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LGBとメルクリン [Maerklin-Allgemein]

この話は、日本では意外に知られていないかも知れない。昨日紹介したMM誌の最新号でも明らかにされているので、このブログやLGB関連サイトがにぎわうかも知れないことを覚悟の上で書きたいと思う。または、私の思い違いで既にこれを読む方々は知っているのかもしれないが、話題になるほどのことではないのかも知れない。
実は昨年9月にLGB社は第1回目の不渡りを出し、その後今年の初頭に北ドイツのRügenschen Kleinbahnという保存鉄道のオーナーがLGB社を買収した。しかし、それも長くは続かず、4月には2度目の不渡りを出し、引受先を探していた。そして投資会社であるGoldman Sachsとその子会社がLGBを買収。7月末にメルクリン社はLGB社の引受先となったことを公表したのである。

既に先日のModellbahn-TreffでもLGB製品紹介スタンドもあったようで、今年のスイスでの玩具メッセ(Suisse Toy)ではメルクリンとLGBブランドが共同でメッセにスタンドを設置している。
このようにヨーロッパでは、既に少子化や趣味の多様化により、市場が飽和状態になっていることは確かである。特にヨーロッパでは、趣味の世界で明らかにクラシカルな分野である鉄道模型は、市場の縮小は疑いようのない事実でもある。ゆえにこのような伝統があり、かつ大手と言われる鉄道模型会社の再編劇は、おこってしかるべきなのかもしれない。

メルクリンとしては、TRIX、LGBも含めて、これで世界最小のZゲージからN、H02線/3線式、1、G(IIm)と5ゲージ6種のスケールラインナップを持つことになる。名実共に世界最大のシステム鉄道模型メーカーと言えよう。(それが良いかどうかは別として..)

心配なのは、これからのLGBということであるが、ネットから収集した情報では、当面は今まで通り流通されるということのようである。つまりLGBユーザーにとっては影響がないということであろう。LGBの1番の顧客であろうUS市場では、現地法人であったLGB of America(LGBoA)もいち早く、新しいUS総代理店としてメルクリン社と合意に至っているということである。(現在もLGBのウエブサイトのドイツページを開くとLGBoAにつながる。)
私個人も一人のLGBユーザーかつファンとしてほっとしているところである。

来年のニュルンベルクメッセでは、今迄別々であったメルクリン/TRIXとLGBスタンドがどのように変わるか?、また変わらないのかが1つの今後の両ブランドの指針の材料となるであろう。
もう一つ付け加えるならば、LGB買収後にドイツの1番ゲージ専門メーカーHuebner社もメルクリン傘下になったとのことである。こちらは小さな会社故話題になりにくいのは当然であろうが...。

参考サイト:
「LGB」Wikipedia-ドイツ
http://de.wikipedia.org/wiki/Lehmann-Gross-Bahn#M.C3.A4rklin_und_die_LGB

「LGB」ドイツ
http://www.lgb.de (アクセス後自動的に「LGBoA」サイトに移動)

「Huebner社」の記事
http://www.spur1.de/prodeisn/huebner/huebner.html


タグ:LGB
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Bemo

 肥大化していくメルクリン。

 ところで、ドイツ No. 2 の Fleischmann は大丈夫なのでしょうか?

 Bemo は?
by Bemo (2007-10-24 21:44) 

Akira

Bemoさん、こんばんは。
今回のLGBのことも私は晴天の霹靂でした。Fleischmannについては分かりません。メルクリンと違って社長はFleischmann氏だし、堅実な会社というイメージが私にはあります。Bemoについては、さらに分かりません。
by Akira (2007-10-24 21:48) 

klaviermusik-koba

貴重な報告ありがとうございました。LGBどうなるのか心配していたところですから。とりあえずは安泰なのですね。LGBユーザーとしてはほっとしました。それにしてもlこの縮小傾向にある市場に資金を投じてなんとかしよう、と考える出資者は凄いと思うけど、これだけの沢山の赤字会社を統合していったい成算があるのだろうか、と心配になります。赤字会社ばかり集まってもなかなか難しい、というのは経済素人が考えても分かる事なのですが・・。

それにしても身売りをしてしまったはずの今年のメルクリンの力の入れようは、半端じゃないですね。
by klaviermusik-koba (2007-10-25 09:23) 

Akira

メルクリンもLGBも伝統と高い技術を持ち合わせたメーカーです。ファンド会社もそのようなブランドに対して価値を認めたものと思います。経営手法を変え財務を健全にすることで充分に生き残れると考えたのでしょう。私はこれからメルクリンやLGBがどのような手法で市場に打って出るか楽しみです。
by Akira (2007-10-25 21:36) 

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