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InterRegio / DB, DBAG Ep.IV-Vのまとめをリニューアルしました。 [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ Talbot社製InterRegio Prototyp / Quelle: PFA GmbH

28,2cmモデルのDB InterRegio客車登場で少なからずこの車両のオリジナルに関わった思い入れもあって、以下まとめページのリニューアルを試みました。
モデルのアイテム数は少ないカテゴリですが、前文が長いですがInterRegioを知るには良いかと思います。

InterRegio / DB, DBAG Ep.IV-Vのまとめ

今回、いくつかのモデルの車体番号を加えた上に、若干窓部分の異なるTalbot社製プロトタイプの画像が見つかったので、それも加えています。
まだ書き足りないのですが、あまりに長文では本来の趣旨から外れるので、抑え気味にしていますw

ご興味のある方は、InterRegioの世界を是非ご堪能ください。
タグ:DBAG DB IR Ep.IV Ep.V
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Gruppe 29-Wagen / DB Ep.III まとめを更新しました [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ F-Zug Glückaufセット

今年の新製品でフルスケールの29系列客車群(1928 - 1935年製造)が今回の夏の新製品として単品で発表されたことから、まとめページに形式ごとに分類・整理しました。
合わせて、2002年に告知された鉄板ベースのプルマン改造の区分室車とDSG食堂車もこのまとめから漏れていたので記載しました。

手元の資料が足らないこともあって、完全に正しいかどうかは不安の残るところもあるのですが、ご指摘があれば、ぜひコメントいただければありがたいです。
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ARmh 217形の"Restaurant"表記 [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ FD MozartセットのARmh 217モデル Quelle: Gebr. Märklin & Cie. GmbH

昨年の新製品として181.2形機関車とともに登場したFD Mozartセットは、市場にも出回り始め、Ep.IV時代のファンには、当時の長距離列車ならではの魅力あふれるモデルとして歓迎されているようです。特に新設計の1等/食堂合造車(ARmh 217)は、実車の世界ではTEEカラーになる前から短編成F-Zug時代に登場して、数々の優等列車のアクセントして活躍。24cm鉄板モデル時代から、WRmh 132形食堂車の塗替えだけの27cmのなんちゃってモデルも含めてメルクリンからは時代に合わせてリリースされてきただけに私も期待していました。

さて、この217形モデルですが、優等列車では供食設備が列車サービスの特徴であることを主張するのが大きく描かれた"Restaurant"の文字列です。132形や135形は車両全体が食堂車のため"Restaurant"文字列が左右2カ所で記されているに対して、この217形や今年の新製品として告知された211形は、車両の1/3程度が1等開放室のため、車体側面の"Restaurant"の文字列表記が食堂側の1カ所なのが大きく異なるところで、この表記で半室食堂車かどうかの違いを見分けることができます。

その217形もファンの手に届くようになり、羨望の目でモデルの画像を観たのですが、ちょっとした違和感を感じました。それは車体の側面に大きく描かれた"Restaurant"の文字列です。この文字列のフォントは、Helvetica Boldと呼ばれるもので当時のDBでは指定されたフォントです。実車の217形もこのフォントが使用されています。ところがモデルのフォントは印象が異なります。文字の形は基本的に似ていますが少し縦長に見えます。新製品として告知された画像では気づきませんでしたが、市場に出回ったモデルの画像を観てようやくその違いに気づきました。
上画像は、メルクリンの製品画像で当時気付けなかった異なったフォントを使った"Restaurant"の文字列です。どうやらフォント自体は同じですが、そのフォントから派生している"Condenst Bold"、或いはソフトウエアの機能で文字列を縦長に調整したかのどちらかと推測できます。なぜそのように変更したかは不明です。

