SSブログ

3371 DB ICE-V (2) 810 001 / Ep.IV [Maerklin-Triebwagen]

b10904.jpg

昨日に引き続きICE-Vである。今回は中間車の810形モデルを紹介したい。このモデルは1等開放室車両である。実車のインテリアは、以前紹介した画像にもあるが極めて機能的なデザインで、現在のICE3の本革シートとはテイストが違う。

b10905.jpg

エキステリアの特徴は、現在では標準的な形状である連続窓がドイツの鉄道で初めて採用された。特に車体面と窓面がフラッシュサーフェス化されたのは、エアロダイナミクス効果もさることながら、汚れもつきにくく、洗浄もし易いなどメンテナンスの簡易化の効果もある。モデルでは、窓の内側にある柱の部分が無塗装で白色であったので妙に目立っていたのが気になっていたので、これもデザインセンターの担当に質問したところ、実車もダークグレーに塗装後、ガラスを当てているため、黒っぽく見えるとのこと。そこで手元にあったガンメタリックを塗装した。結果はご覧の通りである。
連続窓の効果は、見た目はシンプルになり出入口の小判形窓とのコントラストも美しく、乗降口の目印になる視覚的シグナルとしての機能もある。

b10907.jpg

中間車2両を全断面幌で連結した姿である。これを見ると、まさに2両の車両が一体化しているのがわかる。通常の幌はそれぞれの車両にある幌自体が車体と一体なため、どうしても2両の幌を繋げると、[幌+車体+幌]-[幌+車体+幌]という形で見た目の一体感が出にくい。しかし、全断面幌の場合、2両の車体とそれぞれの幌が可動式で2両の幌が一体化するため、連結すると[車体]-[幌]-[車体]と3つのバーツ構成となる。これが大きな違いである。

b10914.jpg

試験車両ということで、3両の中間車両のうちこの810 001だけは、空気バネつきのFIATに似たタイプの台車を履いている。量産車(ICE1)では、伝統のMD形が採用されたので、このタイプは成果が出なかったのであろうと想像出来る。

To be Continued...
タグ:Ep.IV DB ICE
nice!(1)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 6

N

アップで眺めるほど、すごい構造の車両だったというのがわかりますね。量産車でこの全段面幌が実現して、それが他の国に車両にも波及していたら、以後の鉄道車両のイメージが変わっていたかも知れません。もっとも、ドイツの人でさえ作らなかったのだから、他の国の人が作る気になるとも思えませんが。P.S.余計なことで恐縮ですが、レールが乗っている板、側面をつや消し黒か何かで塗ると、もっと車両が生えるような気がするのですが。失礼しました。
by N (2009-04-09 19:16) 

Akira

Nさん、こんばんは。
このICE-Vの実車が登場した当時は、その関係の本を幾つか買い漁って色々な新技術を目の当たりにしました。その最たるものが全断面幌ですが、これが量産車に反映されていたら確かに他国の高速列車にも影響があったでしょう。

レールの載ったボードですが、最近芝のはった部分も剥げてきてそろそろ修理しなくては....。仰る通り合板が見えている部分は塗装でもして見えなくしたいですね。
by Akira (2009-04-09 20:26) 

ICE-V

これはいい連結幌ですね。カーブでも車体断面はあまり見えません。fleischmannのは断面がばっちり見えてしまいます。しかも実物とは違っていて連結面に壁があってそこにドアが付いています。
メルクリンのハモと迷ってfleischmannにしましたが、フランジが低ければハモにしたかったです。
詳しい解説をありがとうございます。
by ICE-V (2009-04-11 04:03) 

Akira

ICE-Vさん、こんにちは。Spielkisteへようこそ。

FLMのICE-Vをお持ちなのですね。確かにメルクリンはフランジが深いですが、それはやはり運転重視のためです。
当時の資料本を見ると3線式アナログ/3線式デジタル/2線式HAMO(直流アナログ)の他、直流3線式(TRIX Express)モデルなんてのもあったようです。当時は、結構な直流3線式ファンがいたようですね。ただ、これのフランジの深さは、メルクリンモデルの比ではありません。まず脱線とは無縁のような世界です。
メルクリンは、そこそこのディテールと運転の両方のバランスを上手く図ったモデルと言えるでしょう。
by Akira (2009-04-11 09:19) 

T-Zug

Akiraさん、おはようございます。T-Zugです。
この810も連続窓の桟がほんとに残念なところですね、私は分解して塗る勇気がないので、そのままで甘んじています。(息子がまだ幼児だった頃、夜中に810を分解して中の基板を鋏で切ってしまい、修理に随分掛かってしまった事がありました。それいらい分解するのがいやになってしまった)MIBAの特集記事は今見たら12/85に4ページでした。記憶ではもう少しいっぱい載ってたと思ったのですが・・・
by T-Zug (2009-04-12 10:43) 

Akira

T-Zugさん、こんにちは。
ICE-Vモデルをお持ちだったのですね。それにしても分解して基盤を鋏で切るとは...。私の子供達は、流石に私が大切していることを知っているようで、そこまでのことはされませんでした...。兄弟で引っ張り合ってカプラーを壊したことはありましたが..。
by Akira (2009-04-12 13:34) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0