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メルクリン / TRIX Neuheiten 2012 [Maerklin-Allgemein]

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昨晩メルクリンとTRIXの新製品パンフレット(PDF版)が配信された。

[Märklin]
http://mediencms.maerklin.de/media.php/de/produkte/pdf/maerklin_NH-Prospekt_2012.pdf

[TRIX]
http://mediencms.maerklin.de/media.php/de/produkte/pdf/trix_NH-Prospekt_2012.pdf

例年の状況から昨晩あたりと狙っていたが、私が気がついたのは今朝のこと。早速アクセスしてPDFファイルをダウンロード。いつもならこれを全て印刷し、簡易製本するのだが、今年はiPadに転送してiBookアプリで閲覧してみる。

今回の新製品は、ET403など既に告知されているため、特に大きな驚きはないが、全体の印象としては手堅い新製品群だと思う。私が個人的に願っていたモデルの1つであるE10.12(箱型) + 62系列客車"Rheingold"(Ep.III)がMHIでリリースされるのはとても嬉しい。これは62系列になってからの"Rheingold"50周年記念とのことである。

同じくMHIモデルのGoggomobil積載貨車セット。これはとても心の動くモデルである。バブルカーと呼ばれた1950年代から60年代に掛けてドイツを中心に様々なマイクロカーが世に出て、日本同様一般庶民に手が届くコンパクトカーが華開いたひとときを代表する1つであるGoggomobilは、BMWイセッタやメッサーシュミットと並ぶ西ドイツの愛すべきクルマである。

my worldシリーズは、新たな展開を見ている。V160に似せたディーゼル機関車+貨車セットがそれである。増結貨車や積載貨物も用意されているのは、遊びの幅を広げるアイテムとして好印象である。新しい信号機も列車制御はできないものの、ボタンを押すことで7秒間自動的に点灯(緑?)が変わる。ICEのバリエーションも多彩である。TGVやThalysは想定していたが、SBBのICNやAmtrakのacelaはちょっとビックリ。日本の新幹線も...と思っているが、先頭車の造形がICEと同じならこれで良いとも思う。(ただパンフレット画像では側面アングルだけなので実際はまだ不明ではあるが..)
my world塗装の146.2形機関車は是非実車でも走らせて欲しいと思う素敵なグラフィックスである。

スタートセットも手堅いラインナップだと感じた。セット最大のCS2付きは、03形と50形の客車貨車セットであるが、初めてメルクリンを始める時、ほぼ全ての最新機能を堪能するには丁度良いセットと言えよう。

Ep.IからEp.VI迄の製品バランスも良いと思う。現在の中心マーケット世代の嗜好を良く掴んでいると言えよう。ハイライトの1つである50形機関車は、新開発商品で、パンフレットにその詳細が記されている。サウンド付きとなしの両方が用意されているが、50形は番号違いだけでなくデフをウィッテとワーグナーの2種用意し視覚的な差を設けているが、サウンド付きがウィッテデフというのは正解だと思う。

UIC-X客車に似合う機関車であるEp.IIIの01形ウィッテデフ/オリジナルボイラーやV200.0形、E10.1形、またEp.VIのSBB Re460通常塗装モデルは通常製品としての告知で、こういった一般に人気のあるモデルが限定でないのは嬉しい。VT10.5"Senator"は、前回のインサイダーモデルより人気が出るかもしれない。ただ、実車も少ないので限定製品であるのは理解出来る部分である。

Ep.IVのレールバスで増結用998形が単車でリリースされるのは、以前からレールバスが手元にあるファンにも歓迎であろう。Ep.IVの機関車はメルクリンからほぼ出尽くした感があるが、現在はそれら機関車の幾つかが新開発され告知されている。その1つが212形である。サウンド付きmfxデコーダー内蔵で金属ボディでもあることから、1970年代にリリースされた樹脂ボディモデルが徐々に金属化されている。更にテレックスカプラー付きもあり、機関車の用途の実情に合わせたきめ細かな組み合わせが見て取れる。

面白いのは、尾灯付き貨車の12両ディスプレイである。3種の無蓋/有蓋/冷蔵貨車に尾灯が付いていて1両は欲しいモデルであろう。もちろん12両は全て異なる車体番号である。

ICE3(BR 403)は、国内かつドア横のDeutsche Telekomステッカー付きの最新仕様である。既に予約を決めているICEファンがいることが頭に浮かんで来る。サウンドもフルサウンド仕様である。
最近SNCFやSNCBのモデルリリースが活発であるが、PBA客車セットのEp.V仕様は2等車付きである。これはTEEではなくECなのかな?

