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Zugbildung TEE 73 "Helvetia" 1975 Sommerfahrplan [Zugbildung]

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前回のブログTEE 72 "Helvetia"の列車編成表をアップしましたが、この編成表を作成した当初は、スイスからハンブルク方面のTEE 72と逆方向の同名列車であるTEE 73を1枚の編成表で纏めるつもりで準備していました。しかし、元となる編成データを良く見ると微妙に編成が異なることに気付いたため、TEE 72のみで作成し記事としてアップしました。

折角TEE 73についても途中まで仕上げたこともあって、今回は北ドイツのハンブルクからスイス国境のバーゼル SBB、そしてチューリヒ中央駅へのルートについても、その編成表を改めてここに記事としてアップすることにしました。

[実車について]
さて、この北方面行きと南方面行きの2つのTEE Helvetiaの編成が微妙に違うのは、食堂車(WRümh 132)とバー車(ARDümh 105)を挟んで1等区分室車が組成される車両数が異なり、従ってこれら2つの車両の編成位置も違っています。列車の全体車両数も異なりますので、もしかしたらTEE 72とTEE 73は、同じ編成をシャトルさせている訳ではなく、3列車程度の別列車として独自の運用を組んでいるのかも知れません。

さて、このTEE 72 "Helvetia"は、Hamburg-Altona駅を午前11時半前に出発。ハンブルク中央駅で多くの乗客を拾って南下します。ここでルール地方経由であればBremen Hbf方面へ進むのですが、この列車はFrankfurt/Mへと向かうため、Hannover中央駅へと目指して走ります。このルートは、1992年にICEが最初に運用を開始したルートで、当時は高速新線はありませんが、ハンブルクとハノーファーは路線改良が出来ているのでICEと同じ線路を200Km/h走行可能です。
頭端駅のFrankfurt/M中央駅からは、機関車を交代し編成が逆向きでマンハイム中央駅を目指します。マンハイムで再び編成の向きを変え、スイスに向かってBasel SBBを目指します。Basel SBB駅で機関車を103.1形からRe 4/4 IIに変え、スイスの経済の中心地であるチューリヒ中央駅まで走り、同駅には21時前に到着するため、全線乗車すると昼食、カフェ・ティータイム、そして夕食を車内で取ることになりますが、そのための準備は2両の供食車両でしっかりと準備がされていたと思われます。

私がドイツにいてEC列車でフランクフルト中央駅からカールスルーエ中央駅に戻る時、1等開放室車(Apmz 121)に友人と乗車していましたが、DSGのチームが食堂車の予約を取りに座席を回っていました。この時はカールスルーエで下車しなければならなかったので、残念ながら食事を食堂車でとることが出来ませんでしたが、TEE列車では、アラカルト料理ではなくコース料理の提供になるため、必ず食事の御用聞きがあったのではと思われます。

[モデルについて]
メルクリンH0モデルでは、実際にモデルを見ていないので、車体番号や号車番号もわかりませんし、サボの印刷も見れていないので果たしてTEE 72かTEE 73かも分かりません。ただ、今まで数多くのEp.IV時代の28,2cm TEE客車モデルがリリースされているので、どちらの編成も組成可能です。TRIX H0からはTEE Helvetiaとしてのリリースはなかったようですが、私の見落としかも知れません。
もし43853/43854/43866の車体番号や号車番号などのデータをご存知の場合、お知らせくださるととてもありがたいです。その場合は、「28,2cm TEE客車のまとめ」ページに反映させていただきます。

*ご注意:この編成表は、あくまで基本的な編成データに基づいて作成しているため、実際には編成車両数の増減など、異なる場合があります。
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Zugbildung TEE 72 "Helvetia" 1975 Sommerfahrplan [Zugbildung]

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昨日から、「28,2cm TEE-Wagen / DB Ep.IIIb-IV まとめ」を確認していたら、リンク漏れを見つけ修正を行っていました。まとめページ全体を眺めてみると、いくつかのTEE/IC列車の編成表がなく、これらはやっておかねば...という思いに駆られ、編成表データから調べていつものスタイルで表現しようと試みました。

[実車について]
さて、TEE Helvetiaといえば、北ドイツのメトロポールであるハンブルクとスイス経済の中心地チューリヒを結ぶビジネス国際特急という位置づけで、DBの看板列車であるTEE Rheingoldのような風光明媚なライン左岸線の景色を楽しめる観光列車としての役割はほとんど無く、乗客の多くはビジネスマンというターゲット設定をしているためか、ドームカーはもちろんなく、幾つかの駅では他のTEE列車と接続していました。

