三岸アトリエ [建築]
バウハウス100周年で既にいくつかの催し物などを当ブログでも紹介していますが、今回山脇巌が日本で行なった建築の代表作の1つである東京中野区上鷲宮にある三岸アトリエの見学ができると聞き、見学に行ってきました。上画像は三岸アトリエの玄関です。(この部分は1960年代に増築した部分で山脇の作品ではないです)
DBのプラットホーム [建築]
今日も模型から少し離れた話題を...。
今回の旅行で宿泊した街のBamberg駅は、石造りの比較的小さな駅舎を持つ地味な田舎駅とも言えよう。しかし、ホームは駅舎のある部分を含めて4面ありICEの停車駅でもある。また、駅舎のあるホーム以外は、新しいタイプのホームにリニューアルされている。ホーム高さもそれに合わせて若干高くなっているようである。(2階建て客車の乗降口は1階低床部分なのでホームから階段を降りるような感じで乗車することになる)実際に計測していないので未確認ではある。
注目すべきはこのプラットホームの屋根部分のデザインである。これはICE3/ICE-T(D)の運転開始に合わせてリニューアルされている。上画像は、まだ薄暗い早朝に撮影したのであるがホーム屋根下からこぼれる光の間接照明が美しい。
このホーム屋根部分のデザインは、ちょうどICE2.2/ICT(ICE3/ICE-Tの開発時の名称)の原寸モックアップがPoingにあるSiemens工場ホールで車両と一緒に公開された。このホーム屋根も美しいICE車両を引き立たせるのに充分な効果を発揮したように思う。
そしてこのホームのデザインはハンブルクの建築事務所「Gerkan, Marg und Partner Archtekten」である。あのMetropolitan(MET)のインテリアデザインやBerlin中央駅を手がけた会社でもある。
ドイツでは、日本のような駅跨線橋はそれほど多くはなく、通常は地下通路である。上画像は、地下通路からホームを眺めた写真。
ドイツでは、日本のような絶対的な明るさよりも居心地を重視する傾向にあるので、直接光源を隠す努力を惜しまない。更にはホーム屋根中央にはガラスが張ってあり、自然光を取り入れる工夫もみえて美しさと共に自然との調和も考えられたデザインとなっている。
ただ、この美しいプラットホームのデザインも少しばかりクリティックするならば、駅名表示の部分に光を当てて反射させて駅名がはっきりと認識出来るようにして欲しい。それは良いアクセントにもなろう。
ドイツでは、乗車位置を大まかに「A」から「E」のゾーンに分けていて乗車口の位置を示す事は無い。それは国境を越えてやってくる車両も多く、乗車口の位置はまちまちであるからである。ホームの列車案内には1等車、供食車、2等車などの上に、停車位置を示すアルファベットが表示されるので、大体の位置は理解出来る。
常々鉄道のデザインは、車両だけではなく駅舎設備であるホーム、案内表示、切符売場や時刻表など印刷物にいたる迄トータルなデザインが必要であると考えているのだが、このあたりやはり欧州鉄道が我が国より数歩進んでいるように感じる部分である。トータルなデザインは利用者をストレスなく目的地に誘導させるための有効な手段であるからである。
[EDIT] 2010-02-16 13:08
旧帝国ホテル [建築]
今日は、木曜日なので自宅からいつものように大学へ向かう。授業では、やはり取材チームとの同行の話も出て来る。先日の明治村の話をしたら、意外にも誰も明治村の存在を知らないのには驚いた。やはり距離があるからなのだろう。明治村一番の建築と言えば、やはりフランク・ロイド.ライト設計による旧帝国ホテル玄関と噴水であろう。流石美大生、明治村は知らなくても彼の名は皆知っている。帝国ホテルが彼の手に寄るものということも良く知っていて、それが移築されて残っていることを知らないのである。
やはり、興味津々の彼等に撮って来た画像を見せない訳にはゆかない。ここに示した2枚しか私も撮影できなかったが、この建物はやはりそれだけの価値があることがすぐに理解出来た。何しろ大胆で繊細と言う言葉がぴったりのように思う。飾り煉瓦の1つ1つが彼のデザインである。それら1つ1つが重なりあい出来上がった建築のように思う。
室内とて同様。この建物が日比谷に鎮座していた時に見てみたかったと思う。学生達も画像を見て感嘆の声をあげる程であった。彼等はこの建物を通して明治村に興味を持ったに違いない。
さて明日から最後の取材が始まる。頑張らねば..。
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