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ミュンヘン中央駅のIC3 / DSB [欧州鉄道]

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画像の写真、一見するとあまり違和感のないDSB(デンマーク国鉄)のIC3に見えることと思います。この写真を撮影したのは、確か1996年だったか。当時ミュンヘンと郊外を結ぶBayerische Oberlandbahn(BOB)が民営化され、新しく車両を導入する案件がありました。私の職場であったPFA社はABB社と組んでこのIC3のベース車両であったFlexlinerを売り込むために、BOBの関係者などを招待してIC3をミュンヘン中央駅からPFAのあるWeiden i.d.Opfの本社工場まで特別列車を走らせるという計画を立て、それが実施されました。
この写真は、この時ミュンヘン中央駅で撮影した普段見ることが出来ないIC3です。

私は、PFA社のデザイナーでしたが、たまたまボスが出張で不在だったため、私が代わりに社長と一緒にこの列車に乗りミュンヘンからWeidenまで行くことになったのです。
Weidenを早朝に社長専用車の秘書の運転でミュンヘンに向かい、午前9時過ぎだったかミュンヘンを出発するダイヤが組まれたと記憶しています。この特別列車は一般向けではないため、事前に情報が伝わっていなかったように思います。そのせいか、おそらく初めてであろうミュンヘン中央駅でのIC3列車の入線はファンの姿を確認することができませんでした。

私自身は、業務とは言いながらIC3の大ファンでしたので、この時ばかりとスケールを片手に、IC3の精度の高さに感激しながら、あちこち舐め回すように観察。また招待のお客様へのホスト役などを務めました。
この時1人の日本人観光客がここでは珍しいIC3に興味を持ったのか、乗り込もうとドアを開けようとしていたので、一般は乗れない旨を日本語で説明したものの、納得されない様子。「オレはユーレイルパスを持っているから乗れるんだ」と最初は引き下がらなかったものの、丁寧に説明してようやく納得されました。それにしても彼は行き先はどこでも良かったのだろうか..と、今もそれはナゾです。

そんな軽いハプニングもありましたが、無事招待客を乗せて一路レーゲンスブルク方面に向けてIC3は快走。このIC3はゴムで出来たブラックフェイスで、一見速そうには見えませんが、それでもこの電気式気動車は最高速度180Km/hの俊足です。(もっともミュンヘンーレーゲンスブルグは、亜幹線なので路線の制限速度は140〜160Km/h程度と思われます)

車内は、1等車、2等車ともDSBのIC3の仕様と同じでしたが、当時はまだIR4もデビュー前でしたから、該当路線に使うFlexlinerに向けてインテリアデザインのバリエーションや2階建仕様のイメージなどのパネルを使ってのプレゼンテーションも車内にしつらえられていました。

IC3は、食堂車などの供食設備がないため、ミュンヘンからケータリングで食材を積み込み、軽いインビス(カナッペやスパークリングワイン、ソフトドリンクなど)でもてなし、カートゥーン(似顔絵描き)アーティストが車内を廻ってゲストの絵を描くサービスなど、ゲストが退屈しないような工夫をこらしながら一路Weidenを目指しました。

通常は、レーゲンスブルグで機関車(電気機関車からディーゼル機)の付け替え、方向変換をしてWeidenへ向かうのですが、そこはドイツらしく?レーゲンスブルク中央駅をショートカットする迂回路を通って直接Weidenへ向かいました。この時、私は運転台に入り込んで運転士やABBの技術担当者を話をしながら前方にかぶりついていましたが、このショートカット経路はイレギュラーなためか、車内の無線と電話を使ってゆっくりと経路を確認しながら進んで行ったことと覚えています。

レーゲンスブルグからは非電化区間を快走して一路Weidenへと向かいます。ここは複線ながらダイヤはローカル路線なので、待ち合わせる列車もなく走ります。最後Weiden i.d.Opf駅を過ぎるとすぐにPFA工場の敷地に入りゆっくりと工場留置線の一番社屋に近い線で到着。PFA社での歓迎行事に臨みこのIC3の旅は終了となりました。

今日、写真の片付けをしていたら、撮影できなかったと思い込んでいたこの旅のスライドが1枚出てきたので、驚くと同時に早速スキャンして、今回のブログネタとしました。写真をよく見ると先頭部分の側面にABB社のマークが入っているのが営業車両との違いでしょうか。

ミュンヘン中央駅のIC3は、結局Oberlandbahnは別の車両に決まったので、おそらくこの時が最初で最後の入線になりました。(今後IC3入線があったにしても塗装は変わりましたのでレアな写真となりました)
タグ:DB DSB IC3 bob PFA ABB
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darkhorse

初期のIC 3カラーですね.1996は帰国した年なので3月までは間違いなくこのカラーしかIC 3はありませんでした.まだ,赤い車両のインターシティやリューントグがあったと思います.MZで流石にインターシティはMYはいませんでした.同じ時期に欧州にいたのと,ミュンヘンにてこんな企画があったことに驚きです.1996の3月末にはミュンヘンにおりました.

by darkhorse (2019-09-09 06:18) 

Akira

darkhorseさん、コメントありがとうございます。

はい、私も運行日については記録を取っていなかったので、大雑把にしか把握できてませんし、撮影したことすら忘れていて、発見した時は自分自身がビックリでした。

ミュンヘン中央駅は巨大ターミナルなので、時々こうした珍しいゲスト(車両!)も入線しますが、客車と違って気動車なので珍しいと思います。当時はコペンハーゲンからハンブルクまでのEC列車もIC3ではなかったような。

塗装については、私の記憶が正しければ初代塗装のみでした。
インターネットもなかった(黎明期?)時代ですから、こうした情報はファンの間でも共有されなかったでしょうね。趣味誌にも掲載されなかったと思います。
by Akira (2019-09-09 08:15) 

darkhorse

このセットぽいです.名前がトーマス・マン.現在も現役です.https://www.jernbanen.dk/lyntog_solo.php?lokid=197
by darkhorse (2019-09-09 21:55) 

Akira

5076-5176-5276の編成なのですね。モデルがあるのは嬉しいです。
by Akira (2019-09-09 22:31) 

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