ルートは、スイスのチューリヒ中央駅からRe 4/4 II形機関車に牽引されてバーゼルSBB駅までスイス国鉄路線を走り、Baselで約半数の客車を増結して牽引機もDBの103.1形機関車に代わり、カールスルーエ、マンハイム、フランクフルト、ハノーファー、そしてハンブルクへと結ぶ昼行列車です。チューリヒ中央駅を朝7時過ぎに出発、夕方16時半過ぎにハンブルク・アルトナ駅に到着するダイヤで、多くの乗客はフランクフルト中央駅で乗降すると思われますが、全線乗車すると丸1日列車で過ごすような印象です。
1975年当時は、まだ旅客機での移動が一般的ではなく、1等車のみのTEE列車が9両編成の長編成で成り立っていたのは、それだけ需要もあったのだろうと想像します。
食事は、食堂車で北行きは朝食と昼食、南行きは昼食と夕食が用意されたはずで、当時のTEE列車の食堂は予約制のコースメニュー(一斉スタートで大皿から取り分けられる伝統的なスタイル)でした。

もちろんTEEは種別特別料金を必要とする列車なので、食堂車の他に荷物室のついたバー車も連結し、乗客はバー車のラウンジシートで寛いだり、カウンターでカクテルを注文したりできました。食事時間が決まっていたため、時間までバー車で食前酒、食後の余韻を食後酒やコーヒーなどで楽しむこともできたでしょう。
また、おそらく列車秘書もバー車に常駐して乗客のためにタイプライターで文書作成などの依頼も可能だったと思われます。1等開放室車両(Apümh 121)には公衆電話もあり、当時のビジネスシーンに不可欠な設備は揃っていたと思われます。

運行区間のほとんどを走るのはもちろんDBで、牽引機はフランクフルト機関区の103.1形と考えられます。マンハイム中央駅、フランクフルト中央駅の2カ所で機関車の付け替えが行われました。
当時、103.1形機関車は菱形タイプのDBS54形パンタグラフを装着していました。SBBのRe 4/4 IIはワンアームタイプのパンタグラフでした。

今と違って通信手段が電話やテレックス程度しかなかった時代ですから、列車に乗ってしまえば、乗車している間は自分自身の時間を自由に使えたでしょう。長い乗車時間を退屈しないよう、各国の鉄道会社は、TEE列車を最高のもてなしをする列車種別として誇りを持ってサービスに当たったと想像できます。

[モデルについて]
モデルは、2014年の秋の新製品として、メルクリンH0から「Schnellzugwagen-Set TEE "Helvetia".」として告知されたセットと単品で構成された3種の製品(43853/43854/43866)は1回限りの限定生産で、132形食堂車にmfxファンクションデジタルデコーダーが内蔵され、サウンド機能を使った車内でのアナウンスの他、ここから導電カプラー経由で全車両の車内照明のon/offが遠隔操作できます。これに合わせた機関車は、スイス国鉄(SBB)のTEEカラーのRe 4/4 II形(37349)でした。

高速新線が整備され、当時よりスピードアップが図られた現在、航空機は環境に悪いという意識も手伝って、今後は国際列車の充実も進むでしょう。そして、このような列車が再び走る時代が来るかも知れません。

*この編成表は、あくまで基本的に設定されたものであり、実際とは異なる場合がありますことをご承知おきください。
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Zugbildung FD 264 "Mozart" 1986 [Zugbildung]

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今年のメルクリンH0インサイダーモデルは、交直流電気機関車 BR 181.2形とWien - Parisを結ぶFD "Mozart"客車セットです。時代は1987年のため、Ep.IVです。
このモデルが告知されて以来、編成を調べて纏めようと考えていましたが、忙しさにかまけて中々先に進めませんでしたが、先ほどようやく完成しました。残念ながら1987年の編成表を見つけられず1986年の編成表を作成したのですが、もしかしたら1986年と1987年が同じなのかも知れません。

さて、今回のメルクリンH0の客車セットは4両セット(42893)と3両(42894)の2種で構成されていますが、この表でも理解できるように7両編成ではないため、まだ足らないモデルがあります。
今回は、181.2形機関車牽引が前提ということなので、この編成表であればStuttgart - Strasbourgが当たります。この編成表は、DBの217形半室食堂車を中心にStrasbourg方がÖBB客車で組成され、Stuttgart方はSNCF客車で組成されているところが興味深い部分です。モデルを線路に載せて編成を組むときは、これを覚えて置くと分かりやすいかも知れません。いずれも食堂車に近い方から1等車、そして2等車へと続いています。
ÖBB側に連結されているDBのABm 225やBDms 273はセットに含まれず、BDms 273はEp.IV青裾仕様タルキスカラーが製品化されておらず、特にSNCFのコラーユ客車などについては新開発となるので、なかなか難しいかも知れませんが、更なる増結セットの製品化に期待したいです。

