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München Hbf [Reise]

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ミュンヘン中央駅に到着したら、CNLの車掌に言われた通り、DB Servicepointにまず並ぶ。チケットを見せて「乗り継ぎ列車の手配を何とかして欲しい..」と言うが、ここではどうやら乗車した列車の遅延確認が行われるだけ。乗継ぎ列車の手配は旅行センターで行えとのこと...ヤレヤレ。
で、旅行センターへ行くとようやく乗継ぎ列車の手配が出来たのだが....、ここで大きな問題が。何と私の乗る列車の次の列車は2時間後なのだが、プレミアムも1等も2等も満席。その次の列車ならプレミアムは満席だが1等ならあるという。と言う事は4時間後となる。次の目的地はハンガリーのGyörなのである。メルクリンのGyör工場にある最新のメルクリンショップを見たかったのだが..。しかし、予定より4時間遅れるともう目的は果たせない。特にGyörでは誰とも約束はしていなかったので良かったのだが、結局43分の遅延で4時間の遅れ...。急遽Györ行きを諦め、行き先をウィーンに変更したのである。トホホ..。この日の宿をウィーンで取ったのが幸いした。

その時私の頭の中は失望感と怒りで煮えたぎっていたのだが、旅行センターのお姉ちゃんは私の気持ちを察してか...チケットを私に差し出す時に、「これを持ってDBラウンジへ行って係に見せてください。朝食のご用意とゆっくりと休めますから...」と、気遣ってくれた。

ハンブルグのDBラウンジでは、つれなくされたのでやや不安はあったが、ラウンジでウィーン行きのチケットを見せると「どうぞ..」と、中へ入れてくれた。今回はジャーマンレイルパスではなく、1等の座席指定券を見せたのだが、それが良かったのか...。

ホームが一望出来る2階にラウンジはある。「鉄」にとってはたまらない眺望の場所で、スイスのルツェルン駅構内2階のレストランを思い出す。

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なるべく眺望の良い場所に陣取るやいなや、「お飲物とお食事は如何ですか?」とのことで、「朝食を適当に..あとMilchkaffee...」と、お願いしたらサーヴィスしてくれたのが画像の食事である。ミルクコーヒーも陶器のコップに入っているし、オープンサンドも美味しい。CNLでは出されなかったシリアル入りヨーグルトまである。ヨーグルトは正直嬉しかった。欲しければビールも無料で頼める。アイスクリームもセルフで食べることが出来る。DBのポイントは上がった...<- 単純..。

しばらくすると、杖をついたおばあさんと、付き添いらしきおばさん、そしてケージに入れられた1匹のネコがDB職員と一緒にやってきた。彼女達はどうもラウンジは初めてらしい。全て無料のサーヴィスに驚いて感謝していた。私はケージの中のネコに興味があって覗いたら中々立派な灰色毛のオスネコだった。とてもおとなしく鳴き声1つ出さず、じっとしているままである。早速そのおばさんと我が家でもネコを飼っていると声を掛け、しばらくネコ談義に興じる。ついでに持っているパソコンで我が家のミルヒの写真を見せたりして...とても喜んでくれた。話を聞くと彼女達は休暇旅行の帰りで、これからトリアーの自宅に向かうのだそうだが、ミュンヘンで乗換えとのこと。事前にDBに旅行計画を連絡しておけば職員が出迎えと列車までの見送りの付き添いを電動カートを使ってサーヴィスしてくれるのだそうである。乗換えに時間が掛かる場合は、今回のようにラウンジでの休憩もできるようである。彼女達が1等のチケットを持っているかどうかはわからないが、DBの高齢者の旅行のヘルプサーヴィスは素晴らしいと感じた。ここでもDBのポイントは上昇。彼女達と話をしていて典型的な善良なドイツ人像を見た思いがしたのである。

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しばらくするとDBの職員が彼女達を迎えにきた。私もそろそろ写真も撮りたいし...と、思って窓の外を見ると...。ARRIVA社Alexの機関車がドイツの鉄道175周年記念塗装で止まっているではないか。これは、ドイツ到着後本屋で見た鉄道雑誌に掲載されていたADLER号塗装のタウルスである。

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早速ホームに降りて写真撮影である。近くでは良くわからないのだが、確かにADLER号の形をした塗装である。しかし...「ROCO」のマークが一緒に印刷されている。どうやらROCOの支援を受けているようである。つまりメルクリンではなく、製品化が期待出来るのはROCOからであろう。

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▲ 低床連接台車電車の440形も良く見られるようになってきた。

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▲ ICE3到着と乗客の移動は、ミュンヘン中央駅の日常の一コマとなっている。