独自製品のリリースが活発なオランダモデルは、新金型のEp.Vの2階建て客車(DDM)の告知がされている。ドイツよりも目立つのは、オランダの販売が好調なためであろう。オランダ以上に注目しているのはポーランドのモデルが告知されていること。東欧市場が伸びて来ているのかも知れない。

アクセサリで注目は、CレールポイントのデコーダーがMM2に加え、DCCアドレス設定付きで新しくなったこと。更には、今迄なかった3叉路ポイント専用デコーダーも告知されていることである。

以上、簡単なインプレにしたつもりが長くなってしまった.....。
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klaviermusik-koba

 東欧モデルが注目されてきているのはいいことだと思います。今のところ各こくのマーケットとしては大きくないでしょうが、ワルシャワ・エクスプレス(ワルシャワーベルリン)はドイツとポーランド車の混成ですし、ECリスト・フェレンツ(ブダペストーケルン)などはドイツ国内でも親しまれていますから、ドイツだけの市場を考えたとしても悪くないと思います。

それとチェコやスロバキアなど、ほかのメーカーはとっくにいろいろ試みているのにメルクリンもこの時代、ドイツ国内にもたくさん乗り入れている機関車、客車、など広がるといい、というのが私の個人的な感想です。ロシアまでは無理かもしれませんが・・・。
by klaviermusik-koba (2012-01-18 14:57) 

Akira

こんにちは、kobaさん。

欧州で冷戦が終了して多くの若者が既にベルリンの壁が無くなってから生まれて来ています。(先日ドイツフェスティバルで知り合いになったベルリン生まれのドイツ人も壁が無くなった後に生まれたと聞いてちょっとショックでした..)彼らにとっては欧州に東西の感覚など薄い、または無いのかも知れません。(ドイツ以外は物価や賃金の格差はありましょうが)そういった中で東欧は今後メルクリンにとって戦前以上に良い市場に成長するかも知れませんね。

Berlin - Warschawa Express(PKP)は、牽引機関車さえあれば、すぐにでもできそうですし、ハンガリー(MAV)もメルクリン工場があるだけに期待しています。問題は物価だけかも知れません。あと、冷戦前は東欧ではTTがH0より盛んだったので、そのあたりもメルクリンにとってはちょっとした壁になっているかも。

ロシアは広軌なので難しい面がありますが、Veralo(ICE3)を使ったサプサンというのがメルクリンから既にリリースされています。

私個人は、冷戦中のベルリントランジット列車(D-Zug)の編成をモデルで実現させてみたいです。これは、実際に乗車して怖い思いをしたからです。
by Akira (2012-01-18 16:13) 

かなりのメルファン

Akiraさんこんばんは。毎年この辺りの時期が来るとちょっとワクワクします。今年もまた昨年と違った凄味のあるラインアップで、顔がほころんでいます(笑)。ところで製品スペックの表記方法が変わりましたね。最終ページの記号で何とか分かりますが、電気機関車の架線集電切替可能を示すアルファベットはどれに当たるか、ご教示頂けないでしょうか。
by かなりのメルファン (2012-01-18 19:14) 

かなりのメルファン

Akiraさんこんばんは。スペックの表示方法は変わっていなかったのですね。今は従来通りマーキングにてきちんと表示されるようになりました。たぶんPCを買い替えたばかりで、一時的にシステム上で何かの問題が起こったためと思われます。先程は頓珍漢な質問をして申し訳ありませんでした(笑)。それにしてもベネルクス三国のモデルは目新しい。従来から出ていた機種もヴァージョンアップされて、興味をそそられますね。
by かなりのメルファン (2012-01-18 20:06) 

HUH

既に予約を決めているというのは私のことでしょうか・・・・(笑)
新製品を眺めていると、101形、143形、648.2形など定番になりそうな製品が多い印象を受けます。こういう製品は、模型の技術進歩や実車の変化に合わせてリニューアルしながら、安定して供給して欲しいと思いますし、そういう意味では今回の発売は嬉しいです。
101形は前回製品もサウンド付きですが(私も所有しています)、かなり久しぶりにカタログモデルとして復活ですね。
残念だったのは、Ep V or VIの客車がなかなか発売されないことです。そのうち、1/93でICとか2階建て客車を出し直して欲しいのですが。

というわけで私のハイライトは待ち望んだHotSpotや新ICEロゴの入った現行仕様のICE 3 (BR 403)です。BR 406に比べパンタグラフが少なくてすっきりスマートだし、圧倒的な多数派ですから愛着もより強いです。
製品化されるのはTz 334 "Offenburg"のようで、12月30日にお世話になった編成というのも嬉しいです。
by HUH (2012-01-18 20:48) 

Akira

こんばんは、コメントをありがとうございます。

> かなりのメルファンさん
オランダのDDMは、少し前のメルクリンでは考えられないです。オランダ国外に運用を持たない客車が新設計で出すなど、やはりドイツのよな頭打ちの市場から徐々に他国に比重がシフトしつつあるのがわかります。

