mfx+ デコーダーとは? [Maerklin-Allgemein]
ヒマさえあればメルクリンのドイツ語版新製品パンフを眺めているのだけれど、少なからぬ車両の新開発モデルを尻目にどうしてもmfx+デコーダーの機能や意図するところの詳細を知りたいと私は思ってしまうのである。と言ったところで、ドイツのファンフォーラムにも他のサイトにもまだmfx+デコーダーの情報が限られている。今のところ、最大の情報源は新製品パンフレットの記述だけのようである。メッセになれば、サンプルもあるだろうし、色々な情報が出て来るのであろうと思う。
そこで、誤りもあると覚悟の上で、この新製品パンフレットの説明(82/83ページ)を読込んでみようと思う。まず、そのタイトルであるが、"Tauchen Sie ein in eine neue Dimension des Spielens" とある。これは「運転の新しい次元に潜ってみよう」というような感じだろうか?これの意味するところは、「デジタル運転のより深い部分に触れてみませんか?」というようなことかもしれない。
文章の前段では、実車世界により近くなる新しいmfx+デコーダーによるメルクリンの"Spielwelt"(遊びの世界)というフレーズで従来のmfxデコーダーを進化させた..とある。それはよりリアルであり、実車世界に近づいたとの記述は、読む者をその気にさせるには充分と言えようか。ただし、今年の新製品として用意されているmfx+デコーダーが装備された6種の機関車の他に、まだリリースされていないV. 2.5のファームウエアを装備したCS II(60213/60214/60215)が必要であることは、しっかり記されている。
具体的にこのデコーダーで何が変わったのかというと、バーチャルで実車同様の運転感覚を体感出来るということらしい。例えば、重量の多い牽引や勾配などでは、電気機関車は砂撒き、ディーゼル機では燃料の加減調整、蒸気機関車では、砂撒きの他、水量や石炭の調整が必要である。これらの調整が実車同様バーチャルで再現(体感)出来るというものらしい。特に重要なのは、電気機関車とディーゼル機関車にあるSifa(安全確認)ボタンである。これは、実車がそうであるように運転中定期的に触れなければならない。(これを怠ると自動的にブレーキが掛かるようである)
つまり、運転シミュレーターと鉄道模型を合体させたもの..と私は今のところ捉えている。ただし、いつもこのような運転しか出来ないのは、色々な意味で辛いものがある。そこで以下の4つの運転プログラムが用意されている。
スタンダードモード:今迄のmfxデコーダーと同じ操作。
セミプロモード:燃料使用が働き、燃料計と燃料機器スイッチ類がCS IIに表示。
プロモード:電気、ディーゼル、蒸気機関車の運転台が表示される。制御は、実車と同様に操作。
スペシャリストモード:モデルをこのモードで運転する場合、機関車の位置を把握出来るリードコンタクトなど正しく設置されたレイアウトであることが前提。
プロ、及びスペシャリストモードでは、機関車が運転出来る準備が必要であるとのことである。例えば、蒸気機関車では、ボイラの火を焚いて圧力を合わせる必要がある。電気機関車では、主電源を入れ、パンタグラフを上昇させていなければならない。CS II画面には、制御方法の手助けがされるとのこと。(多分テキストで..)
