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CNL "Orion" [欧州鉄道]

先日ドイツの「鉄」関係の知人から2枚の写真が送られて来たので紹介したい。彼はRailways in Germany(RiG)サイトに私が執筆したCityNightLine(CNL)記事の画像を提供してくれた縁で知り合ったM氏である。彼とは面識はまだなく、しかし時々このようなCNL関係の写真を送って来てくれる。CNLはデビュー時こそ、私がドイツにいて仕事としての関わりがあったこともあり、良く理解していたのだが、その後運営会社が変更されたり、路線の拡充やそれに伴う車輌の移動、改造など、非常に複雑かつ車輌がDBAGでないことから、資料入手も困難で、彼からの情報は非常に助かっている。

で、今回送れられてきた画像は、CNL 363 "Orion" Muenchen Hbf-Praha hi.n.の編成である。撮影場所はプラハ駅、今年の4月28日である。機関車はもちろんチェコ国鉄(CD)である。機関車次位にいる客車2両は同じくCD車籍の簡易寝台車、3両目にはCDの新しい寝台車である。そして4両目から8両目あたりまではCNLの車輌、9両目あたりからはDB NZであろうか? CNLが営業を開始した当初は、専用車輌だけの美しい編成であったのだが、営業成績は芳しくなく、だんだんと車輌や組成が現実的なものになってきたのである。車輌は、簡易寝台車や自転車室/簡易寝台合造車輌などの増備を行い、顧客のニーズにあった編成を目指し、組成は他の列車と途中駅で解結作業を行うことで、きめ細かなCNL路線増を図ったのである。現在ではCNLは夜行列車会社として数少ない黒字経営となったと聞く。それは、CNLは専門のサービススタッフでの朝食のケータリングサービスなど独自のサービスを行い顧客のニーズを掴んでいるのであろう。
何ごとも理想論だけではうまくゆかず、顧客のニーズを掴みつつ顧客に迎合しすぎずに適度なバランスでのサービスを提供することが大切であることを教えてくれるのである。

さて、気になるのはメルクリンからCNL車輌がリリースされないのかということである。しかし、そのような話は一向に聞かない。CNL客車の座席車(Bpm)、簡易寝台車(Bvcmz)、身障者対応簡易寝台車(Bvcmbz 249.1)、一部食堂車(WRm)、自転車室/簡易寝台合造車などは種車がUIC-Xの簡易寝台車(Bcm243)なので難しくはなさそうである。一部で使用されたT2S寝台車(WLABsm 166)や荷物車(Dmd038)は既に製品化されているので塗装を変えるだけで良い。問題は2種の2階建て寝台車とLounge & Service車が新しい金型で製作する必要があろう。もう一つの問題は、ヨーロッパでは珍しくCNLの運営会社がCIWL同様、模型化のためにライセンス料が必要なことである。

それでも、今や当初のドイツ、スイス、オーストリアの3ヶ国だけでなく、オランダ、デンマーク、チェコなど近隣諸国へも運用されているのである。時代時代でバリーションも豊富なCNLは、意外に少ない投資で販売貢献できるアイテムなのではなかろうか。

参考サイト:
CNLページ/Railways in Germany
http://www.rig-bahn.jp/db-page/j-cnl.htm
CNL公式ページ
http://www.citynightline.ch/


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コメント 2

HUH

こんにちは。

Muenchen Hbfで、CNL 363 Praha行とCNL 318 Amsterdam行の編成を撮影しました。撮影条件は悪いですが、また送らせていただきます。

そうそう、お土産も送ります。ただ、別送としたため未着です。しばらくお待ち下さい。
by HUH (2007-09-11 22:58) 

Akira

おかえりなさい。今回は思う存分「鉄」を楽しまれたようで何よりです。最新のCNL画像を楽しみにしています。お土産も...。
また、御会いしましょうね。
by Akira (2007-09-12 08:44) 

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