晩秋のドイツ旅行(11) [Reise]
▲ 出発したVT612の車窓から見えるフランクフルト中央駅とICE
フランクフルト中央駅からこの旅の最後の乗車となったVT612で出発する。車窓に見える大きなドームと停車しているICEは、もはや私にとってのドイツそのものである。視界から離れ行くその光景は、淋しさが募る。
DBのヤードに留置されている様々な客車や機関車を眺めながら空港地下駅に向かう。しかしそこはすぐである。
▲ 空港のハーゲンダッツ売店で調達したアイス。バニラアイスにチョコソース掛け
午前中と同じように地下ホームからエスカレータを乗継いで地上に上がるとそこは出発ロビーである。折角なのでLufthansaのWorld Shopに行き、LHマイルを使って子供に土産を調達する。
出国審査へと進む。手荷物審査を通り出国スタンプを貰って暫く進めば免税店街となる。ここで最後の最後となる土産用チョコなどを買い、いつものようにハーゲンダッツショップでアイスを食べる。ここのアイスショップは、最初利用した時は新しく賑わっていたが、今回はショップの設備もややくたびれた感じで私以外のお客はなく、閑古鳥の様相であった。
搭乗口に向かって通路を歩いていたら、LHのラウンジ入口横に新しく「Leisure Zone」なる空間が設備されているのを発見する。どうやら空港の新しい試みのようでいくつかの異なる形状のシートがランダムにレイアウトされており、ちょっと時間もあったので試してみた。私が利用した足掛けのついているシートは、それまで歩き回っていたため、足の疲れを取るのに丁度良い。近くでは若者3人が思い思いの座り方でリラックスしながら雑談している。この試みが上手く機能するかは分からないが、こうして試してみることは大切で、例えそれが失敗に終わったとしても、その結果をデータとして次に繋げることが出来るので、意味のある試みである。私の印象は、搭乗口に画一的な椅子が並べられているだけではなく、その中でこのような空間があると空港設備の質的向上に繋がると感じた次第である。お陰で私の足の疲れも少し楽になった。
結局、あまりの居心地の良さに搭乗開始直前までこの場所から離れられなかったのであるが、その後搭乗口へ行くと帰国便が待機しているのが見える。帰国便はB767である。すぐに搭乗開始となり機上の人となる。機種は違うが、往路と同じように私の席は前席のない非常口横の座席である。往路のB787では、目の前がトイレのみであったが、B767では、トイレの他ギャレーとなっている。今回エコノミークラスでは8割程度の搭乗率であろうか。
隣に座ったのは大柄のドイツ人男性で、聞いてみると成田空港到着後羽田空港迄バスで移動し、その日のうちに庄内空港へ行くとのこと。結構大変である。会社が取った航空券なので自分ではどうしようもなかったらしい。
定刻にフランクフルト空港を出発するが、既に夜8時を回っているので外は照明のみしか見えない。離陸後安定した飛行で水平状態となりシートベルトサインが消える。今迄フランクフルト空港からの帰国は毎回昼間だったので、いつもなら離陸直後から暫くは街並や森を見ながら感傷にふけるのだが、今回はそれもない。
暫くすると、CAから飲み物とおつまみが配られる。飲みものは、アルコールでも思ったが、ワインとビールぐらいしかないのでリンゴジュースにする。往路の便とは全く異なるサービスである。
その後ボリュームたっぷりの夕食となり、今度は白ワインと泡入りの水をお願いする。食事が終わってコーヒーを飲んでいると今度はカップアイスも配られる。これなら空港でアイスを食べることもなかったかな?と思う。
食事が終わると機内も消灯となり、私は就寝態勢に入る。ドイツ時間で夜12時を廻っているので、眠りは浅いながらもウトウトする。目が醒めてトイレに行く。帰り際に隣のギャレーを覗くとおつまみや飲み物があるので、チョコレートとポテチ、水を貰って夜食とする。
その後は寝たり起きたりが続いて、就寝と言うにはちょっと辛い状況が続く。仕方ないので、良さそうな映画がないかとプログラムを見てみると、前に映画館で予告編で見たアニメ作品「おおかみこどもの雨と雪」がある。細田監督の「サマーウォーズ」も好きだったので興味があった。考えてみれば「サマーウォーズ」も機内で観たのが最初だった。「おおかみこどもの雨と雪」の全編を鑑賞した。画面が小さかったのは仕方がないが、充分に見応えのある作品であった。
満足して映画を見終わり、飛行現在地を確認すると、シベリアから日本列島に向かっている途中である。程なく食事の準備が始まる。夜食などを食べたせいか食欲があまりなく、お粥をチョイスした。この便の供食サービスは色々な意味で良く吟味されていると感じた。それにしてもお粥でもパンが出るのは何故であろうか?
食事が終わって暫くすると、最終着陸態勢となり無事定刻に成田空港に到着。隣のドイツ人と別れの挨拶をして暖かな空気を感じつつブリッジを渡って入国審査、荷物を受け取り荷物検査場では開けられもせず通過。機体から離れて出口まで30分掛からなかった。バスの便を見ると16:40発というのがあり、これに乗車できたので、乗換えのロスタイムもほとんどなく、スムースな移動が出来た。最寄りの駅から家迄はさすがにタクシーを使ったが、到着した時刻はほぼ出発した時刻と同じ。つまり丁度丸々1週間をフルに使ったドイツ旅行となった。
今回は、同じドイツが目的地ではあったものの、今迄の旅行とはそのプロセスも目的も違って、初めてのことが多かったが、それだけ得たものも多かったように思う。相変わらずトラブルや失敗もあったが、今となっては全てが良い思い出である。さて、次の旅行は?などと思いを馳せたいのであるが、現実は中々厳しいであろう。
今回の旅行では沢山の現地の知人友人に助けられ、目的を果たすことが出来た。彼らにはこの場を借りて深く感謝したい。
また、相変わらず拙い文章による旅行記であったが、もしかしたらお読み頂いている方にはお役に立てる情報もあったかも知れない...と、ほのかな期待もしつつ、これにて旅行記の終了としたい。
akiraさん、こんばんは。
旅行記、お疲れ様でした。
楽しく、読ませていただきました。
私も明後日5日から、欧州に行きます。
ミュンヘンに入って、ウィーン、プラハ、ケルンを回って、
パリに行こうと思います。
二年ぶりでワクワクしております。
by lucky_k.k (2012-12-03 20:51)
lucky_k.kさん、こんばんは。
旅行記をお読み頂きありがとうございます。これから欧州旅行ですか。今は各都市でクリスマス市をやっているので楽しいと思います。(パリはどうなのかな?)
是非、旅行を楽しんできてください。帰国後?の旅行記も楽しみにしています。
by Akira (2012-12-03 21:01)