もし、外部接続のスピーカーと接続されていれば、それに加えて車内信号音も聞けるようである。
形式ごとに異なる機関車の運転台の画像が再現されているとのことである。特に様々な蒸気機関車の運転台は興味深く、運転は常に蒸気圧に注意しなければならないし、シリンダに送る蒸気を充分に確保しなければならない。
燃料量などの運転時データはデコーダーに記憶され、例えば運転会などで他のCS II(V. 2.5)で運転する時も直近のデータが呼び出され、そこで好きなモードで運転が始められるとのこと。
と、ここまでがおおよそ書かれている内容である。なんとなくであるが、メルクリンが目指すベクトルというか、そういった方向性は理解出来た気がする。
ここでメルクリンが鉄道模型を作り始めてから、守ってきた方向性に変わりがないことに気づくのである。時代は変わって、そこに介在する方法も進化し続けているが、変わっていないのは、「(ディテールではなく)如何に実車イメージに近い運転が出来るか」ということだろうと思う。
今回の新しいmfx+デコーダーで、全てが可能になったわけではもちろんない。例えば、電気機関車のパンタグラフは、モデルにパンタグラフの自動昇降が出来るわけではないので、そのあたりはCS II画面上だけの話でもあろう。問題は他にもあるかも知れない。
バーチャルの運転体験とモデルをリンクさせることで、我々ファンが「楽しい」と感じられるかは分からない。これだけは、体験してみることで判断できることだと思う。スペシャリストモードで運転するのは、事前準備が必要でハードルが高いが...。
*間違いなどがあれば、コメントでご指摘いただければありがたいです。
どうなんすかね?
運転士みたいな体験を、シミュレータに程近い、しかし模型もある程度連動して走るよ〜
といった具合なんでしょうけれど、個人的な意見として、飽きるカモですね
CS2画面上に、乗務員室の絵が映し出されておりますが、ソッチばかり見て、肝心の走っている模型はお留守になりそうなんですよ、最初は
そのうち、この機能を使わなくなり、元のサヤに戻りそうなんですよね…
蒸気機関車の上級レベルって、機関助手が居ないと難しいかもしれませんし
ただ、総てのメルクリンにやる必要は無いと思いますが、オンボードカメラでレイアウトを映しだして、ソレを運転する、かつリアルに、なんてICEあたりでやったら、それはそれで楽しいかな?と
メルクリンて、どんだけラクに最新技術でデジタル自動運転させて、ギミックを車両から感じるか
と思う小生ですので、コレはシミュレータで充分じゃないかと思います
ゲームも会社にあるリアルシミュレータもやりましたが、1番良いのは、本物の電車です(笑)
3日で飽きましたが
by 総統 (2013-01-18 19:33)
こんばんは、総統さん。
さて、どうなのか?本文にも記しましたが、まず体験しなくては判断もできないと思います。また、今後ファームウエアもリファインされるでしょう。メッセで発表されればフィードバックもあるはずです。とにかく今は、その内容を把握して静観することでしょう。
本物の電車の運転は究極ですね。飽きてみたい気もします。
by Akira (2013-01-18 20:03)
Akiraさん、こんばんは。
私は、今回のように解説していただけなければ、画面が実車のように表示されるんだくらいに思っていました。
ここまで深いとは思っていませんでしたので、mfx+搭載車を是が非でも1台は、購入して体験しようと思いました。
いつも最新の情報、ありがとうございます。
by lucky_k.k (2013-01-18 23:04)
こんばんは。
腕木式信号機なども気にしつつ、一番気になるのはこのことでした。
自分だけでは十分に読み解けない中、まずは詳しい”速報”をありがとうございます。
鉄道模型の運転シミュレーター機能、と考えればよいようですね。
この機能を好むかどうかは、楽しみをどの部分に求めるか、で全く変わると思います。
走るのを見て眺めるなら、必要とは感じない一方で、実物にならって運転したいなら、嬉しくなる機能だと思います。
他のメーカーとの競争という面もあるのでしょう。
個人的には、模型には優先度は低いのかな、と思いましたが、ある程度のニーズはあるのでしょう。
ただ、画面表示が計器類のみだと、すぐ飽きそうです。まわりの風景などが動いて変化することで初めて、「動かしている」感覚になると思うのです。ましてや、タブレットなので…
