Michelin Guide TOKYO 2008

今日の朝のTV番組でレストランやホテルの格付けで有名なアジア初となるMichelinガイド東京の出版を紹介していた。私は特にグルメと言う訳でもない（アルコールに弱い故、ワインの正しい評価が下せない）のだが、おいしい食べ物、快適なホテルはもちろん好きである。
で、このミシュランガイドであるが、私が初めて手にしたのは東京の洋書店で見つけて購入したホテルレストランガイドの1987年ドイツ版である。当時、私はドイツへ行きたいという気持ちが募るものの、語学力のなさと勤めていた会社を辞める不安もあって、留学準備をしつつ不安定な心理状態であった時期のような気がする。しかし、やはり若かったせいか、色々な人に会ったりしながらドイツ留学への不安を解消しつつ夢を膨らませてもいた。で、このミシュランはそんな中でドイツで留学中に旅行をするなら何かガイドが欲しいと思って、「地球の歩き方」は買わずにこのミシュランガイドを購入したのである。（今考えればドイツ語もおぼつかない当時に非常に生意気な行動である）

そして、渡独前にこの本をよく見て脳内旅行に励んだことも記憶に残っている。この本はガイドとしては非常に良く出来ていて、いわゆるレストランやホテルのカテゴリと価格帯、そして特筆に値するホテルやレストランには例の花マークの星が輝いているのである。写真がないのが不便と言えば不便かもしれないが、情報量が多いので写真が入らないのは頷けるところである。実際、大学から入学許可が下りて語学学校のある北ドイツのBremenから何も知らない大学近隣の街でアパート探しをする時など、このガイドでホテルを探して役立った。

また、その後、自動車で妻とパリまでいく時に購入した1991年パリ版のホテルレストランガイドは、言葉の通じない場所での旅行で美味しいレストランを見つけるのにも役立った．．．気がする。学生でお金があまりなかったため、リーズナブルな価格のレストランを探すにはこのガイドは役立ったと思う。

で、ドイツへ旅立つ前には、タイヤメーカーであるミシュランがホテルやレストランの格付け機関になる意味が分からなかった。しかし、ドイツでこの本を利用し自家用車でヨーロッパを旅行すると「なるほど！」と思ったのである。何故なら、ヨーロッパ大陸で自動車旅行をすると言葉も文化も違う国へ容易に行くことが出来るが、その途中見ず知らずの街まちでホテルやレストランのガイドがあれば非常にありがたい。旅行をすれば美味しい郷土料理も体験したいし、長距離旅行では途中の街に泊る必要もあろう。そんな中で失敗はしたくない。そんな時このガイドは重宝するのである。タイヤメーカーがここまでするのは、やはり快適な自動車旅行を楽しんでもらうために自動車旅行そのものを総合的に考えているからに他ならないからであろう。ドイツでは石油メジャーのSHELLが自動車地図を出版したり、ARAL石油が地図やホテルガイドを出したりしているのも同じである。私がヨーロッパの文化を感じるのはこんなところからである。

そして今回初めてホテル・レストランガイドの東京版が出版されると聞いてとても感慨深く感じたのである。ミシュラン調査員がレストランで評価した味の基準と私の舌の基準はもちろん同じではない。しかし、そのミシュランの基準を知るためには東京版の出版は歓迎すべきことだと思う。発売は11月22日、六本木でカウントダウンを行うらしい。私はもちろんそんなイベントには行かないが、早速アマゾンで購入したいと思っている。（送料無料だし．．．）
発売まで、どこのレストランが記されているかも分からないが、出来ればリーズナブルかつ美味しいレストランの紹介があればと期待している。
出来ることなら、日本全国版のガイドが欲しいが、これは暫く時間が必要であろう。

日本でのミシュランはおそらく優れたタイヤメーカーというより、格付けガイドブックのイメージの方が強いと思うし、実際タイヤメーカーであることを知っている人は意外に多くはないのかも知れない。このミシュランガイド東京によってミシュランの名前がタイヤメーカーであることを多く知ってもらえればと私は思う。

参考サイト：Michelinガイド
http://www.michelin.co.jp/guide/

ミシュランガイド東京
http://www3.stream.co.jp/www09/michelin/guide/main.html

追記：
先ほど星のついたレストランの発表があった。早速「日経トレンディ」のサイトで３つ星から１つ星まで全て紹介されているのでリンクする。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20071119/1004636/