また、ストラスブール - パリ東駅ではSNCF客車のみの編成がBB 15000に牽引されていますが、メルクリンH0では、3321とスタートセット(29529)のみ製品化、フルサウンドやmfxデコーダーも積載されていません。客車もEurofima A9u 1等車が今回のモデルと合わせて3種製品化されていていますが、2等車がメルクリンでは製品化されていないCorail客車(A10tu、B10/11tu)や2等荷物合造車、食堂車などがないため、メルクリンモデルのみで編成を完成させることができません。

一方でWien Westbf. - München Hbfでは、上記の客車が揃えば組成可能ですが、1番の問題は牽引機関車で、Ep.IV時代の代表的なÖBBの顔ともいえるRh 1044形は、オーストリアモデルのファンは待ち焦がれていることでしょう。

とは言え、今回の新製品で画期的なのは何と言ってもDBのARmh 217が新設計で登場したことです。これは、後期タイプのTEEカラー(赤裾)塗装ですが、登場当初はD-Zug向けのKakadu(食堂車エリアが紫赤色、客室エリアがコバルトブルーの縦割った2色塗装)で異彩を放っています。これは早々にメルクリンから登場することを期待しています。また、この217形にパンタグラフを装着させたのがARmz 211形で、これも217形との外観上の違いはパンタグラフの有無程度で、132形と135形の両方の食堂車があるのと同様のため、211形半室食堂車の登場も期待したいと思います。

さて、このFD-Zug(Fernschnellzug)は、位置付けとしては長距離急行列車なのですが、ECやTEEのような種別特別料金が不要のため、庶民の急行列車という感じでしょうか。それでも車両の最高制限速度こそ160Km/h程度ですが、当時のEC列車としてもさほど遜色はないアコモデーションの車両が使われています。しかし1989年からEC列車化されています。

編成表を見ると、Strasbourgでほとんどが切り離され、SNCFの車両3両のみが終着パリ東駅まで直通運転されていました。Strasbourgで到着後11両のコラーユ客車を中心とした座席客車のほか、食堂車や半室荷物車などが新たに組成され、堂々の14両編成の列車がBB 15000に牽引されていました。また夏季のみ2両のDB UIC-X区分室車がStrasbourgからKurswagenとしてフランス/スペイン国境で地中海沿岸のPort-bouまで運転されていました。(このPort-bouまでの列車についても興味あります)

そして編成全体の中心は朱赤色に黒帯のシックなÖBB塗装車両なので、Wien Westbf - München Hbfを結ぶ編成を実現するのは、先にも記しましたが、牽引機の電気機関車Rh 1044をそろそろリリースすべき時期なのかも知れません。

色々な意味でFD Mozartは、列車名の大作曲家W. Amadeus Mozartが父と共に演奏旅行でウィーンからパリに向かった旅と同様、興味深い国際長距離列車だということが今回の編成表をまとめたことでわかってきたのは大きな収穫でした。

*この編成表はあくまで基本的な組成を示しているものです。実際は車両の増減などがあることもあり得ます。

[追記] 2024年新製品にパンタグラフ付きのARmz 211形1等開放室/食堂合造車が製品化告知されました。

Special Thanks: BOAC VC-10さん、Claus Smolkaさん

[参考サイト]
F/D Mozart / Die DB in Bildern 1966-1991

[EDIT] 2024-01-13
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Zugbildung F10 Rheingold 1963 Winter [Zugbildung]

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今年のMHI新製品のF-Zug "Rheinpfeil" 1963の編成表を作成しながら、カタログやパンフレットで記されてはいないものの、メルクリンの実車検証の正確さと、他のモデルとの関連性を考慮しながらリリースされるモデルの深みを感じてしまいました。
と、言うのも、今回の新製品は広窓仕様のドームカーを含めた初めてのF 22 "Rheinpfeil"なのですが、同じ62系列EpIIIbのF10 "Rheingold"客車モデルは1962年仕様で号車番号などが共通です。つまり、ここで今回の2つのモデルセットは、以前のモデルを持っているファンにとって、「既にあるから買わなくても良い」モデルではなく、実は両方を持つことによって"Rheingold"と"Rheinpfeil"両列車の各走行区間の組成が実現できそうであることがわかってきました。(F-Zug "Rheinpfeil"の客車モデルに印刷されているサボは見ていないので未確認ではあります)