現状は、このような感想です。去年のET403では、ドアを閉めないと走り出さないという仕掛けがしてあり、最初は動かない???と焦りました。後で説明書を見たらそのように記載があり、そんなところまで…と半ばあきれつつ関心もした次第。これも、今年のこのような発表があり、一つの実験だったのかも、と思いました。
でも、これがスタートで、どのように進んでいくかの楽しみもあります。目を引いたのは、スペシャリスト・モードのところです。車両の位置検知と連動させようとの意図があるようですね。信号機やポイントなど、あるいはレイアウト上のほかの列車を仮想車窓と連動させて表示するようなら、たとえお座敷でも風景の中を走らせている気分になれるのかもしれませんね。そのうちに、模型の運転席がプロジェクター室になるかも…
以前から、カメラ搭載車がまず実現されました。でも、「模型」というミニチュア・ワールドで、実写そのままでは何となく違和感があったのも事実です。そんな違和感の一つの解決法かもしれないと思っています。
あと、mfx+とは関係ないのですが、BR86に発煙装置ファンクションの表示がついているのですが、モデルの説明部分には関連する記載がなさそうで、もしかして、表の誤りかな…と。
Sifaについて…今までは、走らせたまま居眠りできるのがメルクリンと言われていたのが、できなくなる…と思ってしまいました。
by Y.H (2013-01-18 23:34)
おはようございます。コメントをありがとうございます。
> lucky_k.kさん
どうしても自分自身が知りたかったというのが、この記事を記したきっかけです。それをここでお見せすることで誤り(誤解)などを指摘されることも期待しちゃったりもしているのですが、今のところは大丈夫みたいですね。ですからお気遣いなく。
> Y.Hさん
私も今回の新製品では、この2ページが気になって他の新製品に注意がゆきにくいというのがありました。仰る通り、鉄道模型の楽しみ方は人それぞれなので、この新しい楽しみ方を堪能する方も居ると思いますし、あまり興味を持てない方もいらっしゃるでしょう。それがどこまで支持されるか?で今後の方向性も変わってくると思います。
スペシャリストモードは、是非一度体験したと思うのですが、そのための準備が必要でなるべく手を掛けずに実現出来る方法を探ってみたいと考えています。緊張を強いられるSifaは、辛いかもですね。
BR86の項を見ました。確かに発煙装置の準備について記されていませんね。調べてみます。
by Akira (2013-01-19 09:42)
Akiraさん お久しぶりです
BR86は車体がプラの様なので、そうであれば発煙装置は取り付けられないでしょう。
テレックスカプラー付きなので面白そうですが・・
80型がサウンド付きですね、どんな音がするか楽しみです。
by masato-marklin (2013-01-19 16:24)
こんばんは、masatoさん。
86形は確かに樹脂ボディなので発煙装置は無理ですね。これもサウンド付きというのが魅力です。80形は、私も1度ESUのM4デコーダーを付けてサウンド化させましたが、技術力がなく逝ってしまい入院中です。でも走行サウンドを奏でる小型蒸気というのはとても魅力的です。
by Akira (2013-01-19 18:43)
masatoさん、Akiraさん、情報を頂きありがとうございます。
BR86は以前から発煙装置のついていないモデルであり、今回なぜ?と思ったのです。サウンドだけでも魅力ですが、SLにはやはりSmokeが欲しい…と思ってしまいます。
巡りあわせで、買おうかと思ったのを変更したことがあった機種なので…
メルクリンを始めて、動力車を次は…という時に、TELEX付が欲しいと思い、当時ついていたBR86を考えていました。それが、買えそうな年に新製品としてBR85(No3309)が出、TELEX+発煙という仕様。こちらになったということがありました。(ここからさらに入荷まで1年待ちました)
BR80のサウンドや、KoefのTELEXなど、少し前にはできないといわれていたもの。今や無いと物足りなく思えてしまう…ようになってしまいました。(笑)
皆様方、また、いろいろとご教授をお願いします。
by Y.H (2013-01-19 23:05)
Y.Hさん、こんばんは。
86形もそろそろ新設計でリリースしても良い頃合いかもですね。そう言えば以前03形の2両セットなんてありましたが、今年新設計でリリースされました。
