45093 H Regensburg / DRG Ep.II [Maerklin-Guterwagen]
MHI製品の4506 Junkers F 13増結セットがリリースされて11年後、突如2003年の秋の新製品で登場したのが、上画像のWagen-Set "Flugzeug-Transport"(45093)である。ここ迄リリース時期がずれてしまうと、流石に前のモデルの増結セット第2弾とは言えないであろう。しかし、もちろん私のようなF 13積載セットを持っているファンには、『待ってました!』..と言えるセットでもある。
このセットには、Junkers F 13モデルの他、それを載せるための貨車2両とBMWロゴの入った木箱を模した箱とそれを積載する緩急室付き無蓋貨車が1両が収められている。
そして、最初に告知されてから既に10年経過した現在もリリースが続いているというメルクリンにしては珍しく長期に渡るリリースのモデルである。
さて、今回はそのセットから緩急室付き2軸無蓋貨車「H "Regensburg"」形について触れてみたい。
「H "Regensburg"」形の実車は、1912年から製造を始めた2軸貨車で、今実在しているかは不明だが、少なくともEp.Va時代まではLck 531、533形として活躍していたようである。(DBでは1966年迄H 20形)緩急室付きとなしの両形式があるようであるが、いずれも中央に回転台座が設備され、主に2両1組で枕木付きレールなどの運搬用に使われる目的があったようである。このモデルも、中央に回転台座が取り付けられるように穴が開いている。また、荷崩れ防止用のサイドバーが添付している。
モデルでは、レールの代わりに木箱が積載物として用意されているが、実際この貨車が中央の回転台座を外して木箱積載に使われたかどうかは確認出来ない。ただ、この木箱、誰もが知っているバイエルンの自動車メーカーブランド「BMW」なのでアイキャッチとしては良いアイテムだと思う。確かに、BMWは自動車メーカーである前に航空機も含めたエンジンメーカーであるので、Junkers社にエンジン供給していたとしても不思議ではないであろう。ただ、Junkers社自身もエンジン製造をしていたので、実際にF 13用のエンジンが入っている木箱としてあるのかどうかは不明である。
この木箱はHEICO Modellというメーカーのもの。現在はHornbyグループに吸収されたようで、ウエブサイトはHornbyサイトに飛ぶようリンクが表示されている。
上は妻部の緩急室側と反対側の画像である。この貨車モデルはプリミティヴな形状なので特筆すべき部分はないが、適度なディテールで好感は持てる。また積載された木箱は良いアクセントでもある。
台枠には、各種表記類が印刷されている。やはり2000年代に入ると、印刷精度が格段に向上しているように思う。それまで省略していた表記もしっかりと印刷されているのは、このような貨車には特にその価値を高めるのに役立っているように思う。検査表記は1932年と記してあるので、前にリリースしたモデルと時代的に同じにしているのは嬉しい配慮である。
まだ、このシリーズは続きます。
参考文献:H Regensburg; Lck 531, 533 / 「Wagen」Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen / GeraMond
参考サイト:Wagen-Set "Flugzeug-Transport" / メルクリンドイツ サイト
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=45093&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
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