29855 DB A4ümg-54 / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]
▲ 通路側
▲ 区分室側
先日、27cm1等/食堂室合造客車(通称Kakadu)を紹介しましたが、このモデルと同じスタートセットに同梱されている1等区分室客車(A4ümg-54)のモデルを紹介します。
上画像を見てわかる通り、このモデルは扉形状、側面窓の大きさなどA4üm-61ですが、ここでは車体番号から、それより一つ前の世代のA4ümg-54を想定しているようです。
上画像は、車端部分です。Ep.IIIbの1等車である車体色Kobaltblau、屋根のシルバーです。その境界に1等車を示す白のラインが入っているのが通常ですが、このモデルはありません。また1等車を示すドア横の「1」の文字、そしてWC窓下の「禁煙/喫煙」表示がレイアウトされています。
台車は、実車がMD33(330)となっていますが、メルクリンの27cmモデルでは、Minden-Deutz, kurz台車が使われています。
車端部分に記されている車体番号を拡大した画像です。上部には「11 993 Hmb」、その下に形式表記などがレイアウトされています。
DBマークはシンプルに側面中央客室窓下に配置されているだけでUIC番号はありません。台枠上に小さく車両番号が記されています。印刷精度は悪くないです。
この車体番号「11 993 Hmb」は、1959年にO&K社で落成、1976年12月10日に廃車されましたが、解体はされずイランに渡ったようです。
サボは、北ドイツのKielからHamburg、Frankfurt/M、Stuttgart、Ulmを経由しアルゴイ方面へ南下、Friedrichshafen Stadt、そこからボーデン湖沿いに走り終着地はLindauになっています。西ドイツを縦断するルートで国内路線としては最長距離に相当するかも知れません。このセットでは、牽引機にBR 18.4が同梱されているので、Ulm以南の運用と思われます。
RICラスターは、16カ国の鉄道の入線許可が記されています。興味深いのは航送許可表示で、国別に記されている点です。
また、所属駅表記はHamburg-Altona、REV表記は直近検査が1956年5月15日、次回検査は1958年5月15日と表記されています。このモデルの実車の車体番号の落成日からすれば、この検査日についても矛盾が見えます。
REV表記の右側には「Gruppe 53」(グループ53)の表記が見えます。
何より、Gruppe 53は、車体扉が折戸ではなく片開き扉で側面窓も幅1000mmであるので印象が異なります。更に貫通扉もこのモデルのような2枚引き戸ではなく4枚折戸です。この車両自体の車両数が199両と多いこともあるので、今後28,2cmモデルの登場に期待したいところです。
参考文献:A4ümg-54 「WAGEN」/ GeraNova Verlag
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