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26557 SBB Re 4/4 I (TEE) / Ep.IV [Maerklin-Lok]

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待ちに待った新製品モデルのTEE Bavariaセットが手元に届いた。既に数名のメルクリンファンの方のブログでも紹介されているのだが、こうして手に取って眺められるのは本当に嬉しい。思わず顔がほころんでいる自分がいるのである。

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今回は、その中の1両の機関車Re 4/4 I(TEE)を紹介したい。この機関車は、Re 4/4 Iでも2次車とも言える非貫通仕様である。スイスらしい小振りでごろっとした塊感のある形状、全体に丸みを帯びた優しい造形である。それでいてあのスイスの急峻な山岳路線を走破するパワーをも併せ持ったところが人々を惹き付ける大きな魅力となっているに違いなかろう。

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さて、このメルクリンモデルは、4両あるTEEカラー(10033, 10034, 10046, 10050)のうち10033である。TEE Bavariaとして運用されたRe 4/4 I は、ミュンヘンオリンピックの開催された1972年の7/8月のみ、TEEカラーの10033/10034の2機が運用に就いたのだが、この編成はこの時のものと想像できる。

由紀乃さんのウエブサイト「旅の部屋 別館」によると、10033号機は1951年3月29日に落成、72年6月29日にTEEカラーへ塗装変更、87年6月16日に標準色の赤色へ再変更、2002年7月31日には廃車とある。これは、車体表記の期日と一致するものである。

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正面から見た機関車である。正面3枚窓が横長の印象を強くし、独特な形状が特徴づけられている。

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乗務員扉の手摺はSBB標準である黄色に塗装されている。ステップは無塗装なので若干安っぽい印象。

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レタリングは、相変わらず素晴らしい出来映え。スイス機関車独特の1枚の鋳物プレートに製造4社(車体製造のSLM、電装のBBC他2社)の記載がある銘版も印刷で美しくかつ精細に再現されている。
また下画像にある直近の検査日が1972年6月29日というのは、まさに TEE Bavaria運用直前の日付である。

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▲ 同形濃緑色のパンタグラフは暗色になっているが、このモデルはTEEらしく実車に忠実なシルバーである。

屋上2機のパンタグラフは、スイス用とオーストリア/ドイツ用である。TEE Bavariaは、途中スイスの国境駅St.Margaretenでオーストリア入りし、ボーデン湖畔を走り更にドイツとの国境駅のLindau迄走るのだが、このほんの数キロにも満たないような区間走行のみのために幅広の異なる集電舟が必要なのである。(画像上:DB/ÖBB向けパンタグラフ、画像下:SBB向けのパンタグラフ)

こんなに小さな機関車なのに、またかなり薄い金属製ボディにも関わらず重量はある。そこはメルクリンらしい部分で嬉しいところ。この機関車の実車は、TEE Bavariaのスイス区間であるZürich HB - Lindau Hbfを牽引するもので、残りのLindau Hbf - München Hbfは、DBのBR 210の牽引となる。つまり、モデルで言えば、一昨年の新製品である39189ガスタービン付きディーゼル機関車が丁度合う訳である。ただ、このモデルは既に生産完了となっているので、同色のBR 218(Purpurrot)に牽引させてもよかろう。

そして..である。このRe 4/4 Iの本来の運用先となったBasel SBB - Genèveを結ぶTEE列車牽引にももちろん使える。つまり、Basel SBBに到着したTEE Rheingoldの牽引である。ドームカーも従えてスイスの風光明媚な路線を走るRe 4/4 I牽引のTEE列車は、DBの103形牽引列車とはひと味違った美しさを見せてくれるものである。
トランジット国スイスならではの多彩な運用が、模型ファンの我々にこのRe 4/4 I機関車モデル牽引のTEE列車再現を予感させてくれるのである。
*TEE RolandやHelvetiaその他のTEE列車は、Re 4/4 II/III/IV、またAe 6/6やRe 6/6の牽引であったとのこと。

このRe 4/4 Iは、まだCSにも未登録で走行もさせていないのだが、その走りもきっと私を満足させてくれるであろう。なぜなら、こうして眺めているだけで既に充分幸せな気分にさせてしまうモデルなのだから...。

参考サイト:
- Re 4/4 I / Wikipedia Deutschland
http://de.wikipedia.org/wiki/SBB_Re_4/4_I

- コラム TEE列車のお話/ 旅の部屋 別館 /
http://www2.odn.ne.jp/kisara/yukino/tee.htm


TEE-Schnellzug "Bavaria". / メルクリン・ドイツサイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&newprod=1&art_nr=26557&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=1020&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
[EDIT] 2010-12-01 11:57
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abe(あべ)

いいですね~、鼻血ものです。詳細インプレお願いします。
パンタが違うけれどNで再現してみようかな♪
by abe(あべ) (2010-11-29 22:59) 

Akira

abe(あべ)さん、こんばんは。

まだ走らせていないので細かなインプレはできませんが、今後客車を紹介した後に走らせたいと思ってます。
でも、この機関車はドイツ縛りなんて言ってられない素敵な機関車ですね〜。
by Akira (2010-11-29 23:21) 