随分前のことになりますが、TRIX H0から鉄青色のSchürzenwagenのEp.IIIa仕様がリリースされた時、車体側面に記されていた"DEUTSCHE BUNDESBAHN"の文字が小さなNゲージのスケールで印刷されて市場に出回ったことがありました。この時は、カタログ画像とも異なっていたこともあって、即座に販売店からメルクリンに返却し、後に正しく印刷されたモデルが届いたことがありましたが、今回は違いが微妙でちょっと目立ちにくい上に画像と一致するため対応してくれるかは不明です。気づかなければ特に神経質になって目くじら立てるレベルでもないとも言えるので、そのままでも良いと判断しても良いかもしれませんが、これは各個人で判断すべきことであるともいえます。

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▲ FD KönigsseeセットのARmz 211モデル Quelle: Gebr. Märklin & Cie. GmbH

一方、今年の新製品として告知されているARmz 211形は、217形同様1等/食堂合造車で集電用のパンタグラフが特徴的なモデルです。そしてモデルの"Restaurant"表記ですが、上画像では正しいフォントが使われていると感じます。製品化して市場に出るまではわかりませんが、この画像の表記でリリースされることを願うのみです。
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Zugbildung FD 1980 "Königssee" 1988 Sommerfahrplan [Zugbildung]

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▲ クリックすると拡大します

今年の春のメルクリンH0新製品のハイライト、FD 1980 "Königssee" の1988年夏ダイヤの編成表がようやく完成しました。
FD "Königssee"といえば、IRブルーに塗装されたBpmz 293などの長編成列車を思い浮かべるかもしれません。私もその1人なのですが、メルクリンから告知されたモデルは、赤裾TEE(1等)/タルキス(2等)カラーの仕様でした。

このカラーの塗装色は1988年に登場したIRブルーの仕様以前の編成であったので、最初は1987年以前の列車と考えていましたが、調べてみると1988年の夏ダイヤ以前は、FD 1980/1981ではなく、FD 780/781でした。これはおそらくFulda - Würzburgの高速新線(NBS)開通に合わせて大幅な時刻変更のために、列車番号も変更されたと推測できます。
当初は、ダイヤ改正に合わせて全ての車両がNBSを走るための気密貫通路付きの仕様に変わったと考えていましたが、どうやら車両製造が間に合わず、ダイヤ改正から暫くは暫定的に旧塗装(非気密貫通路)仕様で運用されたようです。その短い期間の仕様がこの旧塗装のFD 1980 "Königssee"であったと推測できます。

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▲ FD 1980 "Königssee"夏ダイヤ編成資料(~10.15まで)

上図は、FD 1980 "Königssee"夏ダイヤ編成資料ですが、10月15日までのものです。この編成表をベースに作成しました。ただ、メルクリンから告知された1等/食堂合造車(ARmz 211)とは異なり、WR(食堂車)と記されているので、確認できず謎になっています。編成表ではWRmz 135にしています。

FD "Königssee"は、ICとは異なりビジネスではなく観光列車としての役割を持つ列車であり、車両やサービスはICと同様で食堂車やミニバーもあり、子供が退屈しないようKinderlandと言われる遊戯室も連結しているのはFD列車ならではです。私が乗車した時はKinderlandには大型遊具のほか、LEGOとタイアップしてレゴブロックが大量に用意されていました。FD列車はD-Zug同様特別料金はなく、少しばかり遠回りをしたりする列車ですし、ミュンヘンまでは、オーバーバイエルンの3カ所の観光地から集合して連結、堂々の編成でハンブルクを目指して走る列車です。

私の個人的な推測では、いずれIRブルーのFD Königsseeがリリースされるでしょうが、TEEカラーやタルキスカラーの客車を従えたFD列車も興味深い編成ですので、今後増結セットなどのリリースがあれば嬉しいです。

*この編成表は、完成形とはいえず修正すべき点も少なからずあると考えております。機関車も含めて編成情報などありましたらコメントいただければ嬉しいです。

*列車編成はあくまで標準的な組成を元に作画したものです。実際の組成では増結や減車も間々ありますことをご理解ください。
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Sommerneuheiten 2024 ~ Personliche Highlight [Maerklin-Allgemein]

