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43742 DBAG WSmz 804.0 / Ep.V [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ Bord Bistro(厨房)側

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▲ 食堂(厨房部廊下)側

前回に続いてICE1客車(43742)の紹介です。これはICE1の中でも一際目立つ食堂車(WSmz 804.0)です。この食堂車は私個人としても思い出深い車両です。

1991年の3月末から大学の授業としてのインターンシップ(これは学生の履修義務でしっかり単位になります)を行うためにDBデザインセンターを選んだ私は、3ヶ月ほどミュンヘンに滞在することになり、大学の友人に手伝って貰ってカールスルーエからミュンヘンの小さなアパートに引っ越しました。そして最初の出勤日は、私に素晴らしいサプライズが待ち受けてくれてました。
既に営業用のICE1は製造進行中で、数編成は既に落成、営業路線のNBS(高速新線)での試験や訓練運転などの試運転が盛んに行われていました。サプライズというのは、出勤初日に初めてミュンヘンにICE1が顔を出すということで、デザインセンターの同僚が揃って留置線のICE1に乗りにゆくのについて行くことができたのです。

留置線構内を歩いて行くと写真では既に見ていたICE1が目の前に現れて早速車内を同僚が自分の仕事をチェックしたり、車内の雰囲気を楽しんだりと様々でした。私もパステルカラーを基調とした車内の雰囲気を楽しみながら車内を巡っていました。1両に開放室と区分室を半々にした座席車のレイアウトや、天井がひときわ高く開放的でオリエント風の装飾で独特の雰囲気を持つ食堂車もこのICE1の特徴です。

それは、もしかしたら営業用ICE1に初めて乗車した日本人は私ではないか?と思ったインターンシップ初日の出来事で、幸先の良い1日でした。ここでの3ヶ月間はいくつかのプロジェクトに携わることが許され、私の大学での専門性(エクステリアデザイン)を一番に考えて課題を出してくれたボスには感謝です。

もう1つの思い出は、DBでのインターンシップの前の学期で取り組んだICE Bord Garageという自主プロジェクトがあります。これは小型電気自動車をICEに積んで乗客と一緒に長距離移動するというコンセプトの車両ですが、この車両のベースをICE1の食堂車にしました。理由はICEであることと、2段スタックにする自動車積載部分があるため、屋根を高くしなければならず、ICE食堂車のプロフィールに合わせることで技術的な問題をカバーできたことによります。
このプロジェクトを始めた時にDBに手紙を書き、食堂車図面を送ってもらいました。しっかりその意図を示せば、DBからちゃんと要望した図面が届いたことで、私のDBへの信頼は厚くなりました。

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さて、このICE1食堂車は先にも述べたとおり天井がひときわ高い構造で屋根部分にも明り取りが設けられています。車内は天井からの直射日光が差し込まないようフィンが設けられていて間接的に光が差し込むよう工夫されています。一方車内は中央に厨房を置いて食堂部分とビストロ部分に物理的に分離させています。これは既にIC用WRmz 137.1形食堂車「Bord Restarant」で実現しています。基本的なレイアウトはそれに準じていますが、インテリアデザインは全く違いました。

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中央部分のロゴは厨房側と廊下側で異なります。厨房側は窓がないため、その車体面を利用して「ICE」と「Bord Restrant」のロゴを重ねてレイアウトしています。一方で廊下側は窓下赤帯の高さに「Bord Restrant」ロゴのみレイアウトしています。

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車体番号は、804 030-5です。1991年9月6日、当時の西ベルリンにあるWaggon Unionにて製造されました。

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RICラスターは、座席客車モデル同様、国内仕様の表記で最高制限速度は280Km/hとなっています。REV表記は、1993年12月17日です。

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連結面から見たところです。実車では妻部の幌の内側に仕切りドアは全面ガラスなので透明樹脂パーツであればより良いとは思いますが、固定編成なので連結するとどこからも見えません。なのでコストとのバランスを考えればこれで問題ないと思っています。

最後になりましたが、このモデルはHOBBYシリーズの1つです。スタートセット(29761, 29765, 29785, 29865)の増結モデルとしての位置付けのため、座席客車1両と食堂車1両のみのリリースでした。リリースは、2000年から2004年までの4年間になります。また、同じICEモデル(33701, 33712, 37701, 37712, 40712)との連結はできないので気をつける必要があります。
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