そこで、今回改めてDuisburg Hbfで両列車が解放と連結繰り返す姉妹列車であることから、F-Zug "Rheingold"の1963年ダイヤの編成表を作成してみました。ただ、残念なことにいつも活用している列車組成表には1963年夏ダイヤの記載がないため、同年冬ダイヤの組成表を掲げました。

このF-Zug "Rheingold"ですが、牽引機はこの時点で電化されていないオランダ国境EmmerichからDuisburg HbfまではV200.0形機関車が牽引に当たります。Duisburg Hbf - Basel SBBはこの表だと9両編成ですが、2両(Wg 161とWg 166)は組成日限定で異なるため、常に8両編成になります。

またこの編成表を見てみると見慣れない文字列を発見しました。それは食堂車で、「SWR」とあります。(これは、Eisenbahn-Romantikを制作している南西ドイツ放送局ではなく.....)どうやら、「Schürzenwagen食堂車」のようです。確かに一時期F-Zug "Rheingold"にSchürzenwagenが連結している姿を写真で確認しています。

この食堂車ですが、最高速度160Km/h走行を実現させるために必要なMD33台車付きと想像できるので、4324243929が組成には適当と考えられます。

もし今回のMHI客車モデルの車体番号やサボの記載内容がお分かりになった方いらっしゃれば、コメント欄にでも記していただければ嬉しいです。

[EDIT] 2021-02-13
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Zugbildung F22 Rheinpfeil 1963 Sommer [Zugbildung]

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ここ数回の記事でメルクリンH0新製品の紹介をしましたが、せっかくなのでMHI新製品のF-Zug Rheinpfeilの編成表を作成してみました。
この編成表を作るのにあたり、今まで多くのRheingold/Rheinpfeilの編成表を作ってきたので、あまり違いはないのかと思っていましたが、案外時代が変われば編成も変わってくるのだということが今回の編成表を作成しながらわかってきました。

特に注目したいのは、Dortmund Hbf - Duisburg Hbfの編成で、ドームカーが2両連結しているのはお約束ですが、この編成では中央に瘤付き食堂車を挟んで左右にドームカーが連結されているのが特徴的です。この編成を写真でも見たことはないのですが、中々壮観だと思います。

Duisburg Hbfでは、F-Zug Rheingoldとの大規模な組成組み換えが行われるのはお約束です。この組み換え作業は複雑なので機会があれば1度は見たかったですが、このような光景が見れるのは私がドイツに渡るずっと前のこと。

それにしてもF-Zug時代からTEEに至るRheingoldとRheinpfeilは両列車とも1等専用列車です。これら2つの列車が各8両以上の編成でライン左岸線を毎日走り抜けていた時代があったこと自体が今から思えば不思議なほどビジネス需要の人気が窺えます。


さて、この編成表のモデルですが、まだモデルの画像を見たわけではないのでF22なのか、逆方向のF21なのかもわかりませんが、編成としては同じと考えられます。新製品モデルは以下客車5両のみがリリースされます。

Av4üm-62 x2 (1等区分室客車)
Ap4üm-62 x1 (1等開放室客車)
AD4üm-62 x1 (ドームカー)
WR4üm-62 x1 (食堂車)

編成表では、最短編成の(Frankfurt/M Hbf - Nürnberg Hbf - München Hbf)でも8両で、不足しているのは、Av4üm-62 x1とAp4üm-62 x2の3両です。今回はTRIX H0での同形客車は告知されていません。残りの3両が夏の新製品や秋の新製品のプログラムに入るのかはわかりませんが期待するしかないのかも知れません。あとは以前リリースした客車が手元にあればそれを活用できます。場合によってはDortmund Hbf - Duisburg Hbfのドームカー2両を連結した堂々の12両編成も組むことができるでしょう。

なお、今回の新製品モデルの登場で、以前リリースされた1962年仕様のF-Zug "Rheingold"モデルと混成させることで、1962年や今回の1963年のF-Zug "Rheingold"、"Rheinpfeil"の両方の組成が可能となるのが嬉しいですね。


*なお、この編成は標準的な組成であり、増結されたり減車されたりした場合もあることは充分に考えられます。なので、絶対的な編成であるという訳ではないことをご承知おきください。
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Zugbildung TEE Rheingold 1971 Sommer [Zugbildung]

