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ワープロと現在 [コンピュータ]

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数日前、NHKの夕方放送されるグンマーローカル番組で福島県いわき市から前橋市に移転してきたちょっと変わった修理店の取材を見た。

それによれば、今や死語になりつつある「ワープロ」を修理をされているとのこと。移転前も全国から修理依頼があるほど有名らしい。と、言うのも「死語になりつつ...」と記した通り、今やパソコンとプリンターが当たり前の時代。ワープロはメーカーも生産完了し、修理も受け付けないほど年月が経っている。しかし、丹治さんというここの店主は、そういったメーカー修理できないとされているワープロ修理を引き受け再び延命させるそうである。
番組でも高齢者が修理依頼に来ていたところを放映していた。高齢者は、多機能なパソコンより若い頃使っていたワープロの方が使い慣れているとのことで手放せないらしい。
番組では、既にワープロ本体同様生産完了となった消耗品のインクやリボンのストックを大切に保管し修理に役立てているとのこと。

この番組を見て日本の電気製品とメーカーの姿勢について考えさせられたのである。ワープロは、確かにパソコン時代の今では無用の長物かもしれないが、現実に必要なユーザーはいるということ。メーカーは生産終了後6年程度で修理や部品の供給はしなくても良い。しかし、めまぐるしいモデルチェンジ、消耗部品の互換性の少なさなど、モノを大切に使うことを拒否するようなメーカーの姿勢にはやはり違和感を覚えるのである。(これは自身がドイツのメルクリン鉄道模型を趣味にしていることや、プロダクトデザイナーの抱える矛盾も影響しているからだろう)
また、同時にそれら必要とされながらもメーカーから見放されたワープロとそのユーザーに向き合って修理する丹治さんの姿勢には深い共感と羨望に価すると感じたのである。

さて、前置きは長くなったが、そんなことを考えながらこのレポートを観ていたら、私が1980年代半ばに大学の卒業制作のための文書作成用に購入したワープロを思い出した。それはワープロとしては極めてシンプルであったが、大学卒業後もドイツ留学時やその後の就職活動などパソコンを使うようになるまでの10年以上このワープロのお世話になった。
しかし、そんなワープロもパソコンがあれば不要となり処分してしまったのである。
ところが、このワープロの在庫インクリボンが棚の中に数本残っていて、先ほどこの丹治さんに電話して必要かどうか聞いたところ、歓迎されたのである。何しろ20世紀のインクリボンなので使えるかどうかも未確認であるが、このまま棚にしまっておくのも意味がなく、問題がないことを祈りつつ、先ほど梱包して送ったのである。

もし、これをご覧になった方でワープロインクを眠らせている方がいらっしゃれば、こんな断捨離もあるということをお伝えしたかったということである。

参考サイト:ワープロ修理、再起の恩返し…前橋 / YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/…/…/topics/20140814-OYT8T50058.html
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