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84676 K.W.St.E.(P)| Museumswagen 1992 / Ep.I [Maerklin-Guterwagen]

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1992年のミュージアムモデルです。この年はフォルツハイムの美大をクラスメイトの助けもあって何とか無事卒業しながらも、それから求職活動に勤しむこととなります。ビザの関係もあってドイツ滞在が綱渡りで過ごすことになるわけですが、卒業8ヶ月後に受け入れてくれる鉄道車両メーカーのデザイン室が私を拾ってくれました。

それまでの期間は心にやや不安がありながらもゲッピンゲンには行く機会もありました。その折にミュージアム訪問し購入したモデル(84676)を紹介します。

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このモデルは石油製品運搬用の緩急室つきタンク貨車で、K.W.St.E.管轄の私有貨車です。

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緩急室側の車体妻部側面です。スポーク車輪を履いています。

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車体表記と車両保有企業掲示板です。車体表記板の左端にお約束のミュージアムモデルの印が印刷されています。表記の印刷レベルは安定した美しさです。
この貨車モデルの所有はZeller+Gmelin社で、現在も世界で展開している石油製品の企業です。1856年ゲッピンゲンからほど近いEislingenにErnst Gustav ZellerとTheodor ZellerによってZeller, Haltiner & Co. として設立された会社です。この貨車モデルが運用されていた1913年には30の事業所を持ち、ドイツ以外の近隣諸国にも拠点があるほどに拡大されました。現在は東欧、南米、アジア地域にも事業を拡大するグローバルな企業として成長しています。

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台枠表記も精細に印刷されています。直近の検査日付は1907年、塗装日付は1909年です。

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車体妻部正面の緩急室側と非ブレーキ側です。

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緩急室は両側に扉がついています。

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タンクの排出口です。別パーツでディテールはしっかりと再現されています。

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タンクを俯瞰してみたところです。左右からハシゴで登りデッキで注入作業できるような構造が理解できます。

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セットに同梱されているLKW(メルセデストラック)です。荷台にはメルセデスベンツ製ディーゼル(エンジン?)10周年記念の看板が取り付けられます。これは路上で宣伝用に機能するのでしょうか。だとすれば、ここ10年ぐらい日本でも荷台に広告をつけたトラックが繁華街を走っているのを見かけますが、それのルーツかも知れません。
この看板に記されている1933年は、ドイツでも政治的に大きな変化があった年で、ここから第2次大戦へと突き進むわけですから何やら意味深ではあります。ただ、タンク車モデルの検査日付とこのトラックの看板に記されている年に30年近くの差があるので、ちょっと現実離れしているように思えます。

[参考サイト]
Zeller+Gmelin
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