42758 DB D4üm-60 / Ep.III [Maerklin-Reisezugwagen]
▲ 通路側
▲ 荷物室側
29855の3両の27cm客車を紹介してきましたが、実はこのスタートセットには増結セット(42758)が2003年から2005年迄リリースされていました。
車端部のディテールです。表記右の監視窓はシリンダ形状ですが、図面を見るとこの監視窓の形状は半球型のようですが未確認です。このセットは印刷精度の大幅な向上の跡が窺われます。その一つに出入口扉に記されている表記です。老眼の私の肉眼ではもはや解読はできません。
折角なので、その細かな表記をしている部分を撮影して拡大したのが上画像です。そこには以下のように記されていました。
Kein Einstieg für Reisende
No entrance for passenger
Accès interdit au public
Ingresse riservato
al personale di serviyio
同じ文言が5カ国語(独、英、仏、スペイン?、イタリア語)で「旅客のための入口ではない」と表記されていることがようやく理解できました。
車体番号などの表記です。「106 110 Mü」と表記されています。この実車は、1961年1月6日にDMW社により落成。1994年10月31日に廃車とあります。タルキスカラーの時代には赤/ベージュの塗装で展示車輌としての役割を担っていたと記されています。
車体番号の下には「D4üm」と記されていますが、Ep.III時代は通常「Pw4üm」となるはずなのですが...。「D」はUIC表記化されてから付けられた記号のようです。
車体中央にはDBマークとその真下にある台枠部分には車体番号、その左側には赤文字でブレーキ関連?の表記がされています。いずれも精細な印刷です。
RICラスターは、航送許可、17カ国もの鉄道入線が可能と記されています。もちろん多電源仕様です。
REV表記は、1963年6月26日と記されています。このあたりは、29855セットの客車の表記と7年程度の年差があるので、増結セットとは言えないかも知れません。
サボは、Kiel - Lindauで経由地も29855の客車と同様なので、42758が増結セットと捉えた理由です。
この荷物車の塗装色は、Chromoxidgrünではなく、その前の世代の塗装色であるFlaschengrünです。RAL色票と比べてみました。残念ながらこの荷物車はデビュー当時からChromoxidgrünでしたので、考証的には誤りと評価できそうです。表記の検査日やこの車輌の歴史を見てもChromoxidgrünなのですが、何故か異なる塗装になってしまったのは残念です。
妻部を正面から見たところです。貫通路はシルバーリンゲ同様シャッタータイプです。尾灯に赤色を差しています。
参考文献:Pw4üm-60 / 「WAGEN」GeraNova Verlag
参考サイト:メルクリン・ドイツ / Schnellzugwagen-Set.
http://www.maerklin.de/de/service/suche/details.html?page=&perpage=10&level1=2341&level2=2346&art_nr=42758&search=1&era=0&gaugechoice=0&groupchoice=0&subgroupchoice=0&catalogue=0&features=0&searchtext=&backlink=%2Fwww.maerklin.de%2Fde%2Fservice%2Fsuche%2Fproduktsuche.html
UICのD表記ですが、66年以前でも準備段階としてPwをDと記述した文書は見ましたが車体表記は未確認です。
by T-Zug (2015-06-30 20:36)
こんばんは、T-Zugさん。
いつも色々教えていただきありがとうございます。もしかしたら表記として「D」もあったかも知れませんね。ビミョーな時期なので判断も難しいかもしれません。
by Akira (2015-06-30 21:07)