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Schürzenspeisewagen / DB (DSG) Ep.IV のまとめ [Maerklin-Reisezugwagen]

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これまでEp.IV時代のSchürzenwagenのうち、食堂車については座席車などと一緒に纏めていましたが、各時代区分の食堂車や寝台車のまとめを分類し始めたので、Ep.IVの食堂車についても同様に纏めます。

この時代の食堂車については、少しややこしい部分があるので、その説明をしたいと思います。欧州の鉄道模型での時代区分の基軸としてNEMが規定したEpochというものがありますが、DBではEp.IVについては、以下の通りになります。

Epoche IV a: 1965 bis 1970(1968 Computernummern bei Loks, UIC-Nummern an Wagen)
Epoche IV b: 1970 bis 1980(Einklassiger IC (statt des TEE), 1979 auf 2. Klasse ausgeweitet)
Epoche IV c: 1980 bis 1990(Erste orientrote Triebfahrzeuge)

私自身はここまで細かくはしないでも..と思っているので、Ep.IVは1965年から1990年ぐらいまでと考えています。模型ではUIC番号車両の登場(1968年)からドイツ連邦鉄道の終焉(1994)としていますが、NEMではそれ以前のドイツ連邦鉄道時代の最後のカラーリングOrientrot時代の1990年が最後となっています。

そのような区分の中でもう一つ、1949年にフランクフルト アム マインで創業したDSGはEp.IVa時代の1968年に自社保有していた食堂車と寝台車をDBに譲渡しています。これが車体側面に大きく描かれた「DSG」のロゴマークが消滅した時になります。つまりEp.IVaのうち、1965 - 1968はDSG表記であり、1968 - 1990は、DB車籍のため「SPEISEWAGEN」や「Restaurant」の表記に変わります。
このため、ごく僅かでしょうが、DSGのロゴマーク付きでありながらUIC表記された車両もあるように考えられます。これは変更年が同じ1968年なので微妙ではあります。

模型の世界では、食堂車が編成のポイントとなる大切なアクセントですが、そのアクセントの表記の違いはこうした同じ時代区分の中で2つの異なる表記があることを理解することは大切であると思っています。
特に、このまとめであるSchürzenwagenは、戦前から生き抜いてきた食堂車なので、その表記の違いは時代を表すことで大きな意味を持つものと考えられます。

ただし、現在はEp.IV時代のDSG表記の食堂車モデルがリリースされていないと思われますので、F-ZugやTEE初期のRheingoldに組成された同車モデルの登場など、今後のリリースにちょっと期待したりしています。

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[Purpurrot]
43240 WRüeg 152 | 51 80 88-86 180-9(2006年記事)
43240 WRüeg 152 | 51 80 88-86 180-9(2019年記事)

[Popfarbe]
26512 WRügh152 | 51 80 88-46 160-4 | D 611 Olympia 1972
43919 WRügh152 | 51 80 88-40 219-4

[Ozenblau/Elfenbein]
43243 WRügh152 | 51 80 88-40 201-6(2007年記事)
43243 WRügh152 | 51 80 88-40 201-6(2019年記事)

ここではメルクリンとTRIXでリリースされたEp.IV全てのSchürzenwagen食堂車モデルをまとめることを目標に作りましたが、手元にないモデルもあるでしょうし、ここで紹介できていない該当するモデルがあれば、ぜひコメント欄に製品番号と共にご指摘くださればありがたいです。

なお、このまとめページは左カラムに同じ画像のサムネイルがありますので、いつでもアクセスが可能です。ご活用いただければ嬉しいです。(PC画面のみ)

[EDIT] 2020-1-3
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[Vinyl 082] Black Celebration | DEPECHE MODE [Vinyl]

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DEPECHE MODEの5枚目のアルバム「Black Celebration」です。1986年のリリースなので私が日本での大学を卒業し、就職してすぐの頃か。

彼らの楽曲は1枚目のSpeak & SpellでVince Clarkeのポップなシンセ中心の曲調から2枚目以降は作曲がMartin L. Goreに変わり、より重厚で深みのある楽興に変わりゆく中で、DEPECHE MODEとしてのアイデンティティも2枚目から徐々に変化がありました。このアルバムは西ベルリンのハンザ・スタジオでの収録ですから、彼らは東西ドイツの分断と緊張感の中での影響が彼らのサウンドにも影響している..と私はかねてから思っています。

特にこのアルバムは、それ以降のDMの方向性に指針が出来たのではと思える音作りになっているような気がしています。特にDMのボーカルがDavid Gahnにも関わらず、作曲者であるMartin自ら歌うバラード調のA Question of Lustが秀逸でこの曲にハマっていた時期がありました。
とにかく未だに古さを微塵も感じさせない名盤の1枚ではないかと個人的に感じる1枚です。

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タグ:Depeche Mode MUTE
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Grimseltunnel [欧州鉄道]

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▲ 記述内容とは無関係ですが、2003年夏にスイスに家族旅行したとき貸別荘で過ごしたMGB沿線の村Sedrunの光景です。

