UIC-Typ MU Schlafwagen von DB [欧州鉄道]
久しぶりに実車について記します。Facebookで欧州型鉄道模型グループの中でNゲージのMU形寝台車をコレクションされている方からの投稿がきっかけで、そこにアップされていたMU形のモデルの写真を見ていたら、その中にDBの青TEN塗装モデルを見つけました。欧州鉄道事業者の多くが導入した寝台車両であるMU形ですが、私はDBではMU形寝台車の存在がないと思い込んでいたので、こうしたモデルもメルクリンを始め間々あると理解しました。
しかし、実際1970年代にD 288列車「Brenner Express」に連結されていた寝台車がDBの青TEN塗装に塗られたMU形寝台車らしい...との証拠写真と説明文の文献がコメントにアップされました。(上画像)しかし、DB車籍であれば、そのMU形寝台車は形式があるはずですが、その記述はありません。一体これはどうゆうことなのでしょうか。
可能性として考えられるのは、期間限定でD 288と共同運用していたFSからMU寝台車を借用してFS車籍のままDBマークのみを車体に貼り付けた...などが考えられます。塗装はTENプールなので各国事業者とも同じ塗装ですのでこうしたことは可能だと思われます。またサービスはDSGではなく、CIWL(ISG)であることも記述があります。これについては、私もミュンヘンからボローニャまでDBのU形寝台車で利用した時(1991年ごろだったか?)も、サービスはCIWLでした。
もし、DBが車籍を持ったMU寝台車の存在についての新たな情報(特に形式など)などありましたらコメントでお知らせいただければありがたいです。
[追記]
M.K.さんより以下報告をいただきました。
「上記の本(Hotel auf Schienen)の著者Andre Papazian氏に直接尋ねてみたところ、DBとTENロゴのついたMU型寝台車は実在したが厳密にいうとDBが所有していたのではなく、ワゴンリ社CIWLがDBにリースしたものであるとの回答を得ました。」
つまり、DBロゴの付いた青TEN塗装のMU形寝台車は実在していたということになります。しかし、それはCIWLからのリースだったということですね。それ故この車両にはDBの形式はありませんでした。
考えてみれば、私がミュンヘンのDB デザインセンターで実習中にミュンヘン郊外にあるNueaubingの客車工場(現存せず)を見学した際、工場の一角にISG(CIWL)の検査場があったことを記憶しています。CIWLはDSGとは違い、どこの鉄道会社にも属していない独立した民間会社だったので運用のあった西欧各国の鉄道事業者とは密接に関係する必要があったのでしょう。特に寝台車がTENプールとして共通の塗装で運用するようになってからは、例の向かい獅子のマークは掲げられず、車両としての独自性を出すことが難しくなったように感じます。
H0の同形モデルの表記を見ると、71 80 XXXで始まるUIC番号が印刷されていたので、車籍はドイツです。CIWLの自社保有車両の車籍は本社のあるベルギーだけではなく、運用国での地域ごとに車籍登録していたと考えられます。
関心事としては、DBロゴの付いたCIWLのMU形寝台車は、ここに挙げたD 288/D 289運用以外にあったのかということ。そしてその期間。他にも未確認ではありますが、UH形寝台車も青TEN塗装のDBロゴで運用されていたらしいこともあります。この辺り1つのテーマとして掘り下げられれば興味深い研究対象になりそうですね。
Special Thanks: M.K. さん
[参考文献] Hotel auf Schienen
[EDIT] 2019-05-21
しかし、実際1970年代にD 288列車「Brenner Express」に連結されていた寝台車がDBの青TEN塗装に塗られたMU形寝台車らしい...との証拠写真と説明文の文献がコメントにアップされました。(上画像)しかし、DB車籍であれば、そのMU形寝台車は形式があるはずですが、その記述はありません。一体これはどうゆうことなのでしょうか。
可能性として考えられるのは、期間限定でD 288と共同運用していたFSからMU寝台車を借用してFS車籍のままDBマークのみを車体に貼り付けた...などが考えられます。塗装はTENプールなので各国事業者とも同じ塗装ですのでこうしたことは可能だと思われます。またサービスはDSGではなく、CIWL(ISG)であることも記述があります。これについては、私もミュンヘンからボローニャまでDBのU形寝台車で利用した時(1991年ごろだったか?)も、サービスはCIWLでした。
もし、DBが車籍を持ったMU寝台車の存在についての新たな情報(特に形式など)などありましたらコメントでお知らせいただければありがたいです。
[追記]
M.K.さんより以下報告をいただきました。
