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43919 DB WRügeh 152 (Popfarbe) / Ep.IV [Maerklin-Reisezugwagen]

b11089.jpg

今回のポップカラー客車セット(43919)最後の1両で、唯一の非UIC-X客車であるSchürzenwagen食堂車のWRügeh152の紹介をしたい。

このモデルのみ、唯一同じ形式と仕様のメルクリンモデルが既にOlympiazugセット(26512)でリリースされているのは興味深いところで、今日紹介するモデルと細部が微妙に異なっているのである。そこで折角なので、この同形モデルの比較もしてみたい。

Schürzenwagenの食堂車のうち、ポップカラーに塗装変更された実車は全6両存在した。それは以下の通りである。

88-40 157
88-46 160
88-46 173
88-46 187
88-80 203 (kurzzeitig – ab etwa 1974/75 oceanblau-beige)
88-40 219

このうち、赤い色で示した219番が今日紹介している43919で緑色の160番が26512である。
そして、これら食堂車は、最高速度140Km/h、蒸気暖房、国際運行可能な4電源(交流1000V [16 2/3Hz]、交流1500V [50Hz]、直流1500V、直流3000V)仕様であるのだが、唯一26512セットの160番のみ直流3000Vに対応されていない3電源である。

そしてネットで少しこのSchürzenwagen食堂車を調べたところ、興味深い記事を発見したのでそれをお知らせしたい。それは、Drhescheibe-Onlineの掲示板であるが、2枚のポップカラー食堂車が出ているのだが、その2枚は不思議と、メルクリンモデルと同番号の219番と160番である。(つまり実車検証がやり易いのである)

[WRüge 152 / 51 80 88-40 219-4]
http://www.bilderrolf.de/WRuege152219FrankfurtMainHbf06-81.jpg

上の画像は今回紹介しているモデルと同じ車番の219である。そこで気づいた大きな点であるが、例のDBマークである。今回のモデルセットは、この食堂車を除いて全て珍しいとされるポジティブベースのDBマークである。しかし、実車画像もその珍しいポジティブベースに見える。

b11092.jpg

上の画像は、今回の219番モデルのDBマークである。このモデルは間違いなく正しいと思ったのであるが...どうもメルクリンは、ツキに見放されているような...。(それとも天の邪鬼?)

[WRüge 152 / 51 80 88-46 160-4]
http://www.bilderrolf.de/WRuege152160MuenchenHbf00-78.jpg

次に、3電源仕様の160番の画像である。こちらは正しいDBマークのようである。


▲ メルクリンOlympia-Zugセット(26512)の160番モデルのDBマーク。こちらは正しい。

b11091.jpg
▲ 219番モデルの大きな特徴は、この厨房換気窓に蓋されているところ。(エンジ塗装ゆえ目立つ)

b11093.jpg
▲ エアコンのルーバーの印刷も219番モデルと160番モデルは若干異なる。

今回のモデルは、それなりの進歩を感じるものでもあるので、そのあたりを記してみると、ボディ左右にある出入口扉横のDSGマークが、以前のKieselgrau色から、DSGの伝統色である黄色になっている。(実車の色は未確認)また、スカートに何かのレバー取手部分が無塗装から白地に黄色の色差しがしてある。このあたりは手作業であると思われるので、工程が増えたことでコスト高になっているだろうが、好感の持てる部分である。
逆に、ドアの窓下に印刷されていた注意書き?が消えているのは、ちょっと残念でもある。

b11094.jpg

そして最も目立ち、向上の痕がわかるのが、貫通路の色差しである。この部分実車が木目なので、今迄木目表現がされていなかったのが残念でならなかったのだが、今回のモデルは初めてそれが現実のものとなった。

b11095.jpg
▲ 出入口ドア窓+厨房窓の桟も160番モデル(奥)のエンジ色に対して219番モデル(手前)はシルバー。実車の画像では、両方正しい。

b11097.jpg

新旧モデルの比較画像である。(手前が219/43928、奥が160/26512) 並べてみると、まず気づく点は厨房部分の換気窓部分が、219番は上からエンジ色が塗装されていて、換気窓が潰されている。これはエアコンを設置しているためで、後の車両は厨房部分の窓が入換えられていたりするが、このモデルでは、換気窓のみ潰された格好である。敢えてこのような処理をするのは、実車に即しているのであろう。また車体の換気口も160番の方は残されているのに対し、219番は無くなっている。両車共エアコン取付け改造が施され、台車もMinden-Deutzに履き替えられた姿ではあるが、微妙に仕様が異なるのは興味深い。

b11098.jpg

両車両を俯瞰すると屋根が見えるが、その違いはほとんど見つからない。唯一160番の厨房煙突が暗いグレーになっていることぐらいであろうか。
Rev表記を観ると、160番が1970年9月で、219番が1971年6月なので、新しいのは219番である。仕様そのものも、換気口や厨房換気窓の部分など細部にエアコン対応処理が施されているのが219番なので、実車に即しているものとしたい。

両モデルは、もちろん同じポップカラーのSchürzenwagen食堂車なので、特にモデルとしてはこだわる必要もなく、同時代のあらゆるシーンで活躍している姿を再現できよう。それはポップカラー客車の編成だけではなく、タルキスカラーや濃緑色/紺色編成にも混成させて似合うのではなかろうか。

参考サイト:Die „Schürzenspeisewagen“ WRüge 152 bei der DB (m20B) / Drehschenbe-Online

http://www.drehscheibe-foren.de/foren/read.php?17,3389120,3389120

[EDIT] 2009-05-25 09:41
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コメント 2

BOAC VC10

DBマークの件は「やっちまった」としか言い様がないですね。
数十年前の車両の時代考証の難しさが窺い知れます。
実際のところ、貨車12両番号違いセットとか、
一両一両写真確認などできるものなのでしょうか?

26512のセットは機関車抜きを中古で購入し、WRuegeh152のみ、
しげやんさんとジェラートでバータ取引した経緯があります。
(そろそろチルコのお取り寄せしたくなってきました)

メルクリンのPopカラーの食堂車といえば、
以前は24cm・27cmで販売されていたWRuemh132がありましたが、
他の座席車や荷物車がタルキス塗装に切り替わる一方で、
なぜPop塗装で残っているのだろうと不思議でした。
唯一無二の実車が事故廃車になったにもかかわらず、
タルキス塗装の実車も1両のみのため、
模型も切り替わるタイミングを逃してしまったのだろうというのは、
後からの想像です。
by BOAC VC10 (2009-05-25 21:40) 

Akira

今回のポップカラーSchuerzen食堂車は、実車画像を見る限り、検証がしっかり行われていると思いました。(DBマークだけは運がなかった...と)
それにしても、Drehscheibe-Onlineの2枚の同形車画像は、何故かメルクリンがモデル化した車番と見事に合致したというのは、単なる偶然とは思えないほどです。

メルクリンには、実車資料が揃っているという話は聞いたことがありますが、それも全てではないでしょうね。特に貨客車1両1両があるとはとても考えにくいです。
逆に機関車は、車番別にある程度揃っているのでは...と、思います。

132のポップカラーは、当初から予備車としての1両のみと聞いています。それも運用中に事故廃車となったのは、運のない食堂車です。変わるタイミングを逃したというのは、案外正しいかもですね。
by Akira (2009-05-26 00:08) 

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