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4054 DB WRümh 132 "Popfarbe" / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]

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▲ 手ブレーキ側 IMG_8055b.jpg
▲ 非手ブレーキ側

再び、メルクリンモデルの話題に移りたいと思います。今回紹介したいモデルは、24センチ鉄板客車のD-Zug向け食堂車(4054)です。

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[実車について]
表題にも形式を書きましが、この132形食堂車の実車は実に多彩で、新製当時からD-Zug向けからTEE向けまで幅広く運用に就いていました。従ってその外観の塗装も同じ形式ながら、D-Zug向けのPurpurrotから、TEE(黒裾)カラー、後にはこのモデルと同じ試験塗装のPopカラー、タルキスカラー、TEE(赤裾や赤裾にオレンジ帯)カラー、Orientrot、Verkehrsrot、そしてICEカラーと、時代と共にそして幅広い運用で様々な塗装がありました。しかも1968年の食堂車の車籍がDSGからDBに移管されるにあたって、車体マークも大きなDSGマークから、小さなDBマーク、またTEEは"TRANS EUROP EXPRESS"の横文字が描かれたり、後には"SPEISEWAGEN"の文字、また"Restaurant"など、供食車両という機能からくる列車の華としての役割も担う長距離、また優等列車重要な役割の車輌でもありました。

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そもそも、この車輌はF-Zugからの瘤付き食堂車(WRümh131)の増備車輌としての登場で、瘤(2階建て厨房)がない代わりに、26.4mから27.5mに車体長を変更して登場しました。(これは食堂部分の座席数確保のため)そのため、車体幅も若干変更され細身になります。もともと食堂車は2+1の座席配置なので車体幅の変更はそう問題にはならなかったと思います。そして1965年のTEE "Helvetia"などの新しいTEE列車にバー車(ARDümh105)とペアで運用されるようになりました。
一方D-Zug向けは、赤紫に2本の白帯の入った塗装で登場し、主に長距離急行列車に組成されたようである。もっとも、車輌自体はTEE向けと同じであるため、しばしばTEE列車にこの赤紫の車輌が組成されて運用についていた写真も見かけます。

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車体中央のDBマークとUIC表記です。車体番号は 51 80 88 80 233-6 です。
実はこのポップカラーの132形食堂車は51 80 88-80 235-1の1両のみのはずなので、この番号(233)の車体は、TEEカラーか紫赤色のはずです。当時のメルクリンは最新のポップカラーがどんどん増えてゆくことを想定していたのかも知れません。
手元の資料では製造年が不明ですが、恐らく1965年に「11 128」として落成。その後、車体番号のUIC表記化でこの番号を与えられ、113→108へと変遷してゆきました。恐らく既に廃車になっていると思われますが、期日は未確認です。

[モデルについて]
さてモデルですが、1971年から87年と意外にもリリース期間が長いです。リリース当初はまさに、数多くのポップカラーの客車が走っていて、それまでの地味な緑や青の塗装から、カラフルで明るい塗装は、ミュンヘンオリンピックの時期とも重なって試験塗装ながらも多くの利用者から好感を持っていたのではないかと思います。実際当時運用を始めたミュンヘンのS-Bahn車輌(ET420)もこのPopカラーが正式な塗装となり長く親しまれています)
しかし、生産完了となった87年には、もうこの実車はなくなっていたのではないでしょうか。もっとも24センチモデル自体がラインナップのメインから外れていた時代であるから、惰性?でリリースしていたのかも知れません。おそらくモデルの世界では、ポップカラーの試験終了後、タルキスカラーとなった座席車とTEEカラーとなったTEE、IC/EC座席車、食堂車の塗装の実車の変遷から、既にあるTEE向け食堂車モデルとこのポップカラーモデルが共存することになったのでしょうか。
24センチとは言え、メルクリンらしく実車の印象は中々良く掴めており、今でも快調に走ります。実車では、厨房用搬入ドアに窓がついているタイプとないタイプがあるのですが、これは窓のない後期形です。27センチの樹脂製モデルでは、リリース当初窓付きで、後に窓なしとなった経緯があります。

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台車はMD33?を履いています。最高制限速度が200Km/h仕様なのでMD36かもしれません。

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サボは、StuttgartからFrankfurt (Main)を経由せずにライン左岸線を通ってルール地帯のDortmundへと向かう列車が想定されています。

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REV表記は、1970年7月9日です。RICラスターは、最高制限速度200Km/h、航送許可、12カ国鉄道入線許可のある多電源仕様であることがわかりますが、印刷制度が悪く具体的な国名までは判読不能です。

実はこのモデルも私のものではなく、友人のM氏から長期に渡ってお借りしているものです。子供と一緒に遊ぶには、この鉄板客車が丈夫で良いですが、さすがに最近では子供達もメルクリンで遊んでくれません.....。

[EDIT] 2020-03-22


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コメント 8

しげやん

どもども。132にはタルキス/ベージュ塗装もありましたね。adeでのみ製品化されていたみたいですが。南正時さんの本に、ラインゴルトに組み込まれた写真が掲載されていたのが実物の唯一の画像でした。これと135タルキスの写真がもっと見れるといいんですがね...ちなみにROCOの07年新製品では、Ep.4のSPEISEWAGEN表記の赤塗装が単品で発売されるだけのようです。
by しげやん (2007-01-16 12:31) 

Akira

ども〜。しげやんさん。御指摘ありがとうございます。確認しました。本当ですね。私の思い込みでした。m(_ _)m
何年か前にFLMのICセットか何かで103.1 + TEEカラーのセットがあったと思うのですが、それに132の食堂車があったのかも?