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▲ ICE3の撮影はお約束

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まだ少し時間があるので、11番線最先端部にある模型店「Gleis 11」へと行く。ここは、メルクリンを始め、多くの鉄道模型メーカーを扱う鉄道模型専門店として有名である。何しろ駅直結というかホームの延長上のお店だからだ。特に強く欲しいと思うモデルはなかったのが幸い?であった。

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▲ お店を出ると、ICE-Tが出発した。

ここでは、腹が立ったCNLなどの対応と、DBラウンジ滞在からの対応の良さの両方を体験したのであるが、この時点では既にGyörに行けなくなった事はまぁヨシとしようという気持ちになっていたのだから、DBはサーヴィスの何たるかが175年の歴史の中で培われているのかも知れないと感じたのである。でも2等のチケットだったら怒りはおさまらない...とは思うが。
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klaviermusik-koba

いいですねえ。一度私も目的なしにただDBに乗るためだけに旅行をしたいと思っているのですがいつのことになるやら。
でもいつか実行したいと思っています。夏はさすがにヨーロッパの鉄道も混むようですね。
by klaviermusik-koba (2010-08-16 09:20) 

Akira

おはようございます。

いえ、一応これも出張の一環ということで...(汗
とは言ったものの、2月のメッセ訪問では、欲求不満で、今回は見事に鉄道旅行を堪能しました。なんだかんだ文句を言いつつDBで楽しい旅の思い出はできました。

混雑ですが、確かに休暇シーズンと重なるので若干その傾向は認められるものの、ルール地方や北ドイツは概ね空いていましたし、ミュンヘンからオーストリア方面だけは確かに混んでいたのかも知れませんが、ウィーン迄など長距離だと直前での通しの座席予約が難しいのかも知れません。
by Akira (2010-08-16 10:09) 

berg-montagne

こんにちは、Akiraさん。

CNLでのトラブルは災難でしたね。ハンガリーのレポートは、またの機会に期待しています。

しかし、なにかトラブルがあった時の対応というのは、日本と違いますね。1999年に渡独した際、ライン川左岸線でICに乗車中、先行の貨物列車が故障して、Mainz-Koblenz間で2時間ほど足止めされたことがあります。その時のDBの対応は、①後続の優等列車をライン川右岸線に迂回させ、②支障区間を単線運転に切り替えたうえで後ろに閊えた列車を順次バックさせて故障した列車の脇を通し、③私が乗っているICもバックして同じように故障した列車の脇を通ってやっと運転再開、という手順でした。さらに、乗客一人一人に飲み物サービスがあり、50DMの乗車券購入割引券までくれました。
運賃や座席指定に関して考え方が日独で違うので、単純なことは言えませんが、下手に払い戻しをするよりこの方がスムーズに処理されるのしょう。日本なら、かなり後までダイヤが乱れ、混乱が続いているであろうと思います。

私自身は、これも一つの面白い経験と割り切って、楽しんでいます。経験したくても、普段は経験できないのですから。
by berg-montagne (2010-08-16 15:44) 

Akira

こんにちは、berg-montagneさん。

ドイツに限らず欧州の鉄道は複線の場合上下線で一方通行でなく、単線x2という考え方なので、このような対応が出来るのでしょう。

乗客への対応は、問題対応の時、極めて良くわきまえていると思います(今回のCNLを除いて...?)やはり心理学の発達している国だからでしょうか、取りあえずお腹を満足させてから..というのはあるかも知れませんね。

そのあたり、見事に乗せられているとは思うのですが、腹の虫は穏やかになります。
by Akira (2010-08-16 16:09) 

メルG

いい写真ですね。赤ふたつ、黒ひとつ。センス抜群!
by メルG (2010-08-16 20:22) 

Akira

こんばんは、メルGさん。

...どうリアクションして良いか..。
でも、お褒めいただきありがとうございます。
by Akira (2010-08-16 21:01) 

senichi

こんばんわ失礼します。

アドラーTaurusは模型化されたら是非欲しいですね。猛牛好きとしては見逃せません。
GysevのセーチェーニTaurusは一向に出る気配がありませんがこれは期待したいです。

最近出来たお店なのかわかりませんが、98年にミュンヘンへ行った時は画像の模型店に気が付きませんでした…。
by senichi (2010-08-16 22:16) 

Akira

こんばんは、senkichiさん、はじめましてでしょうか。

ADLER号塗装のタウルスはROCOのロゴ入りですから、模型としてもまずリリースされるでしょう。

98年だとまだGleis11は出来ていなかったかも知れません。
by Akira (2010-08-16 22:30) 

カゲノ

>ADLER号塗装のタウルスはROCOのロゴ入りですから、模型としてもまずリリースされるでしょう。
→これですね。12月とのこと。
http://www.tee-usa.com/store/product33508.html
by カゲノ (2010-08-17 00:03) 

Akira

おはようございます、カゲノさん。

情報ありがとうございます。やはり..ですね。
by Akira (2010-08-17 07:33) 

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