「上記の本(Hotel auf Schienen)の著者Andre Papazian氏に直接尋ねてみたところ、DBとTENロゴのついたMU型寝台車は実在したが厳密にいうとDBが所有していたのではなく、ワゴンリ社CIWLがDBにリースしたものであるとの回答を得ました。」
つまり、DBロゴの付いた青TEN塗装のMU形寝台車は実在していたということになります。しかし、それはCIWLからのリースだったということですね。それ故この車両にはDBの形式はありませんでした。
考えてみれば、私がミュンヘンのDB デザインセンターで実習中にミュンヘン郊外にあるNueaubingの客車工場(現存せず)を見学した際、工場の一角にISG(CIWL)の検査場があったことを記憶しています。CIWLはDSGとは違い、どこの鉄道会社にも属していない独立した民間会社だったので運用のあった西欧各国の鉄道事業者とは密接に関係する必要があったのでしょう。特に寝台車がTENプールとして共通の塗装で運用するようになってからは、例の向かい獅子のマークは掲げられず、車両としての独自性を出すことが難しくなったように感じます。
H0の同形モデルの表記を見ると、71 80 XXXで始まるUIC番号が印刷されていたので、車籍はドイツです。CIWLの自社保有車両の車籍は本社のあるベルギーだけではなく、運用国での地域ごとに車籍登録していたと考えられます。
関心事としては、DBロゴの付いたCIWLのMU形寝台車は、ここに挙げたD 288/D 289運用以外にあったのかということ。そしてその期間。他にも未確認ではありますが、UH形寝台車も青TEN塗装のDBロゴで運用されていたらしいこともあります。この辺り1つのテーマとして掘り下げられれば興味深い研究対象になりそうですね。
Special Thanks: M.K. さん
[参考文献] Hotel auf Schienen
[EDIT] 2019-05-21
31979 MHI 5 Jahre Jubiläumswagen [Maerklin-Guterwagen]
随分昔(2006年末)のことですが、当ブログ記事「MHI: Maerklin Haendler Initiative」でも写真だけお示ししました貨車モデルです。このモデルについて紹介します。
このモデルは、メルクリンのMHIが1990年に始まって5周年記念で記念本と共にリリースされました。当初は実車が少数製造された客車モデルなどが多かったですが、だんだんと玄人好みのディープなモデルがリリースされるようになり、それもカタログには載らない上にネットもない時代、パンフレットのみで告知されるようなゲリラ的な販売を始めたので、私は、情報収集のために販売店に足しげく通うことになるのでした。
そんなことが普通になった1994年にそれまでリリースされて居たMHIモデルを全て掲載したハードカバーの本の表紙と同じ絵柄の2軸古典有蓋貨車モデルがリリースされました。もちろんこれもMHIモデルです。
緩急室側車端部側面です。モデルはG(h)形で、単なるMHIの広告貨車モデルなので、ファンタジーモデルと位置づけられます。しかし、MHI製品をリリース当初から見てきた私は、MHIモデルの成長を見守ってきたような気持ちで特別な思いを持って購入したのでした。
モデルとしては、漆黒の車体にMHIモデルのレプリカ消防自動車、そして専用のロゴが印刷されています。印刷の精度は十分に満足のゆくレベルです。とはいえ、細かな形式などの車体表記が表記がないため、実車の雰囲気は醸し出されません。
車体妻部正面の緩急室側と非緩急室側になります。
モデルを俯瞰したところです。地味な無彩色なので古典貨車の編成にも溶け込むような気がします。
タグ:MHI G Hannover
[Vinyl 018] 音楽図鑑 / 坂本龍一 [Vinyl]
坂本龍一の音楽図鑑です。YMOで一躍有名になった坂本龍一は、一方で有名になり過ぎた故に迎合的な音楽活動に違和感があったはず。YMOとしては商業主義に走る勢力との戦いもあったように思う。しかし、彼自身の名前でリリースされたアルバムは相変わらず実験的な色彩の強い音を目指していたのはこのアルバムも同様。
久しぶりにこのレコードに針を落とすと、やはり坂本龍一らしい、ちょっと聴くものを突き放すような音色に、私自身は「置いて行かないで..」と後を追いかけるような気持ちになる。彼の音を理解する努力が必要という感じ。
でも、今はもうその後も随分彼の音を聴いてきて、だいたい理解できているようで、昔のような気持ちからは少し違って、坂本龍一という音を理解できて楽しめる...。これは多分歳を取った証拠。
YouTubeにあったこの音源のリンクを貼っておきましょう。
音楽図鑑 / 坂本龍一
46022 DB(P) Insider-Jahreswagen H0 2005 / Ep.III [Maerklin-Guterwagen]