タルキスの132は、手元の資料によると1両のみ存在していたようですね。135もタルキスは1両だけでしたから写真が少ないのも頷けます。
そう、このポップカラーの132も試験塗装ということで1両のみです。152も1両ポップカラーがありました。

もっとも私の今の願いは132や135の新しいスケールがリリースしてくれればと願うのみです。欲を言えば、217とか211とか合造車もあれば良いです。
by Akira (2007-01-16 13:21) 

しげやん

FLMのICセットはAumが青、132がTEEカラーでした。135タルキスは側面に「Die Neue Bahn」という表記があります。152Popはリリプット製品を持っているのですが、屋根のベンチレーターがついたままなのが残念です。メルクリンのPOPセットのうち、これだけ欲しいんですけど(^_^)。メルでも132や135はセミフルスケールで出るんじゃないすか?そそ、関係ない話ですがLSMのTUIはいいデキですよ~
by しげやん (2007-01-16 18:44) 

Akira

またまた失礼しました。でも実物では132のPurpurrotがTEE/ICに組成されてましたよね。135のタルキスは私も写真がありますが、確かにドイツの鉄道150周年記念マークとDie Neue Bahnが一緒に大きく描かれていました。でも、後には外されましたか?

152のポップカラーは持ってます。良いですョ〜。このSchuerzen食堂車は、大好きなので集めてます。バリエーションも色々あるし、これからも楽しみです。新スケールで132や135を出す場合、282mmになるのか同じスケールにするのか?まだ決まっていないのかも知れません。やはりR=360通過は確保して欲しいので、それさえ守ってもらえればとは思います。
by Akira (2007-01-16 22:37) 

BOAC VC10

こんにちは。
しげやんさんお久しぶりです。

ポップカラーの132って、メルクリンの製品では長寿でしたが、
唯一の実物(61 80 88-80 235-1)は1972年に廃車になっているようですね。
(ブリュッセルで事故というのを読んだ記憶が・・・。
何か因縁でもあったのか・・・?)
ブリキ客車の132も、80年代末の短期間は、DSG表記の赤一色に変わりましたね。

TEE色やIC79(黒裾タルキスのBm235が欲しい・・・)の編成の中間に、
赤一色の食堂車やKakaduの半室食堂車が連結されている編成って、
子供の頃は統一感が無くて好きじゃなかったんですが、
今は雰囲気があって好きですね。大人だなぁ・・・?

UIC-Xの座席車の編成に、Schuerzenの食堂車という組み合わせもいいですね。
LiliputからWRugh152のタルキス色も出てましたね。

TUI、ちょうど数日前、Rocoの1/100の中古を買うか迷ってました。
大手メーカーでなくで、新興メーカから出るのにいい車種ですよね。
WRmh134(?元々団体用のやつ)あたりも出ると渋いですね。
by BOAC VC10 (2007-01-18 12:35) 

Akira

鉄板食堂車132のDSG-Purpurrotってのは、知らなかった...。
で、Koll'sで調べたら、なんと1987年から95年まで9年間もリリースされていたとのこと。

Bm235黒裾っていうのは、かなりレアな感じですね。200Km/h対応でヨーダンパのついたUIC-Xは、もうほとんど青裾ですものね。可能性が高いのはBm234の方?

> UIC−Xの座席車の編成に、Schuerzenの食堂車という組み合わせもいいですね。

"Hans Sachs"セットが一応これにあたります。でも、Ep.IIIbですが。

134は団体でも使われていたでしょうが、おそらくFD向けのような気がしています。一部"Kinderland"がついている車輌があって、LEGOがスポンサーになって遊具があったと思いました。

すでにドイツでは、大まかな新製品のラインナップがリークされているようですが、Ep.IVのTEE/タルキス派は覚悟を決めましょう。(^ ^;
by Akira (2007-01-18 13:14) 

しげやん

BOAC VC10さん、こんにちは。お久しぶりです!
132はバリエーションがたくさんあるので、フルスケール派の私としては
ROCOに期待しています。
134もALPHATRAINSから発売予定ですが
気持ちよく走るといいんですがね..
その点、LSMのTUIはかろやかに走ります。ベッドの別パーツがついてたり
しますし、塗装もいい感じでした。
リリプのタルキス152は、持っています。確かこれもベンチレーターが
ついていたかと。
一度も走らせたことないですけどね(^_^;)。

Akiraさん
218、予想通りでしたね。どの色ででるのか(タルキスとウワサされてますが)
楽しみです。Altrotとの2両セットというのは残念ながら実現しないようですが
新金型ということを考えると、やはりそれはムリなのでしょう。
210ガスタービンのサウンド付きもいずれ出して欲しいなあ、TEEババリア用に。
by しげやん (2007-01-20 13:11) 

Akira

しげやんさん。

218形期待しててくださいね。

今からどう編成させるか楽しみ♡
by Akira (2007-01-20 15:48) 

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