LES WAGONS RESTAURANTS

今日、とても興味深い動画を見つけたので紹介したいと思います。

http://www.ina.fr/video/CAF97075695

これは、1970年に製作された「LES WAGONS RESTAURANTS」というタイトルの映像で、ワゴン・リによる列車供食サービスの実際と利用者や調理人などのインタビューで構成されたものです。

全編フランス語であることと、登場する列車名からSNCFで運行されている列車を取材対象にしたフランスで製作された映像であると思われます。
この映像からは、列車運行中に車掌が食堂車の利用を乗客に尋ねて廻り、食事時間になるとベルで知らせ、食事開始時間が指定されたコース料理であることが理解できます。その料理は大皿で取り分けて出されるタイプで、今ではスイスの氷河急行や、その他英国など一部の食堂車でのみ残る伝統的な供食方法です。

食事の内容も興味深いですが、映像に出てくる各種優等列車も素晴らしいです。青いCIWLの"Tran Blue"や深紅の"Le Capitole"、ステンレス客車のInox-Typ PBA（Mistral '69？）など、当時花形であったフランスの特急列車の供食サービスを余すところなく表現されています。
当時のこれら列車に乗車し、サービスを受けたとしたら今の簡素化されつつある供食サービスがなんとなく寂しいものに感じてしまうのも理解できます。
強いて問題を挙げれば、当時はタバコを吸う乗客も多く、喫煙に対して寛容であったため、タバコを吸わない私などは煙に参っていたかも知れません。

この動画を観て改めて鉄道旅行には食をプラスすることで、旅の価値が大きく膨らむのだなぁと感じた次第です。

タグ：CIWL SNCF Speisewagen