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続々・発明クラブ [Maerklin-Allgemein]

今日(正確には昨日)の午後、発明クラブがあった。そう、このブログでも前からその準備の模様を伝えてきたが、今日がその日であったのだ。発明クラブの子供達に私の用意したものは以下の通り。

- Cレール2本をはった300mm X 320mm X 9mmの板を人数分
- CレールのR=360mm曲線90°X 4枚
- Cレールポイント付き複線(300mm X 900mm)X4枚
- V60 (テレックス付き)機関車 X 2両(60901デコーダー)
- V160(サウンド付きmfx)X 1両
- BR01(サウンド付きmfx)X 1両
- 冷蔵貨車 X 8両
- タンク貨車 X 8両
- Mobile Station X 2台
- Central Station X 1台
- 60VA トランス X 1台(+ステップアップトランス)
- 説明書(メルクリンの歴史からデジタルH0、楽しみ方について)X 人数分
- 2006年新製品パンフレットX 人数分
- その他ドライバーなどの備品

子供達には直線2本分を貼付けた板と説明文、新製品パンフを配付し、それぞれが持ち寄った廃品などを使ってジオラマを作ってもらった。(画像はサンプルのために前日に娘が作ったジオラマ)

発明クラブは、午後1時半からなのだが、午後1時を廻ると三々五々子供達がやってくる。私は午前中から部屋でデモンストレーション用のオバールレイアウトをセッティングしていたので、早速子供達が集まって来る。矢継ぎ早の質問に驚きながらも子供達のウキウキ感が伝わってくる。
最初の15分程度メルクリンについて、そしてジオラマの作り方の説明をし、早速子供達に取りかかってもらう。画像は子供達が一生懸命にジオラマ作成に取り組んでいる様子である。

子供達がワイワイやりながら作っている間に、付き添いのお父様方にメルクリンデジタルの解説を行う。最新のmfx BR01を使って煙を吐かせながらサウンドを奏でて走らせると、急に教室が静まり返ったのにはビックリ。きっと子供達もビックリだったのかも?

30分もすると次々とジオラマを作り終えた子供達が線路の前にやってきて運転したがる。こちらも退屈させてはと思うので、MSを使ってV60の運転方法を教える。しかし、画像のようにすでにMSの取り合いである...(^_^;
じゃんけんをさせて順番を決めて5分ぐらいづつ運転させるが、どんどん仕事を終えた子供達が集まって来るので、収拾がつかなくなる...。そこでジオラマ作成を終わりにして、子供達に机を片付けさせ、全員の板(レール)を繋げさせる。机もくっつけ、大きなオバールが出来た。

さて、いよいよ子供達が自分で作ったジオラマを繋げて貨物列車を走らせようと思ったが、今度は誰一人MSの前に来ない。「どうして来ないの?」と聞くと、運転する前に自分の作ったジオラマを列車が走る姿が見たいのだそうな...なるほどである。車輌限界を無視したジオラマで途中何度も立ち往生した列車だが、その度に自分のジオラマを改良して問題を解決する子供達の目は活き活きとしている。列車がオバールを数周すると今度はまたMSとCSを操作するために子供達が先を争う。ここでも弱肉強食の世界があるようで、やはり威張っていて力の強そうな子供が先に名乗りを上げる。しかし、まだ一度も運転していない子供もいるので、まず全員が運転してから...と言えば、素直に従うのは楽しんでいる証拠だろう。

何周か列車が走ると、今度は子供達は色々と試したがる。例えば置き石ならぬ置きボールやら置き小物である。列車が脱線したりすれば、それだけでおおはしゃぎである。自分はその度に冷汗であるが、ここで止めさせてはダメと心に決めていたので、ただただ冷汗である。(自分が子供の頃を思えば彼等と同じだったからである...)

時間が経つのは早く、全員が運転し終わる頃にはちょうど終わりの時間である。最後に子供達に、「もっと遊びたい?」と聞くと一様に「遊びた〜い!」との返事。そこで、「それでは、お父さんやお母さんにお願いして買ってもらってね♥」と...(^ ^;

最近はゲーム機のバーチャルな世界ばかりに熱中している子供達に、鉄道模型のリアリティの楽しさを体験してもらいたかったのが、狙いの1つだったので、おそらく大成功だったのだろうと思う。
また、もう一つ大切なメッセージを伝えたかったことがある。それは、ジオラマを作ると、全員違った世界を作ることになるのだが、自分と他人は違うということを理解して、そして他人の作品を理解し認めることが、他人を認めることになる。そして1つのルール(つまり、レールを繋げて列車を走らせること)にのっとれば、皆手を繋いで仲良くなれる。ということである。

この私のメッセージを、子供達が理解してくれたかはわからないが、今問題になったいる「いじめ」問題も、こんな簡単なことが理解できれば、無くなるんではないかと思うのである。

それにしても、メルクリンはこれほどまで子供も大人も夢中にしてしまう魅力を持った鉄道模型であるということを再認識した日であった。幸い大きな事故に遭ったモデルもなく、冷汗は杞憂に終わったのも良かったことの一つである。

最後に、当日お手伝いに来てくれたT氏、またMSと接続レール一式を快く貸して頂けたS氏にはこの場を借りて心より感謝申し上げたい。

*画像は人物特定が出来ない様にぼかしてありますことをご了承ください。


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コメント 6

300B

発明クラブが大成功で、準備の苦労が報われましたね!!