スイスのメーターゲージによる鉄道路線は、大雑把にはスイスアルプスの北側を東西に結ぶルツェルン - インターラーケン - モントルー(ZBとMOB)を基軸とした路線網と南側を東西に結ぶサンモリッツ - ディーゼンティス - ブリーク - ツェルマット(RhBとMGB)を基軸とした2つの路線網がありますが、この2つは繋がっておらず、ネットワークとしての形成は未完成と言えます。

このスイスアルプスによって分断されている2つの基軸路線にはGrimselpassという山岳地帯が横たわっていて、公共交通は現在は道路だけ(おそらくポストバス)による連絡のみなのですが、MGBのOberwaldとZBのMeiringenを結ぶ鉄道トンネル(Grimseltunnel)が現在計画されています。Grimselpassの上にある湖は観光地として夏場は賑わっていますが、同時に水力発電施設としての機能もあり、この鉄道トンネルを活用して高圧電力送電も同時に設備するようです。
昨年までの4年間でのトンネル計画は順調に進み、今年から4年の計画で更に実現への歩みを進めるとのことです。

まだ、鉄道が開通した際の事業者などのアナウンスは聞いていませんが、これが完成するとスイスのメーターゲージのネットワークが1つに繋がるなど数年前に開通したゴッタルドベーストンネルに迫る大きなプロジェクトとも聞いています。

トンネル完成時のメーターゲージネットワーク

個人的には、MGBのOberwaldはDFB(フルカ山岳鉄道)の起点の1つで、DFBへのアクセスしやすくなるのが嬉しいですし、ここからInterlaken方面に路線が繋がると新たな観光や流通ルートができることになり興味深い展開が期待できそうです。

このプロジェクトに触れた時、興味を持ったのは2003年夏にスイスに家族旅行した時、私のわがままでGletschへDFBを観に行き、その足でGrimselpassの頂上の湖へと足を伸ばし、透き通るような青空と絶景の下でお手製のサンドイッチを家族で頬張った思い出があったからです。
ただ、確かに大きな高圧電線マストが立ち並んでいたのも事実で、写真を撮るときに電線やマストがフレームに入らないよう画角を調整した記憶もあります。
Grimselpassへは、Gletschからはポストバスでそこまで行けますが、私たちはレンタカーでしたので時間を選ばすに行けました。将来ここの下をトンネルが南北に貫き、メーターゲージの列車が行き交うことになれば、例えば、ZBのLuzernからZermatt行きやRhBのイタリアTranoからのMOBのモントルー行きなどGrimselトンネル経由での列車の設定が可能になるなど、更に両路線の物流と旅客輸送に大きな役割を果たすことになるでしょう。

参考サイト:GRIMSELTUNNEL
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[Vinyl 081] If You Leave | OMD [Vinyl]

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久しぶりにレコードジャケットをアップします。

OMDの"If You Leave"です。1980年代も半ばの頃は、テクノポップという新しいジャンルもYMOの活躍もあって日本でも定着し、UKチャートも注目されるようになってきたのを覚えてます。OMDも例外ではなく、民放の夜のニュースのテーマ音楽に採用されるなど、今とはちょっと違った尖った時代にあったように思います。(景気も良かったですし)

さて、このレコードは12'シングルですが、OMDはそれまでのヒットがUKやUSでもチャート上位に上り、メジャーなグループになった頃、米国映画「Pretty in Pink」の主題歌であるA面の"If You Leave"がビルボードチャートで4位になるなどした曲です。
私個人は、この映画を観ることができませんでしたが、映画自体はヒットしたのかどうか分かりません。最近OMDが再び初心に返ったようなバリバリのエレクトロポップの楽曲をリリースしていますが、80年代を知らない今の20代や私など80年代当時の若者には、心に響くのかも知れません。ただ、この頃の彼らの楽曲はやや叙情的になり、個人的には初期か今現在のOMDに惹かれます。

Discogs: Orchestral Manoeuvres In The Dark ‎– If You Leave
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Mahlzeit [グルメ]

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「Mahlzeit」という単語をご存知でしょうか。ドイツ人ならきっとほぼ毎日この単語が口から出している人も多いと思います。直訳すれば「食事の時間」なのですが、お昼時、挨拶がわりに使う言葉でもあります。事務所で仕事をしていると、どこからともなくMahzeitの声が聞こえたらお昼時..というわけです。

さて、昨日東京・赤坂のドイツ文化会館に出かけました。この建物はドイツ観光局やOAG、DAAD、Frauenhofer研究所など、ドイツの公的機関が入っている建物です。私も初めてドイツ語に触れた語学学校のゲーテインスティチュート東京もここにあります。

そのドイツ文化会館の1階にあるレストランの名前がMahlzeitです。そのレストランが昨日開店し、そのオープニングに出かけてきました。ここは以前からドイツレストランとして館内の職員さんやここを訪れる人達にドイツ料理を提供してきましたが、新しくドイツ・オーストリア料理を提供するカフェレストラン「Mahlzeit」になりました。