昨晩発表されたメルクリン夏の新製品は、私の期待した予想は全て外れましたw が、以外にも多くのアイテムが告知され、「まとめ」ページの更新を進めるなど、アップデートが忙しくなってしまいました。

さて、そのような新しいモデルの中でちょっと気になるモデルをここで記してみたいと思います。なお、ここで記したモデルは、あくまで個人的に気になったモデルです。

37407 DB 140 800-4 / Ep.IV
140形機関車はEp.IV時代の標準型汎用電気機関車ですが、まさに私が渡独した1980年代から90年代に掛けての貨物列車や短距離のローカル列車の先頭に立って目立たず地味な存在ながら良くみられた機関車で、これがあるだけでこの時代を意識できる存在でした。総数879機も製造されたそうです。
mhiモデルのため、フルサウンド付きmfx+のデコーダーは勿論、運転台のフィギュアや機械室照明、デジタルギミックでの上下可動のDBS54型パンタグラフなど、フル装備のモデルです。

42500/42510/42520/42521/42530/42540 Gruppe 29 Reisezugwagen + Gepäckwagen + Speisewagen / Ep.IIIb
先日告知された18 323(38323)に合わせた客車シリーズが告知されました。既に2023年の新製品(92529)として発表されたモデルですが、今回はEp.IIIb仕様でDBロゴの掲げられています。ちょうど戦後の高度経済成長と私たち世代が幼少期に観ている時代なので、馴染みもあって蒸気機関車を始め、ディーゼル、電気機関車とも活躍していた華やかりし時代背景もあってファンも多いです。そしてUIC-X客車がまだ多くはなかったこともあって、この時代の標準的なD-Zug客車とも言え、この時代の様々な列車組成に役立つモデルと考えられます。
興味深いのは、単品モデルでありながら同形の2等座席客車が2種類(42520/42521)告知されていることです。これの違いは車体番号のみのようですが、こうした配慮は初めてで今後の流れとなって欲しいです。

46154 DB Gbkl 238 / Ep.IV
夏の新製品には、たまにこうした地味ながら重要なモデルが告知されたりします。このモデルもそうした1台。忘れないようにチェックします。

39231 DB 023 011-0 / Ep.IV
23形 のEp.IV仕様です。戦後生まれの蒸気機関車でシルバーリンゲなどのWendezugの先頭や後部で動力源とした働いた機関車です。

43189 DB "Deutsche Weinstrasse"客車セット / Ep.IV
3軸客車(WG3yge)と両開き扉が特徴的なボギー客車(WGye 839)のセットです。スカ色のようなツートンカラーにDeutsche Weinstrasse文字が入る観光用車両です。新酒が出始める秋のライン川を中心に運用されていたものと推測できます。私自身もライン左岸線の駅にこの車両が留置されていたのを観たことがあります。ただ、秋のみのためにこの車両を用意するのは効率的ではないなぁとも思えました。

42830 DB 急行荷物列車セット / Ep.IV
今回の個人的ハイライトです。これらのうちグレーのツートンカラーの荷物車Dm 902が新設計モデルです。ただ、新設計と言っても今年の新製品モデルのPost mr-a/26形郵便車から改造されたモデルなので新設計と言っても、部分新設計とも言えます。28,2cmモデルもラインアップが充実してきました。
TRIXで同時に告知された郵便車はDm 902(T23100)の単品です。メルクリンH0モデルとは車体番号が異なっているため、車輪の交換で4両編成が可能になるとのこと。

39074 JT42CWRM(Class 77)/ Ep.VI
このディーゼル機関車自体にはさほど興味が湧きませんが、メルクリンのディーゼル機関車で初めて発煙装置がつきました。今後他の機関車でもこのギミックの流れが進むことに期待します。

55688 Ce 6/8III NYC
1番ゲージの白ワニです。実は2009年の夏の新製品でも同じレプリカモデルが告知されていて、今回はメルクリネウムモデルとしての告知です。このモデルが出来た理由については過去の記事にありますので割愛します。

