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27 伊香保電車 [日本の鉄道]

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少し前に当ブログで個人所有の唯一の伊香保電車(27号)の車体が移設するという記事を書いたが、先日ようやく春らしいうららかな昼下がりに、この唯一の移設前の伊香保電車に逢いにゆくことが出来た。
茶色とクリームに塗られた車体は屋外に置かれているにも関わらず保存状態は良好と感じた。何度もオーナーの手によって塗装され直されたものと推測できる。これでレールがあって下回りと屋上機器が装備されていたら今にも動き出しそうな感じであるが、残念ながらそれらの重要部品はない。

設置されている場所の光線状態が良いコンディションとは言えなかったのだが、以下撮影した画像を...。

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サボや社章、「27」の車体番号も美しくレタリングされている。以前ここでも記した田部井氏の写真集「IKAHODENSHA」によれば、「27」号は、3路線(高崎線、前橋線、伊香保線)のうち伊香保線(渋川 - 伊香保)で走っていたようである。

特徴的な外釣り式ドアを開けると車内に入る事ができるが、外からの撮影も含めて、もちろん所有者の許可を得て行っている。

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制御機器は取り外されてはいるものの、現役時代からのロングシート、特徴的な窓、荷棚などはそのまま。この時は、陽気の良さも手伝ってそのまま動き出してしまいそうな錯覚に陥るほど..であった。
この歴史的なトラムも暫くすれば伊香保温泉街で新しいシンボルとして多くの温泉客の目に触れることになろう。願わくば、レールを含めた下回りや、屋上機器を載せて、いつまでもこの姿を後世に伝える役割を担って欲しいものである。

今、東京は桜が満開であるが、当地はまだ暫く時間が必要なようである。伊香保温泉に移設前の満開の桜の下でもう一度この伊香保電車を見れればと少し名残惜しい気持ちで、ここを後にしたのである。
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