4294 DB WRmz 135 / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]
▲ 廊下側
▲ 厨房側
久しぶりに27cmモデル、それもIC/EC用食堂車モデルを紹介してみたいと思います。このモデルは、H0カタログモデル(4153)として1983年から6年間黒裾TEEカラー(Purpurrot/Beige)でリリースされ、1989年より4294として赤裾TEEカラー(Purpurrot/Elfenbein)、クローズカプラー(KKK)に変更され1994年まで生産されました。1994年に1年限り窓枠がシルバーから実車に忠実なElfenbein色になっていることから、Koll'sカタログではシルバーの窓枠モデルを4294.1、Elfenbeinの窓枠モデルは4294.2として区別しています。このモデルは、その最終モデルの4294.2です。
塗装は、IC/EC向けのTEEカラーで裾部分まで紫赤色で塗装され、車体左右には大きく「Restaurant」の文字が描かれており、当時DBのIC/EC列車で1等と2等の間に挟まれた食堂車として列車供食を担う車両でした。
このモデルを手に入れた時、驚いたのはこの外箱です。1994年モデルと言えば、このようなタイトなサイズの青箱ではなく、透明樹脂のついた青箱であったはず。想像するに、1989年のリリースから使われている箱が残っていたためそれをそのまま使っていたのではないでしょうか。
▲ 車端部廊下側
▲ 車端部厨房側
上画像は車端部分のディテールです。屋根にパンタグラフが載っていることがWRmh 132との大きな違いです。実車では、WRmz 135は屋根上パンタグラフの搭載位置の若干の違いでWRmz 135.0と135.1の2つの形式があります。このモデルは、WRmz 135.0に属するグループです。室内については同じです。技術的には、135.0が単電源仕様なのに対して135.1は多電源仕様です。生産総数は36両あり、1969年から1970年ベルリンのO&K(Orenstein & Koppel)社によって落成しています。これは当時運用範囲の広がるTEE網に対してWRmh 132形だけでは間に合わず、それを補う形で計画された食堂車です。
台車は、MD-36形でディスクブレーキと電磁踏面ブレーキを装備した最高速度200Km/hの許可を受けています。モデルでは台車に車軸発電機が表現されています。
印刷は90年代モデルの標準的レベルと思います。車体中央に「DB」マークとその下にUIC車体番号「61 88 - 94 310 - 4」及び形式表記「WRmz 135」と印刷されています。この実車は、1970年12月21日に落成、1999年12月29日にWRmz133に改造されています。現在廃車となっているかどうかは未確認です。
RICラスターには、最高速度の200Km/hの他、航送許可、「D(西独)、A(オーストリア)、CH(スイス)、DR(東独)」の4カ国入線許可、単電源表記等が印刷されています。
REV表記は、1987年9月1日と印刷されています。
このモデルは実車全長27,5mに対して27cmのため、ショーティな約1/100スケールとなっていますが、妻部についても尾灯ケースの位置が異なります。132形はこの位置で正しいですが、135形はシルバーリンゲ客車と同じ車体下部に尾灯ケースがあります。
28,2cmモデルでは、135形はリリースされていないですが、是非正しい位置に表現して欲しい部分です。
135形の大きな特徴である屋上のパンタグラフです。実車では、走行中にはパンタを上げず、駅で停車中にパンタを上げ集電するようです。
今年は207形モデルもリリースされ、車種も増えてきたディテールフルな28,2cmモデルも魅力的ですが、1970年代から登場した27cmモデルも車種が豊富でまだまだ活躍の場は多く、当面は私達を楽しませてくれるモデルだと思います。
参考文献:
WRmz 135 "WAGEN" / GeraMond
KOLL'S PREIS-KATALOG MÄRKLIN 00/H0 05/2
2015-05-25 22:49
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WRmz 135最高ですね!
ICと言えばこの車両は欠かせない存在で、まさしくTEE塗装の103にベストフィットな存在だと思います。
しかし、Akiraさんもお書きになっておられますように、模型の方はどういうわけか、大変冷遇されておりますね。
282mmではいまだに全く製品がないようですが、実は1/87もADE以外は、ROCOのEp.IVaという極めて特殊な仕様が僅かに作られただけです。
個人的には一番かっこいいと思う80年代IC仕様("Restrant標記”、ヨーダンパー付、200km/h台車)の正しい製品は、未だに30年前のADEのスーパーモデルだけしかありません。
私はこれが欲しくて30年間待っておりますが、未だにADEを1両入手できただけなんですよ。
フルスケールはもちろんですが。、ぜひ、メルクリンの1/93(出来れば295mm、曲線が無理かな)を期待したいですね。
そうそう、メルクリンの42973はmfxパンタ可動でサウンド付の楽しいモデルですが、こちらは27.0cmなんですね。
初めて知りました。
by DB103 (2015-05-25 23:12)
こんばんは、DB103さん。
27cmモデルが登場したのは1972年で132形食堂車も同時にリリースされました。しかし、ここにも記したようにパンタグラフを搭載した135形がリリースされたのは、それから11年後の1983年です。28,2cmモデルも同様に考えれば、2009年に初めて登場した132形に対して135形は2020年になるでしょうか?(東京オリンピックですね)
スケールは、132形が28,2cmだったので、屋上以外の外観がほぼ同じ135形も同様でしょう。
42973は楽しいモデルです。これがリリースされたのは2004年なので、もちろん27cmです。132形では、デジタルファンクション付きの43866が28,2cmでリリースされています。(私はまだ持っていませんが...)
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=43866&search=1&era=0&gaugechoice=2&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=WRümh+132&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
by Akira (2015-05-25 23:38)