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42529 DB ABC4ü-29 / Ep.IIIa (解説) [Maerklin-Reisezugwagen]

42529客車セットの区分室車最後の1両は1/2/3等合造車ABC4ü-29です。形式末尾の番号がこの車両だけ「-28」ではなく「-29」なのは、製造初年が1929年だったことによります。
Gruppe-29系列の区分室車という括りでは他の2両と同様です。
ABC4ü-29は、中央に1等個室が1室、そこを挟んで片側が2等区分室4室、反対側が3等区分室5室というレイアウトです。この客車も外観からは等級表示の他に1200mm幅の窓を持つ1等区分室、1000mm窓の2等区分室、そして800mm窓の3等区分室のため、すぐに理解できます。
各等級の区分室もAB4ü-28やC4ü-28と同じ仕様のため多くは記しません。全長(21,72m)、全幅(2,964m)も他の車両と同じです。左右車端部に出入口扉とデッキ、WCが隣接しています。

Ep.IIIa時代では、1等区分室を2等扱いで運用している列車もあったようで、ドア横にある等級表示の「1」を隠すことの出来る車両もありましたが、この車両についてはまだ未確認です。
1956年にEp.IIIaからIIIbに区分が変更されますが、それは3等級制の廃止と2等級制への移行で、IIIa時代の1/2等車は1等、3等車は2等に格上げされました。3等車は廃止です。窓の寸法は変えられないので、そのままの状態であったように思います。また、この車両もEp.IIIb時代では1/2等のAB4ü-29/56に形式変更されました。

現在保存されている車両画像は以下リンクにあります。

14 102 Hmb ABC4ü-29 / Eisenbahn-Tradition e.V.

この客車は、全体で128両製造されました。細かくは以下4つの製造シリーズに分けられます。

・14 001-015, 021-047、051-090: 61両
・14 091-120: 29両
・14 121-132、145-148 (Görlitz III Schwer): 14両
*14 131-133: Saarbahn-Wagen

製造メーカーは、Wis、MAN、LHB、Crédeの4社です。

1952年、このうちの3両(14 006, 14 083, 14 147)が半室食堂車に改造を受けています。形式も変更され、3等級制時代はABR4üe-29/52となり、2等級制変更時の1956年からはAR4üe-29/52、1966年のUIC化でARüe 316に形式変更されています。
1961年撮影の画像を見ると、車体色はFlaschengrün1色で、食堂側出入口ドア横の車体に(恐らく紫赤色の)「DSG SPEISERAUM」の看板が掲げられています。

この半室食堂車は、3等区分室部分が食堂・厨房設備に変更されていて、室内設備と塗装変更のみで新しいバリエーションが可能なので、将来的なリリースに期待したいですね。

[参考サイト]
Eisenbahn-Tradition e.V.
[参考文献]
Die Einheits-Personen- und Gepäckwagen der Deutschen Reichsbahn | Joachim Deppmeyer

[EDIT] 2022-12-15
タグ:DB Ep.IIIa Gruppe-29
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