路面電車EX 02 [日本の鉄道]
画像の雑誌「路面電車EX 02」が届いた。創刊2号のこの雑誌、日本で唯一の路面電車にスポットを当てた趣味誌である。趣味誌とはいえ、その内容は専門誌らしく、かなり深く掘り下げた記事が多い。
特に今号は、特集が「福井鉄道の挑戦」と題し、鉄道黎明期から最近デビューした新しいトラム車両(FUKURAM)が登場する迄の歴史から周囲の状況迄細かく記されている。この記事を読むだけで福井の公共交通の大まかな流れや問題点などが全て理解出来てしまう程の内容の濃さである。
今号はLRVデザインにも触れられている。記事は、近畿車両が手がけた北米向け車両のデザインについてである。最近欧州ばかりでなく北米でもLRTは増えているようであるが、その一部は近畿車両が製造・輸出した車両である。国や地方の事情でデザインも大きく変わることが良く理解出来る。
もう一つ、フランス・パリのトラムについての記事が印象に残った。フランスは、ここ20年でかなりの都市がLRTを導入し、それらを憶えるだけでも大変であるが、特にパリは、交通局による5つの路線について、この記事で詳細に解説されている。システムも様々な5つの路線は今迄良く把握出来なかったが、この記事で良く理解できた。パリと言えば中心市街地を網の目のように走るメトロが有名であるが、メトロ、バス、トラムの3つのシステムが相互に補完してパリの公共交通を担っていることが分かる。記事を読み進めるにつれ、是非パリでトラムに乗ってみたくなってしまった。
これから益々注目されるであろうトラムに特化したこの雑誌、まちづくりに興味があれば、趣味ではない方にも是非お薦めしたい一冊である。
書店には明日19日から並ぶとのこと。以下は、アマゾンへのリンク。
タグ:Zeitschriften LRT
コメント 0