以上が、ちょっと気になったハイライトですが、一昨年から続くEp.IVモデルが多いのは、マーケティングによる結果なのかも知れません。ヘビーユーザーの中心層が私と同世代の50~60歳代となれば、納得がゆく結果でもあります。

[EDIT] 2024-05-09
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Sommerneuheiten 2024 [Maerklin-Allgemein]

先日、SNSでメルクリンの夏の新製品発表がドイツ時間の本日13:00(日本時間20:00)からYouTubeによる動画と公式ホームページで更新されるとのアナウンスがありました。
以下は、メルクリンの公式YouTubeチャンネルです。

Sommerneuheiten 2024 / YouTube

夏の新製品は、新設計製品などはほぼないように例年の状況から考えられるのですが、時々インフラ関係や、今後の製品ストラテジーを示唆するようなモデルを告知したりすることもなくはないので、少し期待もあります。

特に春の新製品で告知された"FD Königssee"セットが、短期間のみの仕様かつ車両が揃っておらず、もしかしたら増結セットなどの発売や、屋根と裾色がグレーのTEEカラーモデルの単品バリエーションが充実する可能性もあるのではないかと、色々妄想を膨らませています。

またCIWL "EDELWEISS-PULLMAN-Express"セットで初めて登場した鋼製客車モデルのドイツ路線列車でもある、"Ostende-Köln-Pullman-Express"やスイスの"Gottard-Pullman-Express"など、新開発なしながら、新たなシリーズ化も期待していますが、さて今夜の発表を待ちたいと思います。

[追記]
先ほど、夏の新製品発表があり、以下の媒体で確認が可能です。

YouTube:
Sommerneuheiten 2024 / メルクリンチャンネル

公式ページ:
Märklin Sommer Neuheiten 2024
*公式ページからPDF版パンフレットのダウンロードが可能です。

さて、今回の新製品には少し驚きました。客車モデルに新開発モデルがあったことです。Ep.IVの急行荷物車セット(42830)ですが、そのうちの1両がPost mr-a郵便車からの改造車とのことです。Post mr-aは、今年の新製品で告知された新設計の郵便車で、それをベースに製品化したと思われます。Post mr-aとの大きな違いは、側面扉の1つが引戸から、より開口部の広い4枚折戸になっています。特徴的な妻部上部の尾灯はPost mr-aモデルの詳細画像がないため詳細は不明です。
そのほかのモデルについては、じっくりとパンフレットを確認しながら後日ブログに記したいと思います。
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Spaghetti No.5 / Barilla [グルメ]

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元々幼少時からスパゲッティミートソースが大好きで、ドイツ時代は安く材料が手に入り、何より美味しくて手軽に作れることから、自分でも積極的にパスタ料理を作るようになりました。また、学生時代約半年間、ミュンヘンのBZA(連邦鉄道中央局)にあるDBデザインセンターで、インターンシップをしていた時は、美味しいパスタを出すイタリア料理店が多く、パスタのバリエーションの多彩さとその美味しさに魅了されました。(ミュンヘンはイタリアからの交通利便性が高く、多くのイタリア人がいます)
またドイツではイタリア食品店があり、イタリア食品店に行くと独特のチーズなどの香りが漂っていて好んで買い出しに出かけたりもした思い出があります。そうしたお店には必ずあったブランドがバリラで、スーパーにも置いてあるこのブランドは、当時ドイツではバリラが一番メジャーなブランドで、その時からの愛用しているので、既に30年以上でしょうか。

帰国後の今なお無類のパスタ好きで、昨今の動画ブームもあって本場イタリアや日本の有名シェフが惜しげもなく作り方を披露しているので、つい自分でも作ってみたいと思うようになってしまいました。
今まで、レシピ本などは参考にするものの、ほぼ自己流だった作り方もプロのコツなどを知ると真似したくなります。
また、素材もドイツ時代から安くて美味しいトリノのバリラはお気に入りで、ミラノに行った時大型スーパーで棚一列全てバリラのパスタが並んでいたのを見た時は感動して買い込んでしまいました。その当時はドイツの半額程度の値札がついていたこともあります。バリラはイタリアで一番売れているパスタメーカーとのことで、納得できました。

