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Grimseltunnel [欧州鉄道]

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▲ 記述内容とは無関係ですが、2003年夏にスイスに家族旅行したとき貸別荘で過ごしたMGB沿線の村Sedrunの光景です。

スイスのメーターゲージによる鉄道路線は、大雑把にはスイスアルプスの北側を東西に結ぶルツェルン - インターラーケン - モントルー(ZBとMOB)を基軸とした路線網と南側を東西に結ぶサンモリッツ - ディーゼンティス - ブリーク - ツェルマット(RhBとMGB)を基軸とした2つの路線網がありますが、この2つは繋がっておらず、ネットワークとしての形成は未完成と言えます。

このスイスアルプスによって分断されている2つの基軸路線にはGrimselpassという山岳地帯が横たわっていて、公共交通は現在は道路だけ(おそらくポストバス)による連絡のみなのですが、MGBのOberwaldとZBのMeiringenを結ぶ鉄道トンネル(Grimseltunnel)が現在計画されています。Grimselpassの上にある湖は観光地として夏場は賑わっていますが、同時に水力発電施設としての機能もあり、この鉄道トンネルを活用して高圧電力送電も同時に設備するようです。
昨年までの4年間でのトンネル計画は順調に進み、今年から4年の計画で更に実現への歩みを進めるとのことです。

まだ、鉄道が開通した際の事業者などのアナウンスは聞いていませんが、これが完成するとスイスのメーターゲージのネットワークが1つに繋がるなど数年前に開通したゴッタルドベーストンネルに迫る大きなプロジェクトとも聞いています。

トンネル完成時のメーターゲージネットワーク

個人的には、MGBのOberwaldはDFB(フルカ山岳鉄道)の起点の1つで、DFBへのアクセスしやすくなるのが嬉しいですし、ここからInterlaken方面に路線が繋がると新たな観光や流通ルートができることになり興味深い展開が期待できそうです。

このプロジェクトに触れた時、興味を持ったのは2003年夏にスイスに家族旅行した時、私のわがままでGletschへDFBを観に行き、その足でGrimselpassの頂上の湖へと足を伸ばし、透き通るような青空と絶景の下でお手製のサンドイッチを家族で頬張った思い出があったからです。
ただ、確かに大きな高圧電線マストが立ち並んでいたのも事実で、写真を撮るときに電線やマストがフレームに入らないよう画角を調整した記憶もあります。
Grimselpassへは、Gletschからはポストバスでそこまで行けますが、私たちはレンタカーでしたので時間を選ばすに行けました。将来ここの下をトンネルが南北に貫き、メーターゲージの列車が行き交うことになれば、例えば、ZBのLuzernからZermatt行きやRhBのイタリアTranoからのMOBのモントルー行きなどGrimselトンネル経由での列車の設定が可能になるなど、更に両路線の物流と旅客輸送に大きな役割を果たすことになるでしょう。

参考サイト:GRIMSELTUNNEL
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seidoh

こんばんは。
何とも壮大な計画ですね。しかし、総工費がどれだけ掛かるのか知りませんが、国際貨物の幹線ルートでもないのに、観光客輸送だけで投資に見合う需要があるのでしょうか。送電網の一部も担うとのことですが、他にも隠された狙いがあったりして。
それはともかく、MOB→BLS→ZB→MGB→RhBを直通するためには、可変軌間かつラックレール対応という、極めて複雑な足回りが必要になりそうですが。現実には、一部のトレーラーのみ直通するのでしょうね。ゴールデンパス・グレッシャー・エクスプレスなんて、夢のある話です。
by seidoh (2020-02-27 20:55) 

Akira

こんばんは、seidohさん。

このルートは、私の想像ではGrimselpassの冬季の道路利用が雪深く不可能なので、その解消という位置付けが1つ。そしてスイスらしくトンネルによる高圧電線とマスト解消による景観保全が1つ理由としてあるのではと思っています。

直通列車については、私の妄想がほとんどではありますが、やはり夢があってこそのモチベーションなので大いに妄想してみましたw
by Akira (2020-02-27 23:58) 

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