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ドイツからの鉄道取材(4) [日本の鉄道]

10月16日

昨日、一昨日と取材先の宿泊施設にはインターネット接続設備がなく、今迄毎日更新していたのが初めて滞ってしまった。残念。

今回の取材で初めての泊まりになったのは、箱根に行ったからだ。早朝に小田急新宿駅に集合。今回の取材は、あのVSE50000系電車。あの新形ロマンスカーである。流石に新形、数々の賞をを取っただけあってか、中々展望室の予約がとれないとのこと。まずは広報担当者のインタビューから。通勤時間帯でも特急ホームの先頭では、取材が可能である。ロマンスカーの運転手さんも取材する。インタビューが終わると、再び改札口よりに戻って「Cafe Romancecar」で休憩。このCafeの壁の色は往年のロマンスカーの色であるオレンジである。Hi-SEやEXE、VSEはオレンジでないのだが、小田急と言えばこのオレンジが、私には馴染み深い。と、ここでCafeでは通勤時間帯というのに、他のスチール写真撮影が行われている。何処かで見たことのあるような和服姿の女性が被写体である。スタイリストも一緒なので何物?と考えていると、どうやらテレビ局の女子アナのようである。同行のアメリカ取材チームのプロデューサーが、ちゃっかり彼女と会話している。我がドイツチームはやや出ばな?を挫かれた感じであったが、ふと隣のテーブルを見ると何やらスケジュール表が置き忘れられている。それを手にすると、我々のスケジュール?と間違えるような同じ道筋である。念のために次のページをめくってみると、テレビ局の名前が出ている。これは忘れ物?と、先程の取材班のスタッフに届けると、その通りで感謝され、こちらもドイツのテレビ取材であることを告げたら、急に仲良くなってしまった。ドイツチームは、チャンスとばかりに許可を貰って和服の美人女子アナの撮影に夢中...である。我々は何の取材...? 彼女達は、テレビ番組の箱根取材のようだ。各々に小田急の広報マンがつく。我々の広報マンは、ドイツチームの通勤電車撮影にハラハラ?しながら見ている。ドイツのような細かい撮影規定のない日本では、顔の写る撮影は全てNGなのである。(ドイツではフレームに5人以上入ればOK)
そうこうしながら、いよいよVSEに乗車。指定された座席は、先頭車の中の2席であったが、最前列が2席偶然開いていたので、カメラマンはここを陣取り、カメラを回す。外観はともかく、インテリアは特筆に値すると素直に思う。乗客の評判も上々の様だ。ロマンスカーの乗車はもしかしたら、高校時代にLSEのデビュー列車に乗車して以来かもしれない。いよいよ発車。ミュージックホーンも高らかに新宿をゆっくりと滑り出した。カメラは、あちこち車内の取材に動くが、場所が場所だけに、広報マンからあまり立つなとお叱りを受ける。しばし、カメラマンをよそに、もう1人とメルクリン談義に華を咲かせる。すると広報マンから呼ばれる。カメラマンが乗客取材を始め、通訳をして欲しいとのこと。VSEにはセミコンパートメントがあり、そこで女性3人が綺麗なお弁当を拡げて楽しんでいる様子を撮りたいので許可が欲しいとのこと。彼女達の快諾を受け無事に撮影終了。85分の旅は程なく終了し、箱根湯本駅へ到着。乗客が降りてから、運転士が梯子を出して降りる様子、そして、その後運転台まで撮影出来満足。ここで小田急広報マンから箱根登山電車の広報マンにバトンタッチ。

箱根登山電車は、粘着運転で世界第2位の勾配80パーミルを登る電車として有名。まずは、湯本駅側の司令所への取材。インタビューを行い、電車に乗ってロケハンを兼ねて強羅まで。強羅には姉妹鉄道として25周年になったスイスのレーティシェ鉄道から送られたアルプホルンやカウベル、牛の置き物などを撮影。ドイツ語圏各国の視聴者には良い宣伝となるに違いない。強羅からさらにスイス製ケーブルカーで早雲山へ。すぐに引き返して、再び強羅から今日の宿のある宮の平へ。ここで数列車を撮影。そして今夜の宿の大和屋へ。ここは駅から少し下った国道1号線に案内所があり、そこから案内された場所へ行くと...何と旅館が持つロープウエイに乗って下る。これは何ともスリルである。下手な絶叫マシンより正直恐い...。恐いの意味が少し違うのであるが...。

ここの旅館は、江戸時代に出来た由緒ある旅館とのこと。私達が宿泊した新館は、今の経営者になった昭和初期に建てられたもの。温泉は700年の歴史があるとのこと。我々を待っていたのは番頭さん、仲居さん、女将さんであるのだが...、特に仲居さんには驚いた。最近は若い人には好まれない職業らしい...。
このような、旅館に泊まるのは何年ぶりだろう。確かにここは東海道の一部である。老舗旅館とはこういうものらしい。しかし、いつ出来たか不明の温泉は、流石に絶品であった。沢を流れるせせらぎを聞きながらの露天風呂は素晴らしかった。

食事後はすぐに爆睡...インターネットとは無縁の世界であった。

参考サイト:
小田急電鉄 http://www.odakyu.jp/romancecar/index.html?ro=2
箱根登山電車 http://www.hakone-tozan.co.jp/train/index.html
晴遊閣 大和屋ホテル http://www.hakone-yamatoya.com/


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コメント 1

kuma

Akiraさん、どもー。
この秋の行楽日和に箱根とはうらやましい。近くて行き易いこともあって、夫婦揃って箱根大好きですが、今年は1回だけの来訪で終わりそう。
VSEのインテリアはそんなに良いのですね。早く乗ってみたいものです。ロマンスカーの展望席は何回乗っても楽しいものですし(残念なことに今日LSEが踏切事故に遭遇してしまいましたが)。
撮影は快調のようですが、モデルリリースについてあいまいなままなのは困ったものですね。はっきり規定があれば良いのですが、こういう部分がいつまでたっても灰色のまま放置されることに、日本のなかでのクリエイティブの位置というものを考えさせられます(携わる自分たち自身の意識も含めて…)。
by kuma (2006-10-19 01:16) 

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