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[Vinyl 005] 改造への躍動 / ゲルニカ [Vinyl]

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5枚目のアナログレコードです。今日針を落としたレコードはコレ。もうジャケットから行っちゃってます。そう1980年代の最も個性のあったグループ「ゲルニカ」のファーストアルバムです。
これを知ったのは、YMOで商業的成功を収めた細野晴臣が所属のAlfaレコードから独自のレーベル「YEN」を作ることを許され、YMOを始め、細野晴臣、高橋ユキヒロなど、また彼らが発掘した当時最先端を走っていたアーティストがこのレーベルからデビューを果たしています。当時日本で一番尖っていたレーベルだっと思います。その応援部隊であったYEN友会なるファンクラブに私も入っていたので、様々な情報をここから得ることができました。

で、この「ゲルニカ」ですが、もちろんYENレーベルからレコードを出しています。当時TOTOウォシュレットのTVCMでも話題を集めた戸川純がボーカルをつとめ、上野耕路が作曲とキーボード、太田蛍一が作詞担当していました。ステージを直接観たことはないのですが、戸川純と上野耕路の二人が出演していたように思います。

とにかく個性が強いサウンドで、モチーフは1910〜30年代の世界に追いつけと西洋からの文化を積極的に取り入れていた時代。美術・デザイン史的にはアール・デコからデ・スティル、ダダイスム、バウハウスに至る激動の時代です。
そんな社会背景にリスペクトしたサウンドと歌詞、そして戸川純の唄が妙に私たち世代には新鮮でした。亡き母に聴かせたところ、さほど興味を持たなかったのは実体験があるからでしょうか。彼らが当時テレビに出演した時、アナウンサーから「ゲルニカ」の意味を問われた上野耕路が答えが、「『ゲル』がドイツ語っぽくて『ニカ』がロシア語っぽいから決めた」という答えが胸に刺さって今も鮮明に覚えています。

これがリリースされてすぐ、大学1年だった私は、夏休みの体育集中授業で山中湖へテニスに行ったのですが、当時はまだ友人もおらず一人ウオークマンでカセットテープに入れてゲルニカを楽しんでいたところ、たまたま一緒になった同室(大部屋でした)の同級生に聴かせたところ大ウケ。以来、すっかりクセの強い美大同級生たちと仲良くなれましたw
のちに明らかに「ゲルニカ」スタイルに感化された某レトルトカレーがこの世界観で売り出して、今だにスーパーで見れるので、このカレーを見るたびに「ゲルニカ」を思い出していました。



*Amazon.co.jpのリンク先はアナログレコードの出品がないため、CDのリンク先となります。
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コメント 2

seidoh

Akiraさん、こんばんは。
メルクリンつながりでゲルニカに会えるとは!
私は当時既に社会人になっていましたが、相当ハマりました。特に「改造への躍動」は、歌詞も殆ど覚えてしまいましたから。また、太田蛍一プロデュースでは、小栗蟲太郎の小説を題材にした「人外大魔境」も聴き込んだ一枚です。実は、先に目を付けてアルバムを買ったのは当時大学生だった我が妹なので、私の手元にLPはありません。ただ、ゲルニカについては、20周年記念のCDボックスを後年手に入れましたが。今はYouTubeで検索すれば、簡単に聴くことができるようですね。

by seidoh (2019-04-17 21:32) 

Akira

seidohさん、こんばんは。

これをSpielksiteにアップして、果たして反響などあるかどうか?いや、まずスルーされるだろうと思っていましたが、ご興味を持っていた読者の方(しかもメルクリン好き)がいらっしゃるとは、ちょっと感激です。日本ではメルクリンもゲルニカもマイノリティという点では共通したものがありますね。でも、この世界観に共感してしまうのは、やはり何かがあるのでしょうね。
by Akira (2019-04-17 23:09) 

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