T24402 DB Rkmp 656 / Ep.IV [Maerklin-Allgemein]
メルクリン/TRIXは、同じメルクリングループになって以来、この異なるブランドの棲み分けや商品についてファンの志向、ビジネスとしてのバランスを考えながら製品開発と試行錯誤を続けてきているように思います。
一時期は、H0フルスケールの26.4m客車をTRIXブランドのみでリリースしたりと敢えて違う商品を市場に投入したりしたことも記憶に残っています。
しかし、現在はそうした試みは収束して、メルクリンH0とTRIX H0は共通のプラットフォームで2線式(TRIX)と3線式(メルクリン)でリリースしていることで落ち着いています。
このTRIXモデル(T24402)は、メルクリン/TRIXが同じテーマであるメルセデスの自動車工場「DAS WERK」というシリーズを展開して同じ形式を両ブランドでリリースしたり、またメルクリンやTRIXのみリリースということも行ったもの。これが告知された年は、あまりに多くの欲しくなるアイテムがあり、逆に買いたくても財布の事情で買えない場合が続出するのではと心配したほどです。
その「DAS WERK」シリーズの中でもSchucoの自動車モデルを積載した貨車はそのハイライト的な存在で、当時のメルセデス乗用車各種積載貨車からU406ウニモグ、O302バス、トラックなど、当時のメルセデスのラインナップを網羅した積載貨車は、メルクリンH0とTRIX H0からそれぞれ違う車体番号でリリースされました。違うのは車体番号とブランド、そして車輪。あと積載自動車の色が違うだけで、それ以外は全く同じ車両アイテムは多くの貨車を繋げて走らせたいメルクリン、TRIXファンの両方のニーズを見事に取り込んだ企画と言えます。
そんなメルクリンの罠?にハマった私はこのシリーズの多くをメルクリン/TRIXの両ブランドで購入してしまったのですが、当ブログではメルクリンモデルだけ紹介したので、今回は改めてこの「DAS WERK」シリーズからTRIX H0のウニモグ積載貨車モデル(T24402)を紹介したいと思います。
このモデルはDBの無蓋貨車Rkmp 656形です。台枠がそのまま荷台となっているタイプなので車体は台枠と一体化されているということです。この台枠はダイカスト製である程度の重量を感じます。台枠の下の台車の間には樹脂製のレーリングが施されています。
また、荷台がフラットなため、左右に6本づつ合計12本の紐などがかけられるように先端にリングがついているステーがあります。モデルでは、このステーは樹脂製で添付されています。(画像はステー設置した状態)
車体妻部側面のディテールです。積載されているウニモグは木製の台座で固定されています。実車が同様な形で固定されているのかはわかりませんが、全体としては良い雰囲気に仕上がっています。
ウニモグU406の独特な大きなタイヤと可愛らしいキャブや荷台とのプロポーションとも相まって良い感じです。表記の印刷はとても精細です。この車体兼台枠はダイカスト製で重量も感じます。
妻部分を正面から眺めたところです。単純な構造体なので、荷台の積載モデルが華を添える感じに見えますが、よく見ると左右バッファの形状を変えるなど実車に即した細かな配慮が窺えます。
台枠の4角にマーキングされた標識は、Knorr Bremse形圧搾空気ブレーキを装着した仕様であることがわかります。ただ、このモデルはEp.IVなので、本来は省略されているはずですが、過渡期の時代はこの標識が存在していたのかもしれません。
台枠には形式とUIC車体番号である「20 80 384 5 107-5」が表記されています。
ボギー台車を履いています。ちょっと米国貨車の台車に似ています。この台車の形式は不明なのでご存知の方はご教示いただければ嬉しいです。
積載されているSchucoのウニモグミニカー3台です。すでにこのモデルについては当ブログで紹介済みですので割愛します。ただ、積載されているウニモグは3台のうち黄色以外の2台がメルクリンモデルと違う色になっています。この辺りも両方を買う人のために敢えて異なる色のモデルを使っているのでしょう。ちなみにメルクリンモデルは、黄色、青色、緑色の3色です。
このモデルは、自動車を生産しているStuttgart郊外のSindelfingen工場ではなく、黒い森の中のある山間のGaggenauというところにウニモグ工場(とミュージアムも)があります。おそらくここから運び出されるはずなので、乗用車と一緒の姿はないと想像できますが、それとは関係なくこのモデルは大好きなのでメルクリンとTRIXの両方を買ってしまいました。
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