2005年にリリースされたインサイダー会員向け私有無蓋貨車モデルです。実車については手元の資料に該当する形式が見つかりませんでした。しかし、Ep.III仕様ながら緩急室の形状や全体の雰囲気からEp.IからEp.IIに出来たのではないかと思われます。
反対側です。緩急室はドアなどなく、開放状態で中に椅子が設えてあります。ここに座って手ブレーキを操作するのでしょうか。
車端部側面です。緩急室は側面窓がなく、樹脂製レーリングが別パーツで付けられているのが見えます。またデッキ下にステップが付けられています。
緩急室のない車端部側面です。私有貨車なので所有企業のロゴが記されています。ここに記されているAlfred Moeck社は、今もなおドイツLenningenにある採石やアスファルト製造などの企業です。
Alfred Moeck KG
車体表記です。精細な印刷であることがわかります。右下はインサイダー会員向けモデルであることのお約束です。
DB表記の下は、車体番号と私有貨車の(P)マークが表記されています。その下には「Heimatwagen Bf. Oberlenningen」(所属 Oberlenningen駅)と記されています。何故Heimatbahnhofではなく、Heimatwagen と記されているのかはわかりません。
台枠の表記です。凹凸がありながらもしっかりと印刷が施されているのがわかります。記載内容は、車体表記とほぼ同じです。
車体妻部正面の前後画像です。
車体を俯瞰したところです。無蓋部分は進行方向に梁がついているので、なんだかおかもちのようにも見えます。
下回りです。ステップや配管など樹脂製パーツが別付けで幾つもついていますので、取り扱い注意です。
この辺りはメルクリンらしくない感じがします。この辺りの精細な表現を見ると、もしかしたらTRIXの設計なのかも知れません。
[Vinyl 017] Wonderland / erasure [Vinyl]
前回、Yazooを紹介したので、やはりその次はerasureを紹介したいと思います。このアルバムは最初にリリースした「Wonderland」です。
前回、Yazooを解散してすぐにerasureを結成したとありますが、このアルバムは結成した翌年1986年にリリースしました。前にも記しましたが、Vince Clarkeが、Yazoo時代の女性ボーカリストAlison Moyetに代わって選んだパートナーはAndy Bellという男性ボーカリストです。しかし、彼の声質は女性と間違えるほどのもの。それと関係があるかどうかはわかりませんが、彼は同性愛者であるとのことで、欧米の同性愛者のファンからは、そのシンボルとして人気があるようです。
多様性が重視される時代、時代を先にゆくアーティスト達はその背後にいる多くの同じ思いを持つ人達の先鞭を築いてゆくのでしょう。erasureは今も活動していますが、彼らのアナログレコードのアルバムは2枚目までしか手元にありません。
さて、このレコードに針を落とすと、まさに変わらぬV.Clarkeの世界観が前面に出てきます。聖歌隊に所属していたというAndy Bellによるボーカルは、Vinceの好みなのでしょう。それまでと同じ世界を貫いています。グループ名を変える必要もあったのかと思えるほどです。しかし、新しいerasureに変えた事はAndyに対する敬意でもあったのかもしれません。
そういう経緯もあって、名前も変わった彼らユニットは、私にとっては安定した心地よいサウンド奏でるアーティストであり続けています。
YouTubeの動画リンクを以下に貼っておきます。
Who Needs Love Like That / erasure
48297 DRG G Hannover(P) "Bahlsen" / Ep.II [Maerklin-Guterwagen]
昨日の記事で「Pick up!」を紹介しましたが、その製造元であるハノーファーのBahlsen社の広告入り貨車モデルを紹介したいと思います。このモデルは以前当ブログでも記事にしていましたが、改めて記します。
このモデルは、古典貨車に鮮やかなBahlsen社の広告が入っています。この広告を見ると昔からここのビスケット愛好者の多いことが窺われます。
車端部分の側面です。緩急室が高い位置に設えてあり、窓からは屋根を通して列車全体が見通せるようになっています。乗務員は緩急室へは梯子を使って乗降します。
実車は、G形で後のG10形に相当します。1910年から製造されドイツ(初期は、まだドイツという国は存在しませんでした。)で1927年まで12万両を超える車両数を生産、運用に就いた最大の有蓋貨車です。
G形は様々なバリーションが存在するようですが、Hannover形の他、Kassel形やMünchen形などもあるようです。メルクリンでも屋根や緩急室の形状など複数のバリエーションが製品化されています。
両側の車端部分を正面から見たところです。金属製のレーリングと樹脂のブレーキ回転棒など強度も考え合わせて程よいディテールを実現させているのは、メルクリンの進化を示す好例に思います。