> HUHさん
101形は失礼しました。私も今回カタログモデルが増えたのは良かったと思います。確かにEp.VやVIの客車は少ないですね。折角UIC-Xや62系列客車、Bpmz 291がリリースされているのであれば28,2cmでICE塗装などのリリースは出来たと思います。制御客車やEurofima客車は金型を起こさなければならないでしょうが....。メルクリンも悩めるところでしょう。

予約については、ご想像にお任せします(笑)


by Akira (2012-01-18 21:28) 

seidoh

Akiraさん、ご無沙汰しております。

渋い、堅実、地味(?)というのが、私の率直な印象です。
もっとも、こういうラインアップには結構そそられますねぇ。同形式でもエポック違いならもちろん、サウンドやテレックスなどでスペックアップしていると、いや単なる番号違いでもつい買い物カゴに入れたくなって、いつのまにか家族が見れば「おんなじ機関車」が何台も・・・。
分かっていながらRe460、Re6/6、BR194等々、実にアブナイです。
by seidoh (2012-01-19 18:00) 

Akira

seidohさん、こんばんは。

仰る通りですねぇ。常備したい機関車がスペックアップして再登場という感の強い布陣ですから、手持ちに同形式がありながらもつい欲しくなってしまう機関車が揃っています。これらはもちろん、これからメルクリンを始めたい人には打ってつけですし、今回のラインナップが販売増に結びついてくれることも同時に期待していたりします。
by Akira (2012-01-19 19:20) 

BOAC VC10

あれれ。E10は3灯から5灯に変わってるし、Umbauwagenの台車も今までのと違います。
(しかも1/2等車だけ実車通りMindenです。)
更にSNCBの18も改造後の大きさが同じヘッド/テールランプ?
地味に変えてきてます…。頭クラクラしてきました。
従来からある形式の「フルモデルチェンジ」と、「xx両ディスプレイ」も多く悩ましいです。
by BOAC VC10 (2012-01-20 12:11) 

Akira

BOAC VC10さん、お久しぶりです。

いやぁ、細かい部分に眼が行き届いていて脱帽です。E10はE10.1に変わっているので私も理解の範疇でしたが、Umbauwagen(おそらく212形向け?)の台車の違い(何とプロイセン/シュバンハルス?とMDの3種?)とか、18形の前照灯/尾灯の違いとか地味ながら、マニア心をくすぐるアイテム揃いですね。悩ましいのはいつものことですが..。これで、ユーロフィマ塗装のUIC-Z1モデルが28,2cmで出て来たりしたらヤバくなります。
by Akira (2012-01-20 12:31) 

かなりのメルファン

こんにちは。これ程の歴史があって数々の機種や形式のリリース実績がありながら、まだまだ数多くの車種が未開発未発売で残っているということでしょうね。同形式SNCB18型一つをとっても、前照灯/尾灯、カラーバリエーションで4タイプありますね。これとほぼ同型のCC40100も機体番号を変えてこれで三度目のリリースになります。18型は青色帯が明るい空色になり、黄色のフェースと相まって前回、前々回のものに比べると表情がだいぶ違いますね。同形式でさえこれだけのバリエーションがあるのですから、手持ちの金型で作れる機種は細かな部分でスペックアップして欲しいものです。
by かなりのメルファン (2012-01-21 14:01) 

Akira

こんばんは、かなりのメルファンさん。

バリエーションはもちろんですが、客車貨車の類いはまだまだ未発売製品が沢山あります。蒸気機関車もまだまだですし、もしかしたら温存しているのではと思うフシもあるほどです。もっとも全てリリースしてしまったとなれば、逆にユーザーの我々も困ってしまいます。とは言いつつ、出して欲しいモデルも少なからずあり、難しい問題ですね。
by Akira (2012-01-21 17:13) 

かなりのメルファン

こんばんは。マーケット全体を見据えて販売戦略を立てないといけないから、ユーザーのみならずメーカーもいろいろと難しいでしょうね。メルクリンのいいところは歴史と実績に加え、昨今同業他社の大半がそうであるように、新しい物をとっかえひっかえ出さない点でしょう。しっかりとしたマーケティングとファン嗜好の分析、真面目な製品づくりを守れば既存金型でもいくらでも差別化できるでしょうね。
by かなりのメルファン (2012-01-21 18:34) 

Akira

こんばんは、かなりのメルファンさん。

確かに仰る通りかと思います。メルクリン工場で金型を見せてもらったことがありますが、これはメルクリンの大きな財産なのだと思いました。ちゃんと過去からの金型を大切に保管してありましたから、これら1つ1つを無駄にせず、その時々に合った製品づくりが可能になるのだと思います。歴史があるということは、そういうことなのでしょうね。
by Akira (2012-01-22 00:07) 

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