SSブログ

43222 DB B4üe-38/53 / Ep.IIIb [Maerklin-Reisezugwagen]

昨日はEp.IIIb時代のSchürzenwagen1等区分室車記事をリニューアルした告知でしたが、このリニューアルの元記事は2つのモデルを1つの記事で紹介していました。このページに新たに多くの画像を加えて充実させたため、記事そのものを1つのモデルに絞ることになりました。そこで、今回は新たな記事として、リニューアル前に紹介した同時代の2等区分室車モデル(43222)に新たな画像を加えて改めて記します。

IMG_8447b.jpg
▲ 区分室側

IMG_8448b.jpg
▲ 廊下側

このモデルは、先に紹介した1等区分室車(43202)と同じく2006年の新製品(43222)としてリリースされました。Ep.IIIb時代のD-Zugを再現したい多くのファンが待ち焦がれたモデルではなかったのか..と思います。2016年までの11年間に渡ってリリースされていました。

IMG_8449b.jpg

廊下側の妻部側面です。Schürzenwagenのエクステリアは極めて無駄の少ない造形が理解できます。側面窓はもちろんそうですが、出入口扉の窓も側面窓と同じ高さで統一され、縦の線と横の線が最小限に整理されているので視覚的に無駄を感じさせない秀逸な設計になっていると感じています。当時のドイツは1919年に開校したBauhausが建築界のみならず、グラフィックスやプロダクトデザインにも大きく影響していたことがこの車両が設計された時代に見て取れます。
表記類が妻部分側面に集中しているのもそうした表現の1つなのかもしれません。

IMG_8457b.jpg

塗装色のFlaschengrünは、当時の蒸気機関車から排出される煤煙や、ドイツ人の好むモミの木の葉の色など複数の要因を加味した上で決められたように思います。Bauhaus建築のような白色の建物にはなりませんでしたが、Leipzig中央駅の駅舎建築がBauhausbücher第1巻に収められているのを見ると、鉄道にも関わりを感じてしまいます。

IMG_8450b.jpg

台車は、1等客車同様のGörlitz III Leichtです。

IMG_8452b.jpg

側面窓高さにレイアウトされている車体番号などの表記類はEp. III以前の特徴ですが、印刷のレベルは高いです。形式表記の印刷「B4üw」は誤りの可能性があります。本来なら「B4üe」或いは「B4üwe」だと思います。
車体番号は「17 582 Hmb」です。この車両の実車は、1938年に落成され、DRG時代はC4ü-38形で車体番号は19 533でした。Ep.IV時代は、1966年からBüe 366 / 51 80 29-43 766-3として、また1976年からは、50 80 29-11 262-2と改番されています。1975/76年に廃車されました。

IMG_8451b.jpg

裾部分の表記類は小さいながら精細で安心して観ていられます。RIC表記は自国を含めて14カ国に許可されています。

IMG_8454b.jpg

REV(検査日)表記は、1958年8月14日と記されています。赤文字で記された次回検査日は、1年後のようですが、幾つかの文字が抜けています。

IMG_8456b.jpg

妻部正面です。貫通口の部分はまだ幌の時代です。

IMG_8458bw.jpg

モデルには1つ貫通幌が畳まれた状態を表現したパーツが入っていて交換することができます。スナップ式なので交換は容易です。このモデルが列車の最後尾に来た時などにはこのパーツに交換するとリアルに見えます。上画像は、交換前の状態(左)と交換した状態(右)の比較です。

IMG_8459b.jpg

このモデルにも、サボのデカールが入っています。43202と同じものですが、画像は裏面で、貼り付け場所の指示が記されています。絵は座席車なのですが、食堂車・寝台車や郵便車の位置指示も同じ絵の中に記されているので座席車以外はちょっと戸惑うかも知れません。

参考文献:C4ü-38 - der Klassiker / Schürzen-Schnellzugwagen Teil 1 / KIRUBA Classic 1/2020
nice!(1)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 2

KDB

お早うございます。KDBです。
このシュルツェンヴァーゲンは好きな車両で、赤い食堂車、荷物車も含めた1編成を揃えたのですがーーー食堂車と荷物車は車体が長く、私のレイアウトでトラブルが発生してしまいました。K式レールの高架線に品番2221の線路(360mmR)と品番7267
の高架桁を使用した部分で、客車のシュルツェン部分が高架桁の
手すりに引っかかるのです。手すりを除去しようかと思いましたが外見が悪くなるので、仕方なく食堂車と荷物車は高架線運用禁止になってしまいました(戦後型の264mm、又は282mm長の客車では、手すりが床板の下に入るので大丈夫)。思わぬ支障でした。ただし、現在のC式レールの高架桁は少し幅が広いようで、この問題はないかと思います。

by KDB (2020-04-15 09:10) 

Akira

おはようございます。コメントありがとうございます。

Schürzenwagenは、フルスケールでかつ全てのモデルが正確な縮尺なので、例えば、1等車と1/2等合造車の全長が異なるなどメルクリンとしては画期的なモデルだと思っています。(開発費用も大きかったようです)そのためか、食堂車と寝台車、荷物車、郵便車が27cmになっていて、問題も出ましたよね。何より27cmのUIC-X客車と混成させた時の違和感が大きく、282mmモデルへの移行が進んだともいえるでしょうけど。

その割になぜか62系列客車の27,5mの食堂車やバー車が他の26,4mモデルと同じ282mmになってしまったのは残念...。

Cレール用高架桁については知りませんでした。インフラ系のレベルの高さはメルクリンならではですね。
by Akira (2020-04-15 10:38) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント