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客車・貨車資料集 [欧州鉄道]

 今日、ドイツのGeraMond出版社に注文している"WAGEN"という冊子が届いた。「注文している」と現在形で書いたのは、この冊子2ヶ月に一冊程度の割合で刊行している資料集なのである。これは、ドイツの客車と貨車について、系統だてて形式ごとに解説した資料なのだが、ドイツで鉄道が始まった..つまり、まだドイツとは言われていない地方の王国鉄道が様々な形で運営していた時代(Epoche I)から民営化されドイツ鉄道となった最新(Epoche V)の車輌迄を網羅した範囲で、ランダムに何種類かづつを纏めた紙片が20ページ程度ビニールに包まれて来るのである。その紙片をバラして専用バインダーに順番に綴じてゆくわけである。このバインダーもずいぶん厚いのだが、既に6冊になった。
 これを最初に手に入れたのは、もうかれこれ5年ぐらい前であろうか?最初は2〜3年で完結するのではないかと思っていたのだが、まだまだ欲しい車輌の資料のいくつかはない。そうこうしているウチに新しい車輌や改造された車輌がどんどん出て来て、まるでエンドレスのようである。しかし、始めてしまったのだから終わる訳にはゆかないのである。しかし、この資料集は、本当に感心するくらい詳細に記述されているのが素晴らしい。特に実際の図面が綴じ込みで、掲出されているのは良い。私も少し執筆参加している"Railways in Germany"サイト向けに私が描いたいくつかの客車側面図と上面図は、この資料集の実車図面をベースにして描いたモノである。
 そんな訳でこの資料集については、さすが資料保存に長けている国のものだけはあると感心する。だからメルクリンから新しく車輌がリリースされた時などは、わからなければ、これがあればかなり細かい部分迄調べることができる。歴史的背景や他国からの転配なども調べれば興味深い。特に驚いたのは、一見すると全て同じに見える(俗にSilverlingeと呼ばれている)近郊形のステンレス客車については、実に種類が多い。これを全て記憶するなど不可能に近いと言えよう。でもこの資料から整理して表などにすれば、さらに興味深い事実が浮かび上がってくるかも知れないが...とてもその気にはなれない。当面は、届いた資料を整理して気になった車輌について読んで調べるのが関の山かもしれない。
 問題が1つあるとすれば、このバインダーが大きくて重いので取り出すだけで、出してしまうだけで一仕事なのである。数年後にはデータ化されてCD-ROMになったりして...。
 ちなみにこの冊子のお値段であるがドイツからの船便送料込みでEUR20,-強というところ。高いと見るか安いと見るかは読む人によるだろうと思う。2ヶ月に1度なので忘れた頃に届くのが良い。

参考サイトアドレス:
GeraMond Verlag http://www.geranova.de/
Railways in Germany http://www.asahi-net.or.jp/~ny8h-ky/


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コメント 3

exp_amanogawa

はじめまして。Googleで"silverlinge"というキーワードで検索して、ここにやってきました。鉄道模型は全くやってないですが、ドイツに旅行して、ヨーロッパの鉄道にはまった者です。
このバインダーだけは(中身のないもの)、池袋の某洋書店で見つけたのですが、「中身がないのに一体何に使うの?」と思っていたら、こういうことだったんですね。
ドイツに限らず、ヨーロッパの車輌は、客車と貨車以外(LokとTriebwagen)は、体系的にまとめた書籍を多数見るのですが、客車と貨車はそのような書籍がなく、鉄道雑誌でも詳細な記事は少なく、洋書屋さんでも「ほとんど聞かないですね」との話なので、このようなシリーズ物は貴重ですね(多すぎてまとめきれないのかも)。
唯一入手できた客車ものは、GeraMondの「DB-Fahrzeuge Band2:Reisezugwagen der Deutschen Bahn」という約200頁の小さな書籍と、Eisenbahn-Kurierの増刊号(EK-Special 74)の26.4m客車特集だけですが、一応、自分のような「初心者」には、とりあえず十分なレベルと思っている次第。
ところで、「20ユーロ」というのは、バインダーだけの価格なのでしょうか?また、5年以上続いているということは、バックナンバーとかはどうなのでしょうか?
by exp_amanogawa (2006-09-24 23:11) 

Akira

コメントありがとうございます。
確かに客車/貨車については、体系的に纏められた資料集は少ないです。機関車は多いですが...。やはり種類がとても多いので纏めきれない部分があるからかも知れません。しかし、ここで紹介したGeraMond社とEK社からこのような資料集が出ています。いずれもバインダー式でゆっくりと増やしてゆくタイプです。ただ、それだけに欲しい資料がいつ出るのかなど全く分からず、いつ完成するのかもわかりません。
さて、御質問の20ユーロですが、これは船便郵送込みの一回分の価格です。私は出版社から直接取り寄せていますが、池袋の洋書屋さんで購入するならそれ+αぐらいの価格ではないでしょうか?すでに49册分出版されていますので、かなりの量です。バインダーは、私の場合、6冊になります。バインダーの価格は、約7ユーロです。バックナンバーは出版社(または書店)に問い合わせれば、手配可能だと思います。
by Akira (2006-09-25 00:19) 

exp_amanogawa

WAGENの件、ありがとうございました。
20ユーロ×49冊×150円/ユーロ=・・・!
持ってる本と、Wikipediaなどのサイトで、ガマンします。
10月には、新たな単行本も発売されそうなので。
確かに、CD化されて安く変えるなら、買いたいところですね。

個人的には、GeraMondの路線シリーズや駅シリーズも欲しいかな、と。
by exp_amanogawa (2006-09-25 22:39) 

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