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Zugbildung IC117 "Gambrinus" [Zugbildung]

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今年のメルクリンH0新製品には、先日紹介したD96 "Isar-Rhone"の他にIC117 "Gambrinus"があります。今回、D96に続いてこのIC117の編成表を作成しましたのでご紹介いたします。

[実車について]
"Gambrinus"は、1952年の夏ダイヤからF34/35としてルール地方、フランクフルトを経由してハンブルグとミュンヘンを結ぶ長距離優等列車として運用され始めました。名称の由来は、ビールの2大生産地のドルトムントとミュンヘンがルート上にあることからビールの神様であるGambrinusとされたそうです。

ICというのはIntercityのことですが、この列車が走っていた1973年当時、国際線の最上位種別がTEEで国内線はIntercityでした。IC Gambrinusは、Hamburg-AltonaとMünchen HbfをStuttgart Hbf経由で結ぶ列車。TEEはもちろんですが、Intercityも全車両1等車で組成され、食堂車が連結されていました。IC Gambrinusではありませんが、食堂車の他バー車が連結されているICもありました。1979年からは、DBの種別規定変更で、国内線用Intercityが1、2等のInterCity(国際線の2クラス制はEuroCity)となったため、1等車のみで組成されたGambrinusは、国内線最初のTEEの1つとして1978年に種別がTEEとなり、1983年の終焉までTEEとして運用されました。
DBの看板列車のTEE Rheingoldと共に、Gambrinusは1等車だけ組成された列車として生涯を終えたプライドの高い名称と言えるかもしれません。

DBでは、F-Zug "Rheingold"で開発されたGruppe-62客車が優秀で、当時数多くの同形客車が製造されていました。牽引機も量産型103.1が1971年の登場から次々に落成し、文字通りDBの顔となってゆきます。

このIC117 "Gambrinus”は、Hamburg-AltonaからMünchen Hbfまでの運用区間で唯一の端頭駅であるStuttgart Hbfで方向変換と機関車の交代を行いますが、どちらも103.1形機関車です。
客車は増結車両が3両あり、そのうち2両はHamburg-Altona - Stuttgart Hbfに連結され、もう1両は終点のMünchen Hbfまで走りますが、3両のうち2両はTEE客車ではなく、UIC-X1等車のAüm 203が連結されることもあったようです。
また、この列車は月曜日から金曜日までの平日のみの運用とのことです。週末は、Hamburg-Altona - Köln Hbfのみ運用されていました。

[モデルについて]
さて、メルクリンモデルでは、当時の編成のうち5両の客車を製品化される予定ですが、そのうち3両は区分室客車Avümz 111で、開放室客車Apümz 121とパンタグラフ付き食堂車WRümz 135となります。いずれも、折戸、切妻屋根仕様で実車では当時の最新車両を使用されていたと考えられます。
この3形式は既に製品化されているため新規金型は不要で、塗装と印刷のみで今まで製品化してきた客車とはサボや車両番号表記などで違いがつけられるものと考えられます。

今回興味深かったのは、セット販売ではなく全て単品であるということ。そのため実車同様の編成も組むことが可能になりました。特にAvümz 111(438624386343845)については同形3種のため、違いは車体番号など表記だけということなのでしょうか。以前なら尾灯付き客車なども考えられましたが、今回は全て同じ仕様(つまり同じ価格)となっています。(いずれの車両も別売り尾灯キットで改造は可能です)
開放室客車Apümz 121(43864)と食堂車WRümz 135(43894)については、元々編成に1両のみ組成されている客車なので製品も1つのみです。

食堂車WRümz 135は、以前はファンクションデジタルデコーダーが内装され、ピエゾモーターを使ってパンタグラフが上下する機能やサウンド機能が付いたモデルがありましたが、今回はデコーダーのないシンプルな構造です。尾灯の位置が実車の腰下位置と異なり、他の客車同様腰中位置なのは残念です。(Silverlingeと同じなので難しくはないはず)全長も実車が27mなので他車とは違うのですが、28,2cmとなっています。

何れにしても、菱形パンタグラフのショートキャブ103.1形(39150)と共に登場したIntercity客車は歓迎すべき新アイテムといえましょう。



参考文献:Die Geschichte des Trans Europ Express / Alba Verlag

[EDIT] 2019-03-06
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