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4365 SBB Apm (Typ.EC / Panoramawagen)/ Ep.V [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 手ブレーキ(HbrE)側

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▲ 非手ブレーキ(NHbreE)側

以前、当ブログでも同形客車モデル(4367)を一度紹介していますが、改めて後に単品リリースされた4365を紹介したいと思います。

このモデルは、1995年から2009年まで15年間リリースされました。直近では、観光列車としてのリニューアルされた姿でメルクリンH0から限定でリリースされています。

[実車について]
オリジナルのパノラマ1等客車は、1991年にSIG社(現在のSIEMENS)により国際長距離客車(Typ.EC)として製造され、山岳地帯の風光明媚な景色を十分に堪能できるよう曲面ガラスを使った連続側面窓を天井近くまで大きく拡大してデザインされています。しかし、当初は観光に特化した列車ではなく一般のEC列車に連結されていたため、当初は歓迎されていたものの、日常のビジネス移動にはより落ち着いた一般形の室内が好まれてしまうという現象もあって、やや持て余し気味で国内のIR列車に運用されるなど、不運もあったのですが、その中でも比較的観光利用の多いオーストリアとを結ぶ列車運用のEC "Transalpin"やドイツライン河左岸線を経由するECに組成されるなど、観光利用が見込まれる一部列車に使われていました。
現在は、内外装をリニューアルされた同形客車はゴッタルド旧線を走る"Gotthard Panorama Express"として運用が継続されているようです。また、この客車の仕様は、メルクリンH0モデル(43650.001)として該当列車などで限定販売されています。

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[モデルについて]
手ブレーキ側の車端部側面です。ドア右側には小さな窓が見えますが、これはWCになります。この車端部分は、違和感なく見えますが、実はかなり凝った設計をされていることがモデルからも見て取れます。と、言うのも26,4m客車は車体幅と車両限界の関係で両端の車体幅が絞られているのですが、この客車は、ハイデッカー構造かつ切妻屋根のため、屋根の部分と絞られた車体端部のつなぎ目を合わせることに苦労の跡がうかがえます。実車だとなかなか気づきませんが、モデルをよく見ると構造の難しさを感じます。

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車端部には、DBの車両の場合は、手ブレーキの存在を示す「Hier Handbremse」のドイツ語表記がありますが、このSBB客車には、その文字がなく、代わりに手ブレーキのピクトグラムが表記されています。これはスイス特有の事情で、ドイツ語、フランス語、イタリア語表記を記さなければならないことから、こうしたピクトグラムに代わられていると考えられます。(ちなみにこの小さい表記の画像はマクロレンズを使って撮影しています)

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台車です。これはおそらくSIG-H1と考えられますが、完全な確認ができていません。(Koll'sにも記述がなかったです)

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今や旧塗装となりましたが、SBBの車体塗装は素晴らしく美しいです。流石グラフィックデザインの国と呼ばれるほどのセンスを感じます。SBBは前述のように自社ロゴにもスイス国旗の赤を基調に「SBB」、「CFF」、「FFS」と3ヶ国語で表記されていますが、その一体感と全体としてのプロポーション、自国で開発されたHervetica書体の美しさを最大限に引き出しています。これも言語が3つ必要で公用語が4つあるスイスの国情が背景にあるものと思います。

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モデルのパノラミックウィンドウから車内を見たところです。窓はスモークが掛かっているので、車内が見えにくいです。実車も同様ですが、車内照明を点灯させた時は車内の灯りが漏れにくく、車内が見えづらいのでやや不満を感じています。(ただ、現在のLED照明なら問題ないかも知れません)

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車体裾部分のコック類の配置も整理されていてわかりやすく車体のすっきりしたデザインに一役買っています。こうした技術的にしか理解できない部分でもデザインに配慮したレイアウトをしているのは素晴らしいことです。(これは実車についてですが)

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車体表記です。車体番号は、「61 85 19-9- 105-1」で、4367セットの同形モデルとは車体番号が変えてあります。錨のマークが付いているので航送も可能ですが、まだフェリーに載ったことはないと思います。
最高制限速度は200Km/hで、ゴッタルドベーストンネルもカッ飛ばせる仕様ですが、それはこの客車の目的と矛盾しているので、現在はゴッタルド旧線をゆっくり走っています。ドイツではABS路線で本領を発揮したでしょう。
REV(全般検査)表記は、1993年3月3日と表記されています。

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これら表記の場所とは別に「1991」なる文字が極小文字で表記されています。これは落成年と考えられます。

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妻部前面です。小判形の貫通路ドア窓はSIG社独特でしょうか。(フランスのコラーユ客車にも見られますね)DBの簡易寝台車の一部にもこのドアが使われているようです。貫通路ドアは車体のダークグレイに塗装されていますが、後にリリースされた43670セットの同形モデルは、明るいグレーに塗装されています。
*尾灯は、赤を筆入れしています。

先ごろ、1962年製のDBのドームカーの初期型の1両がリニューアルを受けて民間鉄道事業会社のRailAdventureにより「LUXON」として新たな活路を見出しています。またそれ以外のドームカーもF-Zug色やTEEカラーレストアされ動態で保存されているようで、嬉しい限りですが、こうした特定のマーケットを狙った車両は汎用性が低いので扱いが難しく、このSBBパノラマ客車も今後長くゴッタルド旧線で活躍し、更にその後は動態保存されることを願って止みませんが、今までの教訓もあるので、よほどの需要が見込まれない限り、この手の車両の新製は難しいのではないかとも感じています。

既にMGB/RhBやMOBなどの観光路線として定着している路線では、こうした車両は必要不可欠ですが、SBBはゴッタルド旧線のような観光に特化できる路線があったにしても、全体としては一般向け車両が優先されるでしょうから今後のこのパノラマ客車やその後の新製については注視してゆきたいと思います。

[EDIT] 2019-08-09
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