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これまでTEE Rheinpfeil 1971夏ダイヤのモデルを中心に実車や当時の運用、モデルについて様々な切り口で記事を記してきましたが、この列車の編成表を記すとDuisburg HbfでのTEE Rheingoldとの車両の入換作業がキモになっていることが理解できます。やはりTEE RheinpfeilとTEE Rheingoldは姉妹列車の関係であると言えましょう。

[編成と経路解説]
さて、この編成表から見えてくるこのDBの看板列車は、オランダの中心地Amsterdam CSとイギリス・ロンドンのリヴァプールストリート駅から鉄道で約1時間半のへリッジ港からの船舶で大陸に渡るルート、ロッテルダムに近いHoeck van Hollandの2地点からドイツに向けて早朝7時台に出発します。アムステルダムからの編成は区分室と開放室客車の2両編成で、ホック・ヴァン・ホランドからの編成は食堂車が組み込まれた3両編成。ロンドンからの乗客は前夜からの旅行でちょうど朝食を食堂車でとるような形になるのでしょうか。

ユトレヒト中央駅でこの2つの列車が連結され国境駅のエマリッヒ駅で更に1両の客車を連結、機関車もNSの1100形からDBの112形に付け替えられ、デュイスブルク中央駅へと向かいます。この駅で20分以上停車、その時間でドルトムントから到着したTEE Rheinpfeilの客車と大幅な入換がされます。ここでドームカーなどの連結も行われ、TEE Rheingold基本編成が出来上がり、10時過ぎにTEE Rheinpfeilより先行して出発、一路Basel SBBへと向かいます。途中風光明媚なライン左岸線を経由して南下します。

11時台から12時台に掛けてこの列車は、沿線一番の車窓の風景を楽しめるので、食堂車で沿線名物のラインヘッセンワインを片手にゆったりとコースランチ(おそらく一斉スタートの大皿取分け式)を、食後はドームカーの展望室でコーヒーを飲みながら車窓を楽しむか、同車のバーコーナーでシガーを燻らせてコニャックを舐めながら楽しむ乗客が想像できます。

風光明媚な風景が車窓から見えるのはマインツ手前までで、そこからはライン川に沿って走るものの、カールスルーエまでは車窓から見えるのは建物ばかりでしょう。午後2時近くにカールスルーエを出発した列車の車窓からは進行方向左手に黒い森の小高い山々が見えてきます、そしてスイスのBasel SBBに到着するのは、午後3時半。ここで20分ほどの停車時間中、再びこの編成を分割し3つの列車になります。ドームカーと食堂車の付いた基本の編成は、TEEカラーのSBBのRe4/4 Iに牽引されてTEE Rheingoldとしてジューネーヴに向かいます。午後のカフェはスイスの景色を眺めながらベルン辺りでできるでしょうか。

ローザンヌ到着は午後6時をまわった頃、夏時間のスイスではまだまだ外は明るいです。終着駅のジュネーヴまでに夕食を取るか、到着後にゆっくりとディナーにするのかは考えどころでしょう。その終着駅に到着するのは午後8時前。長い旅の終わりです。

一方バーゼルSBBで開放された残りの2列車は、1つはスイスの観光地の玄関口クールへ、もう1つの列車はTEE Rolandに組成されてミラノ中央駅に向かいます。ミラノ中央駅到着は午後10時。夕食は132形食堂車で頂き、終着駅に到着する頃には流石に日没までが長い夏時間でも夜の帳は下りています。

丸1日掛けて走るTEE Rheingoldは今や伝説ですが、列車旅を満喫できるこの列車が語り継がれる理由が、遠くはロンドンからミラノまで、多方面から多方面へと連絡することと、当時の国際ビジネスマンに満足される十分なサービスを提供できたソフトとハードの両面からの理由があったからと思います。

[モデルについて]
残念ながら今までTEE Rheingold 1971の模型化はメルクリンやTRIX H0では実現していないのですが、モデルそのものはTEE Rolandが単品12種の1971年仕様が既にTRIX H0からリリースされていますので、サボの印刷さえ目を瞑れば編成化は可能です。TEE Rheinpfeilでもドームカー、瘤付き食堂車、1等区分室車の3種がダブりで車両番号の異なるモデルでリリースされていますから新たにTEE Rheingold編成を組成するには十分な車両数がリリースされています。

それでももし今一度メルクリンとTRIX H0でTEE Rheingold編成がリリースされるのであれば大歓迎です。そうなると、この編成表で言えば、Duisburg Hbf - Basel SBB区間の9両編成をセットと単品でTEE Rheinpfeilのように両ブランドから発売されるのが良いのではと思ったりします。場合によっては、Basel SBB - Geneve Cの4両の客車にTEE色のRe4/4 Iモデルをセットとしても面白いかもですね。