表記部分です。各種積載荷物の容量制限やDRGとHannover、そして車両番号が読み取れます。(P)は私有貨車を意味しますので、これはBahlsen社の所有のようです。
広告の「LEIBNITZ-KEKS」ですが、これは昔も今もBahlsen社の主力商品のビスケット名です。パッケージこそ変わりましたが、ビスケットは変わらぬ味なのでしょう。赤い下地に「GROSSER PREIS 1904 - 1910 1911 - 1913」と記されていますので、この貨車は1913年以後の短期間に実際にあった車両かも知れません。(1914年あたりでしょうか。)
余談ですが、1914年にドイツ工作連盟(DWB)がケルンで建築展示会を開催しておりますが、この時お土産品にこの貨車に描かれているのと同じBahlsenのビスケットが用意されています。(パッケージのグラフィックは、当時の建築家でAEG社のデザイナーでもあったPeter Behlensによるものです)
台枠を見ると、実車とは無関係な文字列が見えますが、これは1997年に10月11-19日までハノーファーで行われた第15回 IMA(国際鉄道模型展示会)についての記されています。このモデルはIMA開催を記念して、IMA会場やハノーファーの模型店で販売されていたことを示すものです。
Bahlsen社をそのモチーフに選んだのは、ハノーファーを代表する企業の1つであることに他ならないでしょう。IMAが開催されるときは、毎回開催地にちなんだ広告入りのモデルがメルクリンからリリースされています。
モデルを俯瞰で見たところです。存在感のある貨車に見えます。
参考文献:「WAGEN」Das Archiv der deutschen Reisezug- und Güterwagen
PICK UP! / Bahlsen [グルメ]
先日の母の日、すでに家を出ている子供達から妻あてにプレゼントが届きました。その中に、2つの美味しそうなビスケットサンドが入っていて、私もその1つをご相伴にあずかることができました。それが画像のパッケージのお菓子です。
このお菓子は「PICK UP!」と書かれているのですが、そのパッケージの色使いですぐにドイツBahlsenのお菓子ということがわかります。日本で言えば森永のようなドイツ、ハノーファーにある歴史ある菓子メーカーです。最近は輸入食品店などでも良く見かけるようになったブランドで、ビスケット製造販売を本業とするメーカーですが、チョコを加えたり様々なバリエーションを展開しています。
さて、この「Pick up!」ですが、定番のビスケットにチョコを挟んだもの。チョコの量もなかなかボリューミーで満足度が高いです。ビスケットそのものがとても美味しいので私はもちろん大好きになりました...というより、期待通りの安定した美味しさでした。
また、1つでパッケージされていることからも、例えば食後のデザート代わりに1つ食べると満足するという感じで、私も以前ドイツでは、食後にフェレロのHanutaを良く食べてましたが、これも食後に1つ食べると満足するもので、同じような位置付けになるかも知れません。
ビスケット好きにはオススメです。
[Vinyl 016] Upstairs at Eric's / YAZOO [Vinyl]
本来ならもっと早く紹介すべきレコードでした。
Yazooのファーストアルバム「Upstairs at Eric's」です。Depeche Modeの作曲担当をしていたVince ClarkeがDMのファーストアルバム発表後脱退して、新たに女性ボーカリストのAlison Moyetと結成した二人ユニットです。DEPECHE MODE時代から彼の作曲するポップでメリハリの効いたサウンドに惹かれていましたが、ここでも彼のサウンドの個性がより際立つようになり、このレコードが出た当時は好んで良く聴いていました。
このアルバムに収録されている「Only you」はシングルヒットを放ち、カバーもされてYazooを知らなくても聴いたことのある人は少なからずいるように思います。
そのYazooも2枚目のアルバムを出してから解散、その後すぐにV.Clarkeは別の男性とユニット「Erasure」を組み、現在に至ります。それが何故かAlison Moyetと声がよく似ていて驚きました。
他に、DEPECHE MODEの作曲担当であるMartin Goreともユニットを組んだりして、様々な実験的なサウンドを求めて活動しています。また、彼の出すレコードレーベルはDEPECHE MODE時代からYazoo、Erasureに至るまで一貫してMUTEレコードです。プロデューサーのダニエルミラーと余程相性が良いのかも知れません。
久しぶりにこのレコードに針を落とすと、懐かしくも古さを感じさせない洗練されたテクノポップが流れてきて80年代を思い出してしまいました。彼の操るシンセサイザーの音色とメロディの美しさのセンスは、一目置いています。
