を望みます。
by KDB (2009-12-03 20:42)
こんにちは、KDBさん。
この41形も登場初期から比べれば、徐々に変更されて来たようです。その最たるものが下回りの車輪のメッキ部分かも知れません。
03形も近々に新しいボイラを纏った姿を目にすることが出来るでしょう。ただ、今回の41形は確かに販売完了になるようですが、また新しい仕様で登場するかも知れません。新型ボイラにはいずれなるかも知れませんが、まだ先のこと...と思います。(前例に倣うなら..)
by Akira (2009-12-03 21:05)