子供たちの喜ぶ姿が30年以上前の自分と重なって、当時夢中で
遊んでいた自分を思い出します。

ダンボールで山や橋やを作り、そこにレールを通して友達とガヤガヤ
遊んでおりました(^^ゞ

脱線転覆は日常茶飯事で、それでもメルクリンは壊れる事も無く何時
間でも走り回っていました。

なんとも懐かしく、コメントさせて頂きました。
by 300B (2007-01-15 08:02) 

Akira

コメントありがとうございました。そうなんです。子供達が(模型にとって)危ないことをしていても、つい自分の子供の時のことを思い出して「やめて!」とは言えなくなりました。

他にも、27センチ客車やデジタルクレーン貨車を持っていったのですが、状況を見てさすがに出せませんでした。(^_^;
でも、mfx 01形については、あのサウンドと煙をどおしても見せたかったので持ってゆきましたが、01形を子供に「むんず」と掴まれると、さすがに.....ヒヤヒヤ。家に帰ってからチェックをしましたが、幸いどのモデルに外傷はなく、メルクリンの頑丈さを改めて感じました。V60の1台がゴムタイヤが外れるトラブルがありましたが、mfx V160をピンチヒッターに出すことで問題なく済みました。このV160も大きなサウンドが鳴るので、子供達には大人気でした。しかもほとんど突起のないごろっとした形なので、子供が扱うには適した機関車だと改めて感じました。きっとヘラクレスも子供向きでしょうね。
by Akira (2007-01-15 08:46) 

klaviermusik-koba

楽しそうですね。こういう形でメルクリンの存在を知ってもらうのはいいですね。メルクリンはいいけど高そう・・というイメージの人のために1万円台で買える機関車を用意しておこうかとも思っています。洗足学園でも子供たちが大勢きてにぎわったそうです。今回は初めてということもあって少しほかの展示物に押されがちでしたが来年はもう少し存在感のあるものにしたいと思っています。普段から心がけてそろえておかないといざというとき間に合いません。(札幌)
by klaviermusik-koba (2007-01-15 15:22) 

Akira

本当に、子供だけでなく一緒に来たお父様方も楽しんでくれたようです。さすがにお母さま方は無関心...でしたが。子供達からはすぐに、これいくら?と聞かれましたが、「1万円台のモデルから10万円以上するモデルまであるけれど、僕が子供の時は小学生の時に買ってもらってから、こつこつお小遣いをためて、欲しかった機関車を次に買ったのは中学生になってから...」と、すぐには手に入らない難しさとそれでも工夫して色々な遊びが方があることを話しました。今考えてみると、その時はその時なりに少ないメルクリンと(もしかしたら今より)楽しく充実した時を過ごしたと思います。

昨年の取材旅行を通してメルクリンのブランドは、鉄道を趣味にしている人には知らぬ者はないと言えますが、一般の人には馴染みのないブランドです。特に子供達には、是非メルクリンの楽しさを知ってもらいたいと思っています。そういう意味でも、今回の催しは良かったと思います。メルクリンは、製品ラインナップでも子供にも扱えるモデルと大人の目に耐えられるモデルの両方を同じH0規格でリリースしていますが、今回ほどその意味を悟った機会はなかったです。
by Akira (2007-01-15 21:19) 

rabijin

Akiraさん、こんにちわ。発明クラブは大成功のようでしたね。以前Eisenbahn Romantikでも学校のクラスでこのようなレイアウトを作るような模様が放送されてましたが、子供たちがチームワークで何かモノを作り上げる、というのはスポーツの団体競技とはまた別の社会性を育てるのに役立つと思います。

ではまた。
by rabijin (2007-01-16 07:22) 

Akira

rabijinさん、コメントありがとうございます。実は、この話があった今年の春頃から短い時間で何をやるのが子供にとって一番楽しく効果的かを考えて色々悩んでいたのですが、Maerklin Video (Ein Jahr mit Maerklin) が届いてそれを見ていたら、子供達にモジュールを作らせてモデルを走らせていた場面があって、そこからこの企画を決めました。今回の目的の一つが、皆違った個性を持った一人の人間であるということを理解して欲しかったということがあるのですが、同時に仰る様な社会性を持つ重要性と、それを育むことによって大きなこともできる様になるということです。子供達に私の意図することが理解してもらえたら素晴らしいのですが、まぁ、メルクリンを知ってもらってその魅力を感じてもらえれば、それだけで御の字だと思っています。
by Akira (2007-01-16 09:28) 

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