小田急7000形(LSE)国鉄線試運転 [日本の鉄道]
高校生から大学生時代に撮りためていた写真のネガを少しづつ見直していたのですが、現像だけでしてプリントしていないコマも数多くあり、整理しつつ必要なコマはスキャンも同時に行なっています。
少し前のことですが、ネガの整理中に思いもよらぬ画像が見つかりました。それが上画像にある小田急7000形電車です。昨年惜しまれつつ営業運転の終了したロマンスカーです。
この画像は、今まですっかり忘れていましたが、小田急でLSEの営業運転開始後の1982年12月10日から15日までの6日間に渡り、性能比較試験を目的に国鉄東海道本線上で試運転が行われ、その時私も東海道本線へ出向いて1日LSE試運転の撮影に出かけたのでした。画像は大船駅に入線するLSEです。
私は12月12日のLSE試運転に早川-根府川の撮影地に出かけ、LSEを走る姿をフィルムに収めました。
この日の試運転スケジュールは以下の通りです。
試9001M 国府津10:32 → 熱海11:00
回送 熱海11:04 → 来宮11:08
回送 来宮12:02 → 熱海12:05
試9002M 熱海12:07 → 大船13:01(比較走行試験)
試9003M 大船13:39 → 熱海14:39
回送 熱海14:43 → 来宮14:47
回送 来宮15:09 → 熱海15:13
試9004M 熱海15:14 → 大船16:05(比較走行試験)
試9005M 大船16:25 → 国府津16:55
出発地駅と最終到着駅が国府津なので試験中は国府津車両基地に置かれていたものと推察できます。
これは大船駅停車中のLSEです。
これも大船駅で横須賀線電車と並んでいるところです。
大船駅ホームでは、通学の子供達もいつも見かけない新型ロマンスカーに興味がある様子です。
ホームでLSEに近づくと車内はデータ収集のための機器で室内は賑やかです。
小田急のSE車が完成した時も、同様に国鉄東海道線で性能試験をした記録を見ていますので、今回も同様の試験をしたのでしょう。特に連接台車を履いたロマンスカーは国鉄にはないので、この時収集したデータはきっと何かの役には立っていることと思います。
私のようなファンからすれば、いつも見ることのできない風景のなかで走る最新のロマンスカーの姿に圧倒されていましたが、惜しむのはこの写真がモノクロだったことです。当時は毎日のように撮影に出かけていたので中々カラーフィルムを使うこともできませんでした。
今思えば、LSEのデビュー前からこの国鉄線上の試験まで追いかけていたのですから思い入れは大きかったと思います。それも今は歴史の中にしかいない車両となりましたが、明らかにこの時代のスターであり、時代のハイライトの1つであったように思います。
参考サイト:空の下、レールの上を人生と共に…
LSEが東海道本線で試運転を行ったはなし
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