80形のサウンドは、スピーカーの設置が難しく、私の改造ではショートしてしまったようです。蒸気機関車の煙とサウンドは、1度体験してしまうと、それらが無い機関車が物足りなく見えてしまうのは私も同じです。
by Akira (2013-01-19 23:40)
Akira さん
情報ありがとうございます。
HOの新製品カタログを見ると、ドイツ型はほぼサウンド対応に
なったようですね。今年はBR80を購入しようかとは思っていますが。
MFX+はMS2では利用できないようですね。CS2購入はまだ難しいです。
by Bemo (2013-01-20 12:00)
Bemoさん、こんにちは。
はい、一部を除いてサウンドが標準化されつつあるのは感じているところです。BR80はいいですよね。
mfx+は、確かにCS2(V.2.5以上)のみに対応します。MS2の画面では不可能ですので。
by Akira (2013-01-20 15:20)
いろいろ面白い情報ありがとうございます。拝見していて模型の世界もこれからあたらしい局面にはいるのかな、という気がします。
ただ、今の段階では、蒸気機関車のサウンドはだいぶん凝ったものが増えてそれはそれで面白いと思いますが、電気機関車、電車類は私はサウンドはそう欲しいと思っていません。これは人により好みは様々ですから、それぞれのレベルで文字通りmy world でいけばいいのでしょう。計器類まで見ながら運転するとなると。。。。もう私の年ではついていけませんが、それで新しいレベルのマニアが増えれば、結構なことです。ただここまでやる人がどこまで増えるか?となるともう少し様子を見ないと。。。ですね。サウンドも最初は「警笛が鳴った」というだけで感激したものですが、少々のことではもう誰もびっくりしない時代ですからメーカーも大変です。
新しいカタログを見ていると、同じ機種でもサウンド付き、サウンドなどなくていいからその分安いほうがいい、といろいろなニーズに対応しようとする姿勢が見られるのはいいこと、と思っています。
by klaviermusik-koba (2013-01-21 09:08)
kobaさん、おはようございます。
メルクリンは、鉄道模型のトップメーカーであるという自負からも常に最先端を走り続けなければならないということもあるのでしょう。
サウンドについては、もはや普通になってしまった感覚もありますね。慣れと言うのは恐ろしいものです。サウンドがないと物足りなくなってしまうのですから。ただ、ハイライトの新製品にはサウンドの有無が両方用意されていますし、少ないながらも毎年レプリカモデルもリリースされるようになっているところを見ると、そういった需要も少なからずあって、メルクリンも良い意味でファンの多様性を認めているという姿勢に懐の深さを感じています。
私自身は、単に新しモノ好きという性格からmfx+とCSIIの組み合わせにはちょっと期待しています。
by Akira (2013-01-21 09:54)
こんばんは、自己レス。
37862(86形セット)ですが、やはり機能表の発煙装置については記述ミスということを確認できました。既にウエブ上ではこの項目が削除されています。
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&newprod=1&art_nr=37862&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
by Akira (2013-01-21 18:22)
Akira さん
Android 版の操縦アプリもあるし、CS2とMS2の中間的な製品(Z21 like な)、試作品でも、メッセで出してほしいですね。
by Bemo (2013-01-22 18:58)
Bemoさん、こんばんは。
Android版のmain station APPは、リリースされるだろうと思っていました。MS2とCS2の中間的な製品というのは、CS2が高価なだけに良く理解出来ます。でも中々実現されるには難しいかもですね。メッセで何かサプライズがあるのかわかりませんが、あまり過度な期待はせずに待ちましょう。
by Akira (2013-01-23 00:31)
こんばんは。
いつも大変お世話になっております。
さて、大変遅ればせながら、当方もmfx+のユーザーになりました。
感想などはこちらをお願いします。
http://traintrain.jp/blog/detail/mid/19414/date/2014-03-30
by DB103 (2014-03-30 21:27)