モデルについては、例えばドームカーは後期型の広窓仕様になるでしょう。また、TEE RheinpfeilとTEE Rheingoldの全ての客車が揃うことになり、全ての区間の客車組成が可能になります。それに合わせて単品で1100形/NSモデルを新設計で復活させたりも良いかも知れません。

今回は、ちょっと妄想を逞しくし過ぎました。

*この編成表はあくまで基本的な組成を示しているものです。実際は車両の増減などがあることもあり得ます。

参考サイト:TEE Rheingold / welt-der-modelleisenbahn.com
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Zugbildung TEE "Rheinpfeil" 1971 Sommer [Zugbildung]

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全長28,2cmのTEE客車モデルのまとめページをリファインしていたら、メルクリンの26540セットなどのTEE Rheinpfeil 1971の編成表を作成していないことがわかり、それ以来この列車の編成表の必要性を感じてしまいました。

そこでこの列車の編成表を作成してみた訳ですが、調べてみると、中々面白いことがわかってきました。また、このTEE Rheinpfeilも1971年はTEE種別でしたが、1972年には当時新しくできた種別「Intercity」に種別変更されているため、Rheinpfeil最後のTEE列車と考えられます。

この列車はDortmund Hbfを午前9時台に出発、この時は12両編成で2両のドームカーが1つの列車に組成されています。
Duisburg Hbf到着後、オランダ方面から来たTEE Rheingoldと20分以上かけて車両の入換を行い、両列車の編成が整うと先にTEE Rheingoldが出発、TEE Rheinpfeilが後を追う形で出発します。このRheinpfeilは、ドイツ国内のみの運用のため、本来はTEEとしての国際列車であるという条件を満たしていないのですが、TEE Rheingoldと共通部分が多いこともあって、特別な形でTEEの種別を冠しています。当時TEEになると、DBの他の長距離列車と異なり各種割引適用除外など利用者にとってはマイナス面もある一方で、ビジネスマン主体の1等専用であるだけでなく、TEE種別ならではの列車秘書サービスなども受けられます。

2つのTEE列車は、ライン左岸線を南下しTEE RheingoldはKarlsruhe Hbf経由でライン川に沿ってBaselへと進みます。一方TEE Rheinpfeilは、途中から進路を東に向けFrankfurt/Main Hbf経由でNürnberg Hbf、そして終点München Hbfへと向かいます。
TEE Rheinpfeilのルートは様々ありましたが、1971年のダイヤでは、Stuttgart経由ではありませんでした。

この編成表を見ると、メルクリン/TRIX H0でリリースされているモデルで組成できる列車区間は、Frankfurt/M Hbf - Nürnberg Hbf - München Hbfの編成になります。

牽引機関車は、112形牽引最後のTEE Rheinpfeilと思われます。1971/72冬ダイヤ改正で種別がTEEからIntercityに代わり、機関車もBR 103.1の牽引になったようです。また、Nürnberg - Münchenについては時折103.0(試作形旧E03)形が牽引に当たったとの報告も受けていますが、基本的には112形牽引とのことで、編成表には反映させていません。

以下はメルクリン/TRIX H0モデルに印刷されているサボの号車番号です。

(12) 43855 Avümh 111(尾灯付き)
(14) T23421 Avümh 111
(15) 26540 ADümh 101
(15) T23423 ADümh 101
(16) 26540 Avümh 111
(17) 43865 Apümz 121
(17) T23422 Apümh 121
(18) 26540 Avümh 111
(21) T23425 Avümz 111(尾灯付き)

これをみると、興味深いのはメルクリン/TRIX H0で号車番号が重なっているのは、Apüm(1等開放室-/17号車)とADüm(ドームカー/15号車)、そしてWRüm(食堂車)の3種のみで、8両編成全てを組成させようとすると、このうち5両は、メルクリン/TRIX H0の両方のモデルを揃える必要があることです。また編成表で編成の両端に組成された客車には尾灯付きモデルが用意されていることです。編成表をみる限り、Frankfurt/M - Nürnbergでは12号車(43855)が最後尾となり、Nürnberg - Münchenは21号車(T23425)が最後尾となります。
メルクリンやTRIXから上記のアナウンスはないものの、しっかり検証した上で両ブランドのモデルを使って8両編成の組成が可能ということが読み取れました。

メルクリンとTRIX H0の開放室客車(43855/T23422)が異なる仕様のモデルであったのは、同じ17号車なのは、敢えて違うバリエーションのモデルにして、好みでどちらかのモデルを購入してほしいとの意図が見えてきました。
流石にドームカーと食堂車については、違うバリエーションができづらいのか車両番号違いに留まっています。(ドームカーの1両は広窓仕様にしても良かったカモですが...)