さて、昨今の円安で輸入品のパスタも軒並み値上がって、以前のように毎回買うことができなくなり、スーパーの激安プライベートブランド品などで済ましています。ただ、バリラの麺独特のしっかりした麦の風味はこれらのパスタにはなく、やはり恋しくなるものです。

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▲ 冬の味覚のブロッコリ もそろそろ終わりですが、栄養豊富で美味しいイタリアルーツの食材は、今回レシピ動画でしっかり覚えて美味しくいただいています。

そこで画像の業務用5Kgサイズのスパゲティを密林サイトで注文し、先ほど届きました。この5Kgパッケージも値上がっていますが、並行輸入品もあって安いところはスーパーの500gの10倍の量の割に価格はその半分程度になります。もちろん5Kgですから絶対価格としては安くはありませんが、パスタが大好きな我が家では思ったより消費は早いです。
元々乾物なので保存も効きますし、置き場所さえあれば、お得な買い物と思います。

以下は私が画像のパスタを購入したお店のリンクです。
バリラ No.5 スパゲッティー 5kg [並行輸入品]/Amazon
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DB Bvmz 185 / Ep.IV [欧州鉄道]

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▲ Bvmz 185 Hamburg-Altonaにて

1988年の秋も深まってきた11月16日、私はカメラを持ってBremenからHamburg Altonaに撮影に来ていて上画像のIC車両を撮影していました。
この車両は1988年に運用を開始したDBの半個室車両Bvmz 185です。当時、2等客車は1960年代から製造されていた区分室車であるUIC-XのBm 235がICの標準車両、そして1979年に登場した開放室車のBpmz 291が中心となって組成されていました。DBでは、2等車が連結されるようになったIC/ECの混雑した6人用区分室車(Abteilwagen)より、広々とした開放室車(Großraumwagen)に人気がありました。開放室車のBpmzは、エアコン装備で最新の台車(MD52)を履いた高速でも揺れが少なく静粛性の高い車両であったこともその背景にあります。一方で区分室車についても一定の需要はありました。余談ですが、予約時に「開放室車か区分室車のどちらが良いか?」...と尋ねられるのは日本の鉄道にはない仕組みなので、私も初めて予約した時は戸惑いましたが、テツではない日本人旅行者は予約時に訊かれても私以上に分からなかったと思います。

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▲ 気密貫通路の構造図 / Quelle: Eisenbahn-Journal 6/1988 Augst

さて、Fulda - Würzburgを結ぶNBS(高速新線)が完成し、ハンブルク - フランクフルトは、ルール地方、ライン左岸線経由よりもハノーファー、フルダ経由が圧倒的に到達時間が早くなりました。
また、この高速新線はトンネルが多く、高速でのトンネルの進入出の際の微気圧が生じ、車内にいるといわゆる耳ツンが起きやすくなります。そこでこれに対応した気密対応貫通路が装備された客車が登場しました。上図にあるように気密対応の貫通路は通常のゴム幌の上に連結される両客車が密着できる貫通路を加えたもので、この構造はICE-Vで開発された全断面幌の構造と同様で、ICE 1では実現されなかった貫通路部分の一体化が応用され実現しています。(ICE 1は固定編成のため、幌だけで問題解決します)

それらの車両は1等区分室車がAvmz 207を改造したAvmz 107、1等開放室車はApmz 122/123を改造したApmz 177/123、2等開放室車Bpmz 291を改造したBpmz 293、食堂車もWRbumz 139 (QuickPick)から車体中央に厨房をレイアウトし厨房を挟んでレストランエリアとビストロエリアの2つに分けた初めての食堂車(Bord Restaurant)としてWRmz 137に。全て当時最新のOrientrot/Pastelvioletに塗り替えられ、アルトナ駅で観た当時最新の120.1形機関車以下、出発を待つIC列車は全て新車のようないでたちでその美しい編成美に魅了されました。