YouTubeにヒット曲の「Only You」がありましたので貼っておきましょう。
Only You / YAZOO
46042 K 15 (Schienenreinigungswagen)/ DB Ep.III [Maerklin-Guterwagen]
先日アップしたレールクリーニングカー(46010)の記事を記しながら、手元に同じクリーンニングカーがもう1両あるのですが、これも当ブログに記していなかったことは後になって気づくことになりました。
そこで、この貨車モデル(46042)についても紹介したいと思います。
このモデルは、2005年から2015年までの10年間に渡ってリリースされました。現在は仕様が変わりDBのEp.IV仕様のモデル(46049)としてリリースされています。(TRIX H0からはこのモデルと同番号表記のモデル(T24050)が現在リリースされています。また、すでにリリースは終了していますが、2両連結のウエザリングモデルが46036としてあります。いずれもデッキが付きモデルです。また、46036は唯一レールクリーニング機能がないモデルです。
モデルの上画像は、車端部側面です。デッキが設置された上に緩急室が設えてあります。
表記は、DBの下にAugsburg 1895とあります。
この貨車の実車は、K 15形でその目的は廃棄物運搬です。基本的には前回紹介した46010と同じ車体を持つ2両の貨車で構成されていますが、こちらは緩急室が付いたタイプで単車になります。K 15形も緩急室つき、デッキ付き、デッキ無しの3種のバリエーションがあります。また、全長が長いタイプのK 15形(デッキ、緩急室無し)もあり、バリエーションは4種類のようです。
製造初年は1892年と既に120年以上前の設計になります。初期の車両にはスポーク車輪を履いているほどの車両で既に保存車両として余生を送っているものもあるほどです。
緩急室側と反対側の妻部を正面から見たところです。
表記は、標準的なところです。「Müllwagen」(廃棄物車)、Bw Lindau(リンダウ車両基地)、Heimat bf. Lindau-Reutin(所属駅 リンダウ・ロイティン)と記されています。
さらにその下には、Unterhaltungswerk AW Weiden(検査工場 ヴァイデン修理工場)と表記されています。
ちなみに、このAW Weidenは、私が以前勤務していた車両改造メーカーのPFA社の前身にあたる工場です。Weidenは、PFAが出来る以前はDBの大きな車両工場があり、それゆえ鉄道城下町と言われていた場所ですので、こうしてモデルからその痕跡が見えWeidenを懐かしく思い出しました。
台枠の表記です。
車体を裏返したところです。これもレールクリーニングカーのため、ダイカストの錘にパッドが付いています。他にスペアのパッドも付属していたので、車体の上部蓋を開けて中にスペアをしまっています。
俯瞰でモデルを見たところです。
今回もせっかくなので、Köf IIIに連結し、更に2両連結のクリーニングカーも繋げて3両で撮影しました。これで、遊ぶ前にこれを走らせればクリーニング効果は高まるでしょう。
さて、このK 15形のクリーニングカーは、先に挙げた3種の他に電機販売店チェーンのConradで2種の同形モデルがリリースされていました。1つはオレンジ色の車体(46041)のモデルで、もう1つはグレーの車体(46043)があり、また、別のメルクリン販売店MMCからDB Bahnbau Gruppe仕様の黄色車体(46049.001)モデルがあります。ここに記述したのは合計7種(9両)のK 15 / KK 15形モデルですが、もしかしたら、他にもあるかも知れません。
*先に挙げたTRIXモデルはこの貨車と同じ仕様のため7種には含めていません。
K 15 / KK 15形モデルのコレクションも楽しいでしょうね。
参考文献:K Elberfeld;Tk-u 900, 901 Zweiachsiger Klappdeckelwagen "WAGEN" / GeraNove Verlag
[Vinyl 015] The Hurting / Tears For Fears [Vinyl]
Tears For Fearsのファーストアルバムの「The Hurting」です。
久しぶりに針を落とし聴いた彼らのサウンドは、一言で言えば繊細。しかし、軟弱ではなく芯の通った美しいメロディーと個性が光りました。当時様々なエレクトロポップが華咲かせていた時代の中でも、しっかりと彼らの個性が際立っていました。
このレコードは盤の中央にあるレーベルもジャケットに準じたモノクロのオリジナルで美しい繊細さが彼らのサウンドとシンクロしています。
YouTubeでこのアルバムが配信されていましたのリンクします。
Tears for Fears - The hurting / YouTube