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第3回 鉄道技術展 [日本の鉄道]

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2年に1度「鉄道技術展」が開催されるようになって3回目の今年も、今日迄の3日間幕張メッセで行われた。毎回この展示会に出掛けているが、訪れる度に出展社が増え規模が大きくなっているのが目に見えて理解出来る。元々ベルリンで2年に1度行われている鉄道メッセに対して日本でもそれを目指して行うようになったと聞いているが、規模的には遠く及ばないものの、出展社や訪問者数の伸びは目を見張るものがある。この技術展は専門メッセのため、鉄道業界関係者やジャーナリストのみに開かれたもので、今回は鉄道デザインのセミナーのある最終日の今日訪れることにしたのである。

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▲ 入口左側ホール

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▲ 入口右側ホール

入口近くにある大きなブースは川崎重工で、今回は新型台車の実物を置くのみに留めており、車両についてはパネル展示に留めていたのは少し寂しい気がした。

[近畿車両]
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▲ 北米向けLRV原寸大運転台モデル

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▲ 充電式LRV 1/20スケールモデル

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▲ ハイブリッド蓄電池駆動レールカー 1/20スケールモデル

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▲ 仙台市地下鉄新型車両(リニアモーター) 1/20スケールモデル

もう1つの常連出展車両メーカーである近畿車両は、期待に応える新しい提案やスケールモデル、また北米で実現する原寸スケールのLRV運転台が展示されていて訪問者の人気を博している。やはりモデルは訴求力と説得力があると思う。

その他多くの出展社の感想を記しても長くなるだけなので、以下画像とその説明のみにしたい。

[三菱重工+GKデザイン]
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▲ ゆりかもめ向け車両エクステリア(1/1モックアップ?)

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▲ ゆりかもめ向け車両インテリア(モックアップ?)

この車両のシートは(車内に立ち入れない)モックアップ?とは別に座ることが出来るものも用意されており座ってみたが、ハイバックシートの効果もあって見た目と共に座り心地の良さをすぐに感じられた。

[J-TREC]
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▲ 通勤用車両インテリアモデル(1/20)

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▲ 新しいつり革のデザイン(1/1)

[東京メトロ]
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▲ 東京地下鉄初の100形車両のエクステリアとインテリアモデル

[ALSTOM]
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▲ フランス・ボルドーで実現されている架線レストラムの1/20スケールモデル

[Nippon Plasser]
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▲ Plasser & Theurer社の日本法人ブースでひときわ訪問者を注目を集めていたのがこれ。Vissmann社製H0サウンドファンクション付きレール施設車両モデル。何とシステムはメルクリン3線式。

今回の鉄道技術展は、海外メーカーの出展が大規模になって来ていること。それもヨーロッパの展示システムに近いイメージになっていて商談コーナーを別に用意し、お茶やお菓子でもてなす体制が整っていることなど日本メーカーも出展ブースそのものに少なからず刺激があったように思う。世界の3大鉄道車両メーカーと言われるドイツのSIEMENS社、カナダのBOMBARDIER社は出展がなかったものの、フランスのALSTOM社は日本法人を数ヶ月前に設立し、今回は初めて大きな独自ブースを持った。これは日本の市場をターゲットの1つに狙ったものであろう。(前回はフランス商工会議所の敷地の一角に置いたものだったようである)
もう1つ、前回、前々回と比較して大きく異なって来た実感があったのは、訪問者に多様さを少なからず感じることができたこと。前回迄はほぼ全て黒スーツに身を固めたビジネスマンに限定された展示会の趣で、学生を連れて入場した私は、場の雰囲気から浮いてしまった感覚を持ったのであるが、今回はまだまだ典型的なビジネスマンの出で立ちの来場者が多い中でも、ジャケットなど比較的自由な服装の来場者も見受けられるようになり、風通しの良さを肌で感じることが出来たようにも思うし、縁遠いと思われているデザインについてもセミナーテーマに選ばれるほど関心が高くなって来たことは良い兆候のように思う。

来年は、ベルリンで鉄道メッセINNOTRANSが行われる。鉄道技術展との大きな違いは、出展社数や展示敷地面積はもちろんであるが、メッセ会場敷地に線路があるため、多くの実車展示が行われることである。幕張メッセには残念ながら線路が引き込まれていないので物理的にもこのような展示は難しいが、将来的には、是非多くの実車が展示されるアジア最大の鉄道メッセとしての地位を確立して欲しいものである。それにしてもセミナーの聴講も含めてだったので、全てのブースはおろか主要なブースすら満足に見て廻れなかったのは残念な限りであった。
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H.Fukuda

ご無沙汰しております。
私も同じ日の同じ時間帯に会場に居りました。もしかすると気付かずにすれ違ったりしていたかもしれません。
ご挨拶できず残念ですが、お楽しみいただけたようで何よりです。
by H.Fukuda (2013-11-09 21:41) 

Akira

H.Fukudaさん、こんばんは。

ご無沙汰しています。ニアミスでしたか。再会できなかったのは残念ですが、午後1時から4時迄デザインのセミナーに参加していたので会場にはおりませんでした。午前11時からお昼も取らずに閉館の17時迄セミナー以外の時間は会場内をうろついておりました。それでも見たりなかった印象です。今年はいつになく華のある展示会だったと思います。
by Akira (2013-11-09 22:55) 

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