185形以外の全てが改造車両でしたが、流石に1960年代からのBm 235 / UIC-X客車(2等区分室車)は、InterRegio向けに改造が進んでいることやエアコンが装備されていないこともあり、その代わりに登場した2等区分室車がBvmz 185でした。これはLHBにより1988年から製造された客車で、当初から気密仕様の貫通路とOrientrotベースの塗装色でした。12両のプロトタイプ、48両の量産先行車、120両の量産車の3種類があり、1991年まで合計180両がLHBの他、量産先行車からはWaggon Unionでも製造されました。(量産車の一部に非気密仕様あり)

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▲ Bvmz 185の平面図 / Quelle: Eisenbahn-Journal 6/1988 Augst

この、Bvmz 185のインテリアデザインは、当時のDBの2等車の区分室車離れに向き合った新しい試みがなされています。つまり、車端部左右の3室と2室が6人用区分室で、中央はドアのない4人用半区分室、通路は窓側ではなく開放室タイプの大型テーブル付き向かい合わせ1人座席がレイアウトされています。上画像の図面参照。

余談ですが、私がこの車両に初めて乗車したのはブレーメンで語学学校に通っている頃、同じ寮生活をしていた日本人数人でオーバーバイエルンのツークシュピッツェ山へと週末ハイキング旅行に出掛けた帰りにIC列車でガルミッシュ・パルテンキルヒェンからミュンヘンまでの移動でたまたま乗車した車両がこの185形でした。当時はこの車両の開発背景や詳細を知らず、半個室でBvmzの表記に若干違和感を感じたものの、開放室客車の293形のような70年代の流行を引きずったような茶色と黄色い座席のカラースキームから、座席のモケットもICE-Vの2等車に見られたのと同じアップルグリーン色でフレッシュな印象を持ちました。座席定員も12個室のBm 235より少なく、11室となっています。
*その後ICEカラーになってからリニューアル改造を受け、中央の半個室部分が完全な開放室仕様となり、区分室仕切が外されたため2+1の座席が、2+2の座席配列となりました。(定員増になりました)
こうなると表記的にはBvpmz...になりそうですが、Bvmzのままです。

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さて、このBvmz 185のH0モデルですが、メルクリンからICE塗装のEp.V仕様(43680)で既に発売されています。これはリニューアル後の中央部の半個室が無くなり2+2の開放室にリニューアルされた姿です。しかし、デビュー当時の仕様(しかもプロトタイプ)ではまだ出ていません。ただ、外観上はほぼ同様のため、室内装備と塗装変更で可能な同形の185形客車のためにFD Königsseeがないというわけではなく全てのモデルが揃っているので、なぜごく短期間の旧塗装の仕様にしたのかが不思議になります。(どちらかと言えば、FD 780/781時代の仕様の方がしっくりきます。ただ、その時は食堂車がWRtmh 136(Cafeteria/Kinderland)になるでしょう。)
1等/食堂合造客車(ARmz 211)を製品化するための選択だったと妄想をしてしまいました。またこの211形は、一時期マクドナルド食堂車 WRkmz 136として改造され運用された一部車両もあるので、これの製品化の布石かもしれません...。

いずれにしてもこの185形は、DBの客車としては比較的車令が浅く製造数も少なくないため、メルクリンからは是非Orientrot仕様と2両のみの実在でしたが、IRブルー塗装のFD仕様のモデルも出して欲しいと期待しています。

[追記]
当初Bvmz 185形はメルクリンH0からリリースされていないと記しましたが、2020年からICE塗装の仕様で発売済みであったことを確認したため、本文修正しました。

Thanks: BOAC VC10さま

[参考文献]
"Unser Wagenporträt" Reisezugwagen Bvmz 185 der DB / Eisenbahn-Journal 6/1988 Augst

[参考サイト]
Bvmz-Wagen der Deutschen Bundesbahn / Wikipedia.de
Speisewagen / Wikipedia.de

[EDIT] 2024-05-03
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