ここでTEE Rheingold 1971もメルクリン/TRIX H0でリリースされれば、2つの混成する列車も含めて組成が可能になるので面白いと思うのですが、今後に期待したいです。

*この編成表はあくまで基本的な組成を示しているものです。実際は車両の増減などがあることもあり得ます。

参考サイト:TEE Rheinpfeil / www.welt-der-modelleisenbahn.com

[EDIT] 2021-1-7
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Zugbildung D 167 "Riviera-Express" 1959 Sommer (Karlsruhe Hbf - Hamburg-Altona) [Zugbildung]

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D-Zug "Riviera-Express" 1959夏ダイヤの最後の編成表です。これは、Karlsruhe Hbfで分割された編成がFrankfurt/M Hbf、Bebra、Hannover経由でHamburgへ向かう編成で、途中からあの半流線形10形蒸気機関車に牽引される編成になります。

この編成表の客車を見ると、Milano方面から到着した2つの列車が分割と併合を夜中のBasel SBBで行い、それぞれの方向へ出発したD 67列車がKarlsruheで分割されてD 167列車として出発するところから始まりますが、2両の寝台車はいずれもFrankfurt/M Hbfが終着駅です。この2両の寝台車は、1両が碧いCIWL(Typ. UH)でGenova PPから、もう1両は紅いDSG(Schürzenwagen)でスイスのGeneve Cから来た車両です。簡易寝台車(53系列)は1両のみで、これはVentimigliaから終点のHamburg-Altonaまで走るので、超長距離車両と言っても良いでしょう。(DSG食堂車で朝食と昼食、カフェの時間も取れるほどです)

この編成は、以前メルクリンから42941/42942の2つの客車モデルセットと10形蒸気機関車が発売されましたが、まだ27cm客車モデルの時代で、かつGruppe-53客車をGruppe-62で代用するなど、やや不満の残るセットでもありました。

1959年夏ダイヤのRiviera-Expressは、D 67列車としてVentimigliaからMilano、Basel経由でライン左岸線を通ってAmsterdamに向かう列車として、ルートとしては途中から昼行列車のRheingold/Loreley-Expressを補完する列車でもあったように思います。この列車は、途中から分割され列車番号も枝番号のD 167となっています。

以前、当ブログでもD 167の編成を作成してPwMサイトにアップしましたが、この編成表も正確性にはやや疑問の残るもので、改めて作成し直したのが、ここに挙げた編成表になります。
その後、メルクリンモデルも少なからずの該当する牽引機や客車モデルがリリースされたこともあって、Riviera-Expressのこの編成表だけは、メルクリン/TRIXの製品番号を付記しています。

牽引機関車は、BR E10.1、重油焚きのBR 01.10、BR 10、そしてV200.0と多彩かつ花形機関車ばかりの編成でした。
特に実車が2機のみの10形機関車については、その後mfxデコーダー搭載の002号機(37083)やmfx+デコーダー搭載の上、誤った部品の設置場所などを修正した001号機(37085)がリリースされ、新しい編成表に加えています。

客車については、282mmの簡易寝台車(Bc4ümg)も含めたGruppe-53モデルが是非欲しいところで、加えてCIWLのUH形モデルがあれば、この編成もほぼ完璧に揃うはずです。

Ep.III時代やIV時代は、国際色豊かな客車が雑多に混じった夜行列車を含めた長距離国際列車が少なからずドイツ国内でも見られました。そうした列車を再現したいと思うファンにとっては、特にラテン諸国のモデルが少ないメルクリンのラインナップは歯がゆいところでもありますが、長い目で観てゆっくりと夢を実現させるのが良いのではと感じる次第です。

今回の編成表で手元にある資料からの作成は以上で終了なのですが、この他にRoma - Basel、Basel - Calais (- London)、Basel - Bruxelles - Oostende (- London)という3つの区間を走る列車が同じ"Riviera-Express"として走っているようですが、資料がないため残念ながら今回はここまでになります。

なお、編成表の不備などのご指摘がありましたら、ぜひコメントにお寄せ頂ければありがたいです。

参考サイト:D-Zug "Riviera-Express" / welt-der-modelleisenbahn.com

[EDIT] 2020-10-29
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Zugbildung D 67 "Riviera-Express" 1959 Sommer (Basel SBB - Amsterdam CS) [Zugbildung]