460

Akiraさん
TEE Bavaria到着おめでとうございます。
凄く良い出来の様ですね~
うちは年内来るか微妙です・・・
by 460 (2010-11-30 08:36) 

Akira

おはようございます、460さん。

いや、本当に素晴らしい仕上がりです。TEEカラーの似合う機関車は色々ありますが、スイスらしさ漂うフォルムにエレガントなTEEカラーとの組み合わせは何とも言えない....魅力に尽きます。
by Akira (2010-11-30 08:59) 

kids

Akiraさん、こんにちは。ご無沙汰しています。
うちにも、今日着きました。
いつもなら、Lokshopさんから発送の連絡が来るので来年くらいかな?と思っていましたら、今朝到着しました。
まだ走らせていませんが、予約しておいてよかったと思います。


by kids (2010-11-30 10:42) 

hikari

Akiraさん、どうもです。

ふふふ、そう言えばAkiraさんって、
「ドイツ縛り」なんてあったんでしたっけね。
もう、こういう「○○縛り」なんて全撤廃して、
博愛主義でいきませんか♪

もうね、気持ちと共に財布の紐も吹っ切れるて爽快ですよ。
私もこれを、某国内店舗に予約していますので、そろそろです。
by hikari (2010-11-30 10:56) 

Akira

おはようございます。

> kidsさん

こちらこそ、ご無沙汰です。コメントありがとうございます。
kidsさんのお手元にも届きましたか。満足されたようで良かったです。

> hikariさん

そんな...博愛主義なんて..。実際私は基本的に博愛主義ですが...。

でもね、財布の紐が吹っ切れると私自身が吹っ飛ばされる恐れがありますので、今迄同様静か〜に吟味を怠らないようにいたします。

因みにこのセットなんですが、もう数年前から、この機関車とセットに同梱されているWRmをメルクリンに提案していたんですョ。それを真に受けたのかどうかは私の知るところではありませんが、一緒になってリリースされると言うとんでもないことになってしまって...、もう、このセットに関しては縛りも何もない..と。
by Akira (2010-11-30 11:11) 

klaviermusik-koba

うーん、これは素晴らしいですね。とくにこの機関車が。うらやましいです。その機関車はTEE運用から外れた後はまた普通のSBB塗装に戻されたのでしょうか。今頃から発注してももう遅いかも知れないけれど、まあやってみます。










by klaviermusik-koba (2010-11-30 17:30) 

Akira

こんばんは、kobaさん。

確かHagenさんは、60年代の同形式の緑色モデル(3051?)を初孫にプレゼントしたそうですが、確かkobaさんもお持ちだったのでは?

実車の件ですが、4両程がTEE塗装になったのですが、多分そのまま終焉を迎えたと思います。(私がドイツ滞在時の1989年ごろにBasel SBBで見かけ撮影したいます)
また、スイスのTEE Classicと呼ばれる保存団体はこのうちの1両をレストアして動態保存しています。

モデルの方は、確かに今年の限定ですが、人気が出るのはメルクリンも理解しているでしょうし、メルクリンのオンラインショップでも在庫はありますね。
by Akira (2010-11-30 18:02) 

かなりのメルファン

こんばんは。お久しぶりです。

とうとう来ましたか、自分も楽しみにしています。
Restaurant CarのTEEロゴも悩ましい!!重みの
ある旧DBロゴもこのレタリングには負けてしまいますね、
はやく動作状況をアップして欲しいです。この非貫通型機種の
緑塗装のTEEヘッドも出たらいいなあ。
ちなみにこのTEE塗装型の前頭部のスイス国鉄
マークはエッチングになっていますか?


by かなりのメルファン (2010-11-30 20:59) 

Akira

こんばんは、かなりのメルファンさん。

食堂車のDBとSBBの違いは、やはり民族性かも知れません。これはもう良し悪しではなく好みの問題でしょうね。

Re 4/4 I 濃緑色のTEEバッチ付きはいつかは出るんではないでしょうか?
TEEカラーの正面SBBマークは印刷です。(出っ張っていません)
by Akira (2010-11-30 22:03) 

kids

Akiraさん、実車に関した記載のあるページが在ります。
http://www2.odn.ne.jp/kisara/yukino/tee.htm
ご参考に。
by kids (2010-12-01 07:33) 

Akira

おはようございます。

> kidsさん。

詳細を記したウエブページ(しかも日本語!)をご紹介頂きありがとうございます。
この表を見ると1両(10050)だけTEEカラーで最後迄残ったようですね。また、TEE Bavaria向けに運用に就いた1両(10034)が赤色塗装に戻ったものの、廃車を免れ再びTEE色に戻って動態保存されていることが理解出来ました。

> kobaさん。

kidsさんからご紹介頂いたウエブサイトでは、4両のTEEカラーの同機のうち3両は後に標準色に戻されたようです。(2両は赤、1両は濃緑色)
残りの1両は廃車までTEE色だったようです。
誤記失礼しました。
by Akira (2010-12-01 08:03) 

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