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昨日は、そのオープニングに招かれたので行ってきたのですが、出てきたお皿は上のオードブルを始め、Bratwürste mit SauerkrautやSchpetzleなど、南ドイツやオーストリア料理が出てきました。どれも美味しかったです。

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お店の設えにはビアマグなどの定番モノもありますが、私もこの時ドイツの本やアナログレコードなどを持って行きました。本は店内で閲覧できるようですので、ご興味があれば上画像のメルクリンの分厚い本も観ることができると思います。

MahlzeitのFacebookページ
ドイツ・オーストリア カフェレストラン Mahlzeit
タグ:mahlzeit
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Schürzenwagen / MITROPA Ep.II のまとめ [Maerklin-Reisezugwagen]

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ドイツがドイツという1国になる以前は、各地域の王国など幾つもの国に別れていたのはそう昔の話でもありません。詳しい歴史についてはウエブ検索で知ることができますが、今回の「Schürzenwagen / MITROPA Ep.II のまとめ」を作成するにあたって、Ep.IIという時代区分については知る必要があります。

メルクリンから1990年代にSchürzenwagenモデルが登場した最初の時代区分はEp.IVでした。メルクリンモデルは往々にしてオリジナルが完成した時代のモデルをリリースするのですが、この時は最後の活躍した時代のモデルをリリースさせています。
それから、一番Schürzenwagenが華やかだった時代のモデルとなった戦後すぐからのEp.IIIのモデルが続々リリースされ、当Spielkisteで紹介した多くの該当モデルがこの時代です。

さて、このモデルが設計製造された1930年代から1940年代は、第1次大戦から第2次大戦の狭間でもあり、文化的には様々な様式が華開いています。その影響は鉄道車両にも少なからず影響があり、直接的には、CIWL(ワゴン・リ)社がブルジョア階級以上向けに設計製造した鋼鉄製プルマン客車の内装にアール・デコのガラス工芸家ルネ・ラリックを起用するなど、当時はもとより、今もVSOEなどでビジネスとして動態保存されるほどの人気を誇っています。

一方、ドイツ・ベルリンに本拠地を置くCIWLのライバルはMITROPAでしょう。ベルギーに本拠地を置くCIWLが西ヨーロッパからアフリカ、東アジアにまで勢力圏が及んでいたのに対して、MITROPAは、ドイツを中心とした中央ヨーロッパとスイスのRhBに若干の勢力があった程度だと思われます。
華やかさとしては真っ白な屋根に紺碧、茶色やベージュとツートンに塗り分け、更に中央に向かい獅子のエンブレムが金色に輝く美しい車体のCIWL車両に比べ、やはり合理的に設計されたSchürzenwagenをベースにしたMITROPAの食堂車や寝台車は、地味な存在と言えるかも知れません。
それでも、ドイツらしい機能美を纏った車体の美しさは今もいくつかの静態、動態保存された車両を観るとその価値が理解できます。

私個人はEp.IIは蒐集外モデルにしているため、ほとんど持っていませんが、このMITROPAの文字が赤い車体に大きく記された食堂車と寝台車のモデルだけは発表とほぼ同時に注文してしまいました。
またメルクリンからは、この時代の微妙な政治状況も合わせてか、リリースされているモデルも多くはありませんが幾つかは市場に出ていますので、それも含めてここで紹介したいと思います。

[Speisewagen]
43256 WR4ü(39) / Mitropa 1206P
43258 WR4ü(39) / Mitropa 1213P
43241 WR4ü(39) / Mitropa 1215P

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43249 WR4ü(39) / Mitropa 1189P (Ep.V レストア静態保存車両)

[Schlafwagen]
43251 WL4ü(e) / Mitropa 22079P


なお、1997年にレストアされ保存車両となったMITROPA 1189P食堂車モデルについては、Ep.Vではありますが、登場時の姿を再現してあるため合わせて記しています。

不安定な社会情勢の中、蒸気機関車や石炭暖房などの煤煙で燻んだ大規模な駅構内に濃緑色の列車が行き交い、長距離昼行列車の編成に1両一際輝くワインレッドの車体に黄色のMITROPAマークと文字は、当時の旅行者にとっても憧れの風景だったのではと想像できるこのモデルの実車は、模型で再現したい欧州鉄道史の一コマでもあります。
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Märklin TV - Folge 103 | Spielwarenmesse 2020 [Maerklin-Allgemein]

メルクリンTVがYouTubeで配信されました。テーマは、現在ドイツ・ニュルンベルクで開催中Spielwarenmesse 2020です。

Märklin TV - Folge 103

配信スピードの速さには驚きですが、パンフレットよりハンドマスターが多いとはいえ実物を観て新製品を実感するにはメッセが最も早い機会になりますね。情報配信のスピードについては、販売店が現地からのライヴ配信を行うなど、活発になってきていますから、メーカー側も今後益々ライヴに近づいてゆくことでしょう。

但し、このメッセは販売店やジャーナリストなど(少なくとも建前上は)ビジネス目的のみが入場可能なメッセですので、一般にはこの後、メルクリネウムや一般向けメッセなどで観ることができると思われます。
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