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▲ クリックすると大きくなります

前回に続いてRiviera-Express 1959年夏ダイヤの編成表です。VentimigliaとRomaからBasel SBBに到着した列車は、ここで組成し直し、再び2方向に分かれるようです。
1つは、ここからフランスへ向かい、カレーとブリュッセル経由でオーステンデを目的地に走ります。もう1つは、ここから北上するこの列車で、Karlsruheを経由してLudwigshafenで同じ列車名のD 167としてHamburgへ向かう編成と分割されます。
今回の記事では、ライン左岸線経由でAmsterdam CSへ向かうD 67列車の編成表なのですが、これも前回同様、制作途中のアップです。ツッコミどころの多い編成表なのは重々承知していますが、あえて突っ込んで頂きたいと考えアップしました。

牽引機関車ですが、DB路線のためBaselからは電化されているためE10.1形の牽引と考えられます。Ludwigshafenから先はV200.0ではないか..と想像しています。
また、NS管内は1100形や1200形電気機関車と想像していますが、これも確証はありません。

この編成表もある程度修正ができたので、FS/SBB管内編成表同様、修正版をアップしました。

参考サイト:D-Zug "Riviera-Express" / welt-der-modelleisenbahn.com

[EDIT] 2020-10-30
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Zugbildung D 67 "Riviera-Express" 1959 Sommer (Ventimiglia - Basel SBB) [Zugbildung]

zb_D_67_Riviera-Express_59_So_FSSBBb.jpg
▲ クリックしたら拡大します。

以前、メルクリンからRiviera-Expressを想定した客車セットがリリースされ、それに合わせて1959年夏ダイヤの編成表を作成しましたが、その編成表はRiviera-Expressの全行程のうち西ドイツ国内、しかも途中から分割されたいわゆるFlugelzugのようなD 167列車の編成についてでした。また、その編成表はPwMサイトにアップしたため、現在は見ることが出来ません。(一部海外の鉄道趣味掲示板などにそのコピーが貼られていたりはします)

それ以来、西欧地域にしてはとてつもなく長距離を走る旅愁を誘う美しい名前のD-Zug列車の全行程を網羅した編成表を作成したいと思っていましたが、ようやくそのうちのFSとSBB管内の行程について得た情報を元に作成した編成表が上に掲げたものです。

まだ、完璧な編成表に仕上がっているとは言い難い部分もあるのですが、ドイツの鉄道模型ファンの掲示板で質問を立てて情報提供を願ったところ、幾つかの資料を得られたので、それらを元に修正しました。

Riviera-Expressと言えば、地中海と北ドイツ、オランダ、そして英国連絡急行として有名で、古くからある長距離列車の1つです。1959年夏ダイヤでは、フランスとの国境近いVentimigliaから、Milano経由でゴッタルド峠を北上し、Basel、Karlsruheを経由。ここで2つの行き先の列車に分割し、1つの列車(D 67)は、ライン左岸線経由でオランダのアムステルダムに向かいます。一方もう1つの列車(D 167)は、フランクフルト・マイン経由でハンブルクへと進路を取ります。
このD 167が以前メルクリンから製品化されたRiviera-Expressセットになります。

さて、このVentimiglia - Basel SBBの編成は、残念ながら機関車については、Ae 6/6、客車ではDBのSchürzenwagenのみメルクリンモデルがあり、それ以外はリリースされていないようです。
そうした状況を踏まえて今回の編成表はメルクリン・TRIXモデルの製品番号は省略しています。

この編成表を改めて観察すると、Ventimigliaを14:05に発車、Genovaに18:00頃、Milanoには21:00頃、そしてBaselには夜中の3:00時頃到着します。しかしながらこの編成には供食車両が連結されていないのが気になります。寝台車では軽食の用意ができますが、座席車両では、良くてもミニバー(車内販売)か自分で調達しないと食事にはありつけません。駅弁などがない欧州の列車では、供食がないと中々苦行でしょう。
Baselから先はD 67とD 167が分割するKarlsruheで双方の列車にDSGのSchürzenwagen食堂車が連結されるようです。Baselでは夜中なので、7:00頃出発するKarlsruheから食堂車が連結されるのは理に叶っています。また、食堂車はD 67はオランダとの国境駅のEmmerlichまで、またD 167は終点のHamburg-Altonaまで連結されます。

参考サイト:D-Zug "Riviera-Express" / welt-der-modelleisenbahn.com

